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PK戦直前から出場の175cmGK加藤夕暉が2本ストップし、“完封”。星稜が16年大会以来の3回戦へ

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星稜高がPK戦を制し、3回戦進出。(写真協力=『高校サッカー年鑑』)

[8.16 インターハイ2回戦 札幌大谷高 2-2(PK0-2)星稜高 日東シンコースタジアム丸岡サッカー場]

 星稜が2試合連続で劇的勝利だ。16日、インターハイ2回戦で札幌大谷高(北海道2)と星稜高(石川)が対戦し、2-2で突入したPK戦の末、星稜が2-0で勝った。

 両校は16年大会2回戦でも対戦。当時2-3で敗れている札幌大谷が、2点を先取した。まずは前半13分、札幌大谷は右SB青山稜(3年)がワンツーから左足シュート。このこぼれ球を繋ぎ、最後はMF高桑輝人(3年)の右足シュートがGKの手を弾いてゴールラインを越えた。

 札幌大谷はさらに17分、青山が頭で前線へ跳ね返すと、FW西出あおい(3年)が敵陣中央から技ありの右足ループシュート。GK頭上を越えたボールは、そのままゴールへ吸い込まれた。

 星稜はMF前田一勇(3年)の推進力ある動きなどから反撃。32分には、早くも1枚目の交代カードを切ってDF山田凌平(3年)を左SBへ投入する。すると、前半ラストプレーで山田がMF岡田伯斗(3年)とのパス交換からクロス。FW山崎陸成(3年)が追撃ヘッドを決め、1点差で前半を折り返した。

 後半、星稜はCBから前線へ上がった中村実月主将(3年)を起点とした攻撃。MF河合伸悟(3年)のロングスローなどで相手にプレッシャーをかけるが、札幌大谷の守りは対人に強いCB安食優斗(2年)を中心に堅く、なかなか攻略することができない。

 星稜は26分、右SB石田達己(3年)が強引に抜け出して右足シュート。だが、距離を詰めてきた札幌大谷GK門間翔平(3年)にストップされ、直後にFW山下陸(2年)の放った左足シュートもわずかにゴールマウスから外れてしまう。

 それでも、31分、星稜はGK山内友登(3年)のロングキックで岡田が右サイドを抜け出す。そして、ラストパスがゴールエリア付近の中村へ届き、コントロールから右足でゴール。星稜は初戦で後半アディショナルタイムに決勝点を奪っているが、それに続く試合終盤のゴールで2-2とした。
 
 星稜はPK戦突入直前の34分にGK加藤夕暉(2年)を投入。山内に比べると身長で8cm小柄な175cmの加藤が、PK戦で主役となった。先攻の札幌大谷1人目が枠右へ外すと、2人目のキックを加藤が右への跳躍からビッグセーブ。札幌大谷は直後にGK門間が止め返すが、星稜・加藤が再び相手の前に立ちはだかった。

 3人目、ややコースの甘くなった相手のシュートを左への跳躍でストップ。チームに流れを呼び戻す。すると、2-0で迎えた札幌大谷4人目のシュートが左ポストを直撃。勝利を決めた星稜イレブンは、加藤中心に喜びを爆発させた。

 2試合連続で劇的白星の星稜は、16年大会以来となるベスト16進出。準々決勝進出を懸けた3回戦(18日)で徳島市立高(徳島)と戦う。


●【特設】高校総体2021

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