beacon

[MOM3859]米子北MF浅野颯真(3年)_「自分が決めて勝たせる」“有言実行”の先制弾

このエントリーをはてなブックマークに追加

先制点を奪った米子北高MF浅野颯真(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.30 インターハイ鳥取県予選準々決勝 米子北高 3-1 境高 鳥取県フットボールセンター大山]

 鳥取県内のチームと対戦すると、ほとんどが開始直後から一方的に攻め込む展開となる米子北高は、どれだけ早く先制点を奪えるかが、常に試合のポイントになる。その1点はこの日、前半2分(35分ハーフ)に奪った。左からのセンタリングを、FW山田颯元(3年)が中央で受けて右サイドへ。フリーで待っていたMF浅野颯真(3年)が、右足ダイレクトでGKの肩口を破ってネットを揺らした。

 決めると同時に雄叫びを上げて喜んだ浅野は、「サイドに張って待っていたら、思っていたところにボールが来た」と振り返る。チームのファーストチャンスを逃さずに均衡を破り、「自分がゴールを決めてチームを勝たせるという気持ちだった。落ち着いて蹴ることができた」という『有言実行』の活躍だった。
 
 この日は右サイドでパスを受けると、スピードに乗ったドリブルで何度も仕掛けて相手の脅威に。「中村(真吾)先生から縦に行くように言われていたので、意識してプレーした」という突破で再三ゴールに迫った。ただ、突破後のセンタリングが相手DFにはね返されるなど、先制点の後は得点に絡めないまま後半21分に交代で退き、「できたプレーもありますが、自分のセンタリングでアシストができなかった。まだ改善すべき点があります」と反省点を口にした。

 3月までは右サイドバックでプレーしていたが、新年度に入ってから右サイドハーフでプレー。少しずつ出場機会を増やしており、この日も「もともとフォワードやサイドハーフでプレーしていた」という攻撃力の一端を見せて勝利に貢献した。

「ゴールを決めてチームを勝たせて、全国大会に向けて良い流れを作りたい」と再び決意を語った浅野自身は、まだ全国大会に出場したことがない。昨年度の全国高校総体決勝、青森山田高(青森)に延長後半終了間際の失点で惜敗した一戦も、学校に残ってテレビで応援していた。今年度は自分が決めて勝たせるプレーを、6月4日の予選準決勝、5日の決勝、さらに全国の舞台でも披露するつもりだ。

(取材・文 石倉利英)
●【特設】高校総体2022

TOP