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佐賀東のU-17高校選抜CB宝納拓斗は仲間を信じ、より自分の力発揮へ

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佐賀東高のU-17日本高校選抜DF宝納拓斗は全国大会でより自分の特長を発揮する

[6.2 インターハイ佐賀県予選決勝 佐賀学園高 0-1 佐賀東高]

 U-17日本高校選抜の注目レフティーは、より仲間たちを信じて自分の力を発揮する。佐賀東高DF宝納拓斗(3年=FCレヴォーナ出身)は1年時から先発を務め、2年時にU-17日本高校選抜に選出。この日決勝点のMF宮崎飛羽(3年)が、「拓斗は抜けたらどこにでもピンポイントに合わせてくれる」と絶賛する長短の左足キックと182cmの高さを活かしたヘッドに注目のCBだ。

 この日の前半は前からボールを奪いに来る相手に対し、一際余裕のあるビルドアップ。相手を見ながらボールを動かし、味方SB、中盤、前線の選手にボールをつけていた。流れの中で攻め上がり、スタンドをどよめかせるシーンも。一方で、ディフェンス面では苦しい内容になってしまった。

「DFラインがバラバラになって、その中でお互い声を掛けることができなくて、自分が前に出過ぎたり、ラインコントロールのコミュニケーションは、1試合通してあまりできていなかった」と首を振る。

 DFラインのギャップを狙って来る相手にスルーパスを通され、チャレンジ&カバーも不十分。GK松雪翔吾(3年)の好守もあって無失点で終えること、勝ち切ることはできたが、注目DFとしては悔しい内容だった。

 攻撃面でももっとできる印象。今年は最上級生となり、より注目度が高まる一年だ。その中で、「自分がやらなければならない」という強い責任感がプレーに影響を及ばしてしまっているようだ。

「コーチも話聞いてくれて、自分が背負いすぎている面もあるので、仲間をもっと信じてプレーして良いと言われているので」と明かす。自分が、自分が、になるのではなく、仲間を信じる――。「自分は左足の長短のパスを持ち味にしているので、仲間を信じて、上手くコミュニケーションを取りながら自分の良さも出してチームも勝ち切れるようにしたいです」

 目標は高卒でのプロ入り。苦しみながらも出場権を勝ち取ったインターハイは、アピールの大会になる。「高卒でプロ入りするのは目標にしているので、一番はインターハイで名前を売れるように。もっと課題のところを突き詰めて課題を改善していきたいです」。仲間を信じ、素晴らしい対角のキックなど強みをより発揮すること。そして、仲間たちとより安定感高い守備を構築し、今度は自分たちがチームを勝たせる。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2022

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