beacon

[MOM3906]瀬戸内FW浦岡龍之介(3年)_成長証明のアタッカー、自画自賛の鮮やか逆転弾で「もっと歓声を!!」

このエントリーをはてなブックマークに追加

決勝ゴールを奪った瀬戸内高FW浦岡龍之介(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.12 インターハイ広島県予選決勝 瀬戸内高 2-1 広島皆実高 広島広域公園第一球技場]

 1-1で迎えた後半29分(40分ハーフ)、瀬戸内高FW浦岡龍之介が左サイドでパスを受ける。次の瞬間、内側をDF池田航陽(3年)が縦に走り抜け、広島皆実の選手2人を引きつけた。「航陽がインナーを走って自分がカットイン、という形を持っていた」という浦岡が、内側に持ち込んで目の前の相手を振り切り、エリア外から右足を振り抜くと、カーブがかかったシュートがファーサイドのネットを揺らして決勝点となる2点目が生まれた。

 決めた浦岡は、してやったりの表情で両手を耳に当てて『もっと歓声を!!』のゴールパフォーマンス。「あの場面で決められる勝負強さは、成長した証だと思う。気持ち良かったです」と笑顔で自画自賛したアタッカーは「あの位置に行ったらファーサイドに打とうと決めていた。航陽にも感謝しなければいけないです」とチームメイトのサポートもあってのゴールだと強調した。

 今大会、決勝までは苦しい状況が続いていた。5月末の1回戦と2回戦は体調不良でベンチメンバーから外れ、6月第1週の3回戦も調子が上がらずベンチ外。その間チームは3試合続けて1-0の辛勝で、「決定力が足りず、体調が悪い中でも、自分ならやれると思っていた」と振り返る。準決勝で初めてベンチ入りしたが、出場したのは後半アディショナルタイム。だが決勝は後半13分から出場し、田中健二郎監督から最も長くチャンスを与えられていた。

 登場直後から「相手の足が止まっている時間帯なので、ひたすら仕掛けろと田中先生に言われて、意識していた」というドリブル突破で相手の脅威に。加えてフィニッシュでも結果を残し、「決まったときは『自分ならやれるだろうな』と思った」と胸を張った。

 前半に先制される苦しい展開で、鮮やかな逆転ゴールを決めて勝利に貢献し、次は全国での活躍を見据える。「スピードにも自信があります。他の人とは違うタイミングや、間の取り方だと思っているので、全国で通用するところを見せたい」という決意をプレーで体現し、夏の大舞台でもチームを勝利に導く。

(取材・文 石倉利英)
●【特設】高校総体2022

TOP