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「シュート打たれたらバックラインとしては負け」。堅守・矢板中央のDFリーダーが持つこだわり

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矢板中央高のDFリーダーCB畑岡知樹は無失点とシュートを打たせないことにこだわる

[6.14 インターハイ栃木県予選準決勝 矢板中央高 3-0 さくら清修高 栃木グ]

 今年も伝統の堅守を構築している最中。矢板中央高は準決勝も無失点で終え、インターハイ予選初戦から全3試合無失点で決勝進出を決めた。

 この日の前半は被シュートゼロ。後半はPAのこぼれ球をシュートへ持ち込まれるシーンもあったがブロックするなど決定打を打たせず、無失点で試合を終えた。昨年から先発を務めるCB畑岡知樹(3年=栃木SC U-15出身)は「自分たちはとりあえず守備から入るチームなので、ゼロに抑えたことは特長を活かせたんじゃないかと思います」。この日打たれたシュートは後半の3本だけ。DFリーダーは無失点に加え、被シュート数が少ないことも前向きに捉えていた。

「初戦から今までで相手にシュート本数を打たれたのが少ないので、そこは結構大きな自信を持っていいかなと思います」。畑岡は昨年、SBとして経験を積み今年はCBへ。DFラインを統率しながら、先輩たちの隣で学んだシュートブロックでチームを鼓舞している。

 金子文三コーチが「むちゃくちゃマジメ。責任感が強い」と評するCBは、「自分が体を張れば周りも鼓舞できると思う。自分が姿勢見せてから周りに繋げていきたい。シュート打たれたらバックラインとしては負けだなと思って、シュートは絶対に打たせないようにして。そこで打たれたとしても自分の体に当てて枠には行かせないようにしています」。シュートを打たせなければ失点することもない。DFリーダーは特別なこだわりを持ってゴールを守っている。

 畑岡は攻撃面でも貢献度が大きい。出番を勝ち取るために磨いてきたキックは、プレースキッカーを任されるほどの武器。「キックだけは誰にも負けない自信があります」という強みを縦への速い攻撃やセットプレーで活かし、チャンスに結びつけている。

 身長は180cm弱でやや細身。フィジカル面やヘディングの強さはこれからだが、「自分、たっぱないんですけれども、強いDF、誰にも負けないCBになりたい」と意気込むDFが、矢板中央の守りをより強固なものにして19日の県決勝、全国大会を勝ち抜く。

(取材・文 吉田太郎)
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