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日体大柏が流経大柏撃破!! 「2強を倒すことを目標にしていた」…決勝で市立船橋と激突

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日体大柏高流通経済大柏高に3発快勝

[6.18 インターハイ千葉予選準決勝 日体大柏高 3-0 流経大柏高]

 インターハイ千葉県予選準決勝・日体大柏高vs流通経済大柏高の『柏ダービー』は、2度目のインターハイ出場を狙う日体大柏が自慢の攻撃陣の爆発で3-0と快勝し、市立船橋との決勝の舞台に駆け上がった。

 立ち上がりは流経大柏が勢いよく攻め込んだ。前半9分に右サイドハーフのMF浪岡獅馬(3年)がミドルシュートを放つと、同14分にはボランチのMF堀川大夢(3年)のダイレクトスルーパスにFW岡本亮太郎(3年)が抜け出すが、シュートはバーの上を超えて行った。

 このピンチを凌ぐと、大型ストライカーのFWオウイエ・ウィリアム(3年)とFW吉田眞翔(3年)の2トップ、左サイドハーフのMF古谷柊介(3年)、右サイドハーフのMF平野伶(3年)の日体大柏自慢の前線の4枚が流動的に絡んでチャンスを作り出していく。オウイエが最前線でボールを集約し出すと、吉田、古谷が果敢に裏を狙い、平野が攻撃の起点になって攻撃を活性化。すると前半31分、右サイドでボールを受けた平野のクロスを、ペナルティーボックス内で古谷が冷静に胸トラップから右足一閃。日体大柏が先制に成功をした。

 これで勢いに乗った日体大柏は前半33分に古谷がGKとの1対1からシュート。GK木下晴喜(2年)が足で弾いたこぼれからビッグチャンスを迎えるが、これはゴールカバーに入った流経大柏の左サイドバックDF長谷部陽也(3年)のブロックに阻まれた。

 日体大柏1点のリードで迎えた後半。ベンチスタートだったU-18日本代表のMF都築駿太(3年)やFW大堀柊人(3年)を投入するなど、攻撃のギアを上げてきた流経大柏に対し、「たとえ相手が圧をかけてきても守りに入らないように、その背後を狙うことを意識した」と根引謙介監督が口にしたように、日体大柏は守勢に回りながらも前線には4枚のアタッカー陣を常に残して、攻撃の姿勢を強く持ち続けた。

 前半10分、流経大柏は途中出場のMF小西脩斗(3年)の折り返しを大堀が狙うが、これはDFがブロック。さらに同12分にも堀川が決定機を迎えるが、放ったシュートは日体大柏DF陣にはじかれた。この2つのピンチを凌ぐと、日体大柏が攻撃のチャンスを力強く引き寄せた。同19分、CB古金谷悠太(3年)の左からのボールを中央で吉田が受けると、平野との鮮やかな連携でPA内右に飛び出して、最後は角度のないところから豪快なシュートでゴールをこじ開けた。

 貴重な追加点を奪った日体大柏は、後半31分にもカウンターから吉田のパスを受けたオウイエが冷静に蹴り込んで、試合を決定づける3点目。守備陣も2年生GK原田眞透を中心に最後まで集中を切らすことなく守り切り、3-0の見事な完封勝利を手にした。

「守備面では競り合いに負けることなく、カバーも徹底をしてセカンドを拾って、攻撃は相手の立ち位置を見ながらボールを動かしていく。これが今日はできたと思います」。試合後、根引監督が口にしたように流経大柏を相手にやるべきことを最後までやり抜くことができた上での勝利だけに、チームにとって大きな自信をもたらしたことは間違いない。だが、「これで勝っても次負けてしまったら意味がない」と先制点を挙げた古谷が口にしたように、誰もがこの勝利に満足をしていない。

「千葉と言えば流経大柏と市立船橋。この2強を倒すことを選手たちも目標にしていた」(根引監督)。次なる相手は市立船橋。流経大柏と共にプレミアリーグEASTで戦う言わずと知れた全国屈指の強豪に対しても、自分たちのやるべきことを徹底させられるか。今日の勢いそのままに2日続けての『プレミアリーグEAST勢食い』に挑む。

(取材・文 安藤隆人)
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