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2日連続の衝撃弾。神村学園MF名和田我空は仲間に感謝のスーパーゴールと献身

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神村学園高のU-17日本代表MF名和田我空(2年=神村学園中出身)は2日連続のスーパーゴール

[5.27 インターハイ鹿児島県予選決勝 鹿児島城西高 0-2 神村学園高 OSAKO YUYA stadium]

 2日連続の衝撃弾だった。前半27分、神村学園高は右サイドでセカンドボールを拾って連続攻撃。U-17日本代表MF名和田我空(2年=神村学園中出身)は右中間で受けると、ボールを右前方へ小さく運んで右足を振り抜く。これがGKの伸ばした手の先を抜けて逆サイドネットに突き刺さった。

 名和田は前日の準決勝・鹿児島実高戦でも0-1の後半に右中間から右前方へボールを運び、逆サイドネットへ沈めるスーパーゴール。試合終了間際にも鮮やかな崩しから2点目を決めている。そして、今年2敗の鹿児島城西高とのファイナルでもインパクト大の活躍。有村圭一郎監督が「きょうのゴールもスーパーゴールでしたね」と讃えた一撃で、リードをもたらした。

 名和田は「きょうの方が角度なかったです。でも、得意なコースでしたし、昨日のイメージがあったので落とすことを意識して打ちました。イメージ通りです」。この日は鹿児島城西の10番MF石内凌雅(3年)にマンマークを受けていたが、一瞬距離が空いたところを逃さずにスーパーゴール。大一番で2日連続チームを勝たせる一撃を決めた。

 この日は2点目に繋がる好パスも。大一番で活躍することは、自分自身に求めていることだった。「選手権では得点取れたんですけれども、大舞台で結果を残せないのが自分の課題だったので、昨日今日取れたことは自信になりましたし、14番ということを証明できたと思います」。伝統の14番の後継者が、実力を証明。その名和田は仲間たちに感謝する。

「(一般生も来場した相手に比べると少なかったが、)吹奏楽部とかチアとか応援してくれるので本当に自分の力になりますし、応援してくれる仲間も応援するために神村学園に来ていないですし、誰も本当にバリバリスタメンで出て、点を取ることを描いてきたのに応援してくれているので、昨日も(主将のFW西丸)道人さんが仲間のためにと言っていましたけれども、全員が仲間チームのために戦った結果がきょうの結果に繋がったと思います」

 14番の奮闘はゴールシーンだけではなかった。立ち上がりから一際球際でバトル。ただし、本人は目の前でプレーする主将のように戦わなければならないと考えている。「きょうは球際の勝負だと思っていたので戦いました。有村先生にはチームの中心になる選手は献身的でなければそのチームは強くないということで、今日の(西丸)道人さんの守備とかを自分も見て、凄いキャプテンだなと思いますし、自分の気持ちも持っていってもらいましたし、自分ももっと献身的にやれるところがあったので、これからの課題だと思うので、また一つレベルを上げていけたらなと思っています」。U-17日本代表として臨むことが濃厚なU17アジアカップ、インターハイでも、応援してくれる人々のため献身的に戦い、ゴール・アシストでチームを勝たせる考えだ。

「アジア予選、ワールドカップというのは本当に意識して毎日の練習から取り組んでいます。自分の目標は世界で活躍することであって、この17のアジア予選は人生においても大事な大会になると思うので、神村学園でも、日本でも一緒でチームを勝たせる気持ちで頑張りたい」。どちらも簡単な道のりでないことは理解している。それでも。U-17日本代表をU-17ワールドカップ出場へ導くこと。そして、前回初戦敗退に終わって「自分の力の無さを実感させられた」インターハイでは得点王、アシスト王の2冠の活躍で日本一を勝ち取る。

前半27分、MF名和田我空が右足で先制ゴール

FW西丸道人主将と喜ぶ

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2023

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