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CBでの出場ゲームは無敗継続中。青森山田の190cmDF小泉佳絃はセットプレーからの得点で「空中戦の覇者に」

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青森山田高の190cmCB小泉佳絃(3年=ウインズFC出身)は無失点勝利。セットプレーでのゴールをより求める

[6.5 インターハイ青森県予選決勝 青森山田高 2-0 八戸学院光星高 プラスタ]

「自分、去年からCBで出た試合は1回も負けていなくて、それは自信になっていますね。今年も、去年も、CBで出た試合は1回も負けていないです」

 190cmCB小泉佳絃(3年=ウインズFC出身)が“不敗神話”継続だ。青森山田高はインターハイ青森県予選決勝で八戸学院光星高を被シュートゼロに封じ、2-0で勝利。無失点優勝でインターハイ出場を決めた。

 小泉は相手が速攻を狙ってくる中で落ち着いて対応。守備時の空中戦ではプレミアリーグ含めて相手を圧倒し続けている。昨年はボランチとして先発出場した試合で敗戦を経験。だが、ボランチとして出場した試合では負けていないという。今季、青森山田が公式戦で唯一敗れたプレミアリーグEAST・FC東京U-18戦は、小泉が欠場。小泉が最終ラインの中央に入ることで青森山田の守りは強度と勝率も増している。

 この日はシュートにカウントされてもおかしくないようなシーンもあった。また、絶対的な強さを見せているヘディングについても、「次はクリアじゃなくて、パスにできるように」と求めるレベルは高い。満足はしていなかったが、空中戦を含めた守備で流れを引き寄せ、無失点勝利したことについては評価していた。

「空中戦のところでチームに流れを持ってくるところは自分の役割ですし、やっぱり地上戦でも球際は絶対に負けないという自信はあるので、そこは自分は負けてはいけないなというのは一番あったので、勝って良かったです」。重圧のかかる県予選決勝でチームを後方から安定させ、23大会連続のインターハイ出場に貢献した。
 
 課題はセットプレーから得点することだ。正木昌宣監督も守備での信頼感を口にした一方、攻撃時のセットプレーで勝てていないことを指摘。「(小泉を含めて、)高さはあるけれど点を取る感覚がまだまだ足りない」。2年前の3冠世代はセットプレーからCB丸山大和(現東海大)やFW名須川真光(現順天堂大)がヘディングシュートを決めていた。小泉もその点のレベルアップを強く意識している。

「(丸山)大和さんはヘディングで決めていますし、そこは試合前に動画とかも見ているんですけれども、自分はまだまだというのがあるんですけれども、決めたいというのが凄くあります。今年、まだセットプレーでゼロ点ですし、サニックス(カップ、3月)では取ったんですけれども、そこから1点も取れていないので、自分が『空中戦の覇者』というか、それくらいの気持ちでやっていかないといけないと思います」。タイミングを向上させ、より相手にとって怖い選手になる。

 インターハイではゴールを決めて、勝つ。「3冠のうちの一つのインターハイというところで、絶対に優勝したいですし、自分もチームを助けたいという中でセットプレーのゴールは求めているので。ライバル視している(山本)虎の方が今、ちょっと多く決めていますし、虎よりかは決めたいと思っています」。自身の進路においても重要な夏。「空中戦の覇者」と言えるほどの強さを見せつけ、より評価を高めてインターハイを終える。

(取材・文 吉田太郎)
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