beacon

[MOM4797]市立船橋DF渡部翔太(3年)_CチームからAチームのスタメンまで上り詰めた男、大一番でチームを救う決勝点!!

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

負傷で大会を欠場した同級生のFW木島慶亮のユニフォームを掲げて喜びを表した市立船橋高DF渡部翔太

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.30 総体3回戦 市立船橋高 1-0 尚志高 JヴィレッジP5]

 今年、新チームが始まった時は一番下のCチームからのスタート。それでも、波多秀吾監督が「あまり自己表現するタイプではないのですが、内に秘めている想いはありますし、コンスタントにコツコツしっかり地道にやっていける選手」と評する真面目さを発揮し、市立船橋高(千葉)のAチームでスタメンまで上り詰めたのはDF渡部翔太(3年)だ。迎えたインターハイの3回戦、尚志高(福島2)戦では決勝点までマークし、ヒーローの座を射止めた。

 持ち味は精度の高い左足キックとスピードを生かした攻撃参加。元々は左サイドハーフとしてプレーしていたが、5月にAチームに上がってからは長所を生かすため、左サイドバックとしてプレーするようになった。慣れないポジションでも与えられたチャンスを逃さないよう自主練では1対1を徹底し、守備力を高めてきたという。そうした成果もあって、この日の前半は相手に攻め込まれる場面が続いたが、大きく崩れない。

 最大の見せ場が訪れたのは後半17分。ストロングポイントである左足だった。「チームでもセットプレーでチャンスが作れるというのは話していた。自分のキックで勝負が決まると思っていた」と話す通り、左CKは絶好の得点チャンス。「気持ちを整える」ためボールにキスをしてから蹴りこんだボールは尚志の守備に跳ね返されたが、逆サイドで拾って、MF金子竜也(3年)が再びゴール前にクロスを送り込んだ。

「アシストしたのは金子なのですが、そこからクロスに合わせる形は1年生からずっと練習していた」と話す通り、CKのキックを終えてから素早くゴール前に移動していた渡部は落ち着いて左足でボレーシュート。この一撃がゴールネットを揺らした。得点後には怪我でこの大会に来ることができない同級生のFW木島慶亮(3年)を表す“K”のポーズも披露した。

 この日のヒーローとなった金子は埼玉県上尾市にあるACアスミ出身。練習試合をした際に「凄く相手の雰囲気が良かったし、良い環境だとも思った」ことで市立船橋への入学を決意した。ただ、全国屈指の強豪とあって各地から猛者たちがやってくる。中学時代はFWだったが、同じポジションには昨年から定位置を掴んだFW久保原優心(3年)やFW伊丹俊元(3年)がいたため、入学後はポジションを左サイドハーフに移したが、なかなか活躍の機会は訪れない。

 ただ、それでも真面目に頑張り続けることができるのが渡部の良さだ。それはDF岡部タリクカナイ颯斗(3年)のコメントからもうかがい知れる。「渡部とは1年生から3年生までずっとクラスが一緒で、学校生活でもずっと一緒にいる。勉強ができて、サッカー部としては珍しくてうるさくない。少しおとなしい感じなのですが、真面目でやることはやってくれるので、凄く頼りにしています」。

 渡部としては一足先にAチームで活躍する同級生の存在が励みになっていた。「タリクとか仲間が凄く結果を出しているのを見て、自分も“頑張らないといけない”って奮い立たせる気持ちになって頑張っていました。ずっと苦しい中でプレーしてきたけど、やり続けたら結果が出てきました」。

 これまではプレー中に声を出すキャラクターではなかったが、「頑張って味方に声を出そうとしてから、少しずつ良くなっていった」こともプラスに働いている。苦しい想いをしながら頑張ってきた成果はサッカー選手として根となり、大地にしっかり根付いている。今は芽が出始めたばかりで、ここから大きく開花していくだろう。

(取材・文 森田将義)

●全国高校総体2024特集
森田将義
Text by 森田将義

「ゲキサカ」ショート動画

TOP