1か月間のJ練習参加で大きく進化。「もっと上を」目指す神村学園DF中野陽斗主将がU-18日本代表初選出
[5.24 インターハイ鹿児島県予選決勝 神村学園高 3-1 鹿児島城西高 OSAKO YUYA stadium]
神村学園高のキャプテン、DF中野陽斗(3年=神村学園中出身)が相手の強力エースに仕事をさせず、鹿児島県予選8連覇に貢献した。
鹿児島城西高の注目FW大石脩斗(3年)はU-16鹿児島県選抜やU-17日本高校選抜でチームメート。「(これまでの活動で)大石脩斗の脅威っていうのも改めて感じていましたし、そこが1番今日のキーポイントになるんじゃないかなっていうところで、3バックを中心にチーム全員で話し合って、あそこを封じ込めたのが今日の結果に繋がったのかなと思います」と胸を張る。
神村学園は相手のパスの出どころにプレッシャーを掛けて鹿児島城西にビルドアップを許さず、ロングボールにも対応。大石に競る機会をほとんど与えない。また、ボールが入った際には前方を2人で塞ぐなど、相手エースにシュートを1本も打たせなかった。
中野も好フィードで先制点の起点になったほか、統率力や対応力の高さ、そして空中戦での強さを発揮。好プレーで3-1の勝利に貢献したが、これはシーズン開幕前にいわきへ約1か月練習参加した経験が活きているという。
「体重の面や身体作りの面、そして守備でなかなか大人とやる機会がないので、1対1だったりを一緒にプロの方とやらせてもらって、アジリティの部分や自分の足りない部分っていうのを見つけて、そこを帰ってからも取り組むようにしている中で、いわきの1か月の練習が自分にとっては本当に大きな練習参加でした」と振り返る。
有村圭一郎監督も「だいぶ変わって帰ってきた」と認める変化。本人はボールの持ち方や1対1の対応、ヘディングも「まだまだ自分に足りないところ」と自己分析するが、明らかにやれることを増やして帰ってきたという。その積み重ねてきた部分も発揮しての鹿児島8連覇達成。そして、中野は決勝の2日後の26日、U-18日本代表スイス遠征メンバーに初選出された。
U-18日本代表は「UEFA Friendship Cup」に出場し、U-18ポルトガル代表、U-18セネガル代表、U-18ウルグアイ代表、そして順位決定戦の4試合を戦う。強豪・神村学園で2年時にインターハイ準優勝を経験し、U-17日本高校選抜の守りの要やゲーム主将も務めていた中野は待望の初代表。プロ相手の1か月間とはまた違う貴重な経験をすることができそうだ。
中野は「自分より上手い選手だったりがたくさんいるので、そういった中でも自分の特長を活かして、なおかつサッカーを楽しみながら、色々な国の相手とやれることを感謝して、色々な自分のプレーをチャレンジしつつ、自分の特長を伸ばしていきたい」と意気込み、有村監督も「(求めたいことは)もちろんリーダーシップもそうですけど、対応、あと周りとのグループ作り。ちょっと速い相手とやるはずなんで。そういうところでどう対応するかとか学んでくればいいかなと思います」と期待した。
カバーリングや状況を見ながら守る力は、自信を持つ部分。だが、選ばれたことでの慢心はない。「まだまだ自分に満足せずに足りない部分、今日の試合でもやられている部分があるので、そういうところをしっかり見つめ直して、天狗にならずにもっと上を目指して頑張りたいと思います」。まだ代表チームでのスタートラインに立っただけ。同世代のトッププレーヤーたちから貪欲に吸収し、自身の進化を加速させる。




(取材・文 吉田太郎)
●全国高校総体2025特集
神村学園高のキャプテン、DF中野陽斗(3年=神村学園中出身)が相手の強力エースに仕事をさせず、鹿児島県予選8連覇に貢献した。
鹿児島城西高の注目FW大石脩斗(3年)はU-16鹿児島県選抜やU-17日本高校選抜でチームメート。「(これまでの活動で)大石脩斗の脅威っていうのも改めて感じていましたし、そこが1番今日のキーポイントになるんじゃないかなっていうところで、3バックを中心にチーム全員で話し合って、あそこを封じ込めたのが今日の結果に繋がったのかなと思います」と胸を張る。
神村学園は相手のパスの出どころにプレッシャーを掛けて鹿児島城西にビルドアップを許さず、ロングボールにも対応。大石に競る機会をほとんど与えない。また、ボールが入った際には前方を2人で塞ぐなど、相手エースにシュートを1本も打たせなかった。
中野も好フィードで先制点の起点になったほか、統率力や対応力の高さ、そして空中戦での強さを発揮。好プレーで3-1の勝利に貢献したが、これはシーズン開幕前にいわきへ約1か月練習参加した経験が活きているという。
「体重の面や身体作りの面、そして守備でなかなか大人とやる機会がないので、1対1だったりを一緒にプロの方とやらせてもらって、アジリティの部分や自分の足りない部分っていうのを見つけて、そこを帰ってからも取り組むようにしている中で、いわきの1か月の練習が自分にとっては本当に大きな練習参加でした」と振り返る。
有村圭一郎監督も「だいぶ変わって帰ってきた」と認める変化。本人はボールの持ち方や1対1の対応、ヘディングも「まだまだ自分に足りないところ」と自己分析するが、明らかにやれることを増やして帰ってきたという。その積み重ねてきた部分も発揮しての鹿児島8連覇達成。そして、中野は決勝の2日後の26日、U-18日本代表スイス遠征メンバーに初選出された。
U-18日本代表は「UEFA Friendship Cup」に出場し、U-18ポルトガル代表、U-18セネガル代表、U-18ウルグアイ代表、そして順位決定戦の4試合を戦う。強豪・神村学園で2年時にインターハイ準優勝を経験し、U-17日本高校選抜の守りの要やゲーム主将も務めていた中野は待望の初代表。プロ相手の1か月間とはまた違う貴重な経験をすることができそうだ。
中野は「自分より上手い選手だったりがたくさんいるので、そういった中でも自分の特長を活かして、なおかつサッカーを楽しみながら、色々な国の相手とやれることを感謝して、色々な自分のプレーをチャレンジしつつ、自分の特長を伸ばしていきたい」と意気込み、有村監督も「(求めたいことは)もちろんリーダーシップもそうですけど、対応、あと周りとのグループ作り。ちょっと速い相手とやるはずなんで。そういうところでどう対応するかとか学んでくればいいかなと思います」と期待した。
カバーリングや状況を見ながら守る力は、自信を持つ部分。だが、選ばれたことでの慢心はない。「まだまだ自分に満足せずに足りない部分、今日の試合でもやられている部分があるので、そういうところをしっかり見つめ直して、天狗にならずにもっと上を目指して頑張りたいと思います」。まだ代表チームでのスタートラインに立っただけ。同世代のトッププレーヤーたちから貪欲に吸収し、自身の進化を加速させる。


神村学園はDF中野陽斗のロングフィードを起点に先制点


(取材・文 吉田太郎)
●全国高校総体2025特集