鹿児島城西CB浮邉泰士は敗戦から切り替えて初のU-18日本代表活動へ。「チームの中心になるぐらい強い気持ちを持って挑みたい」
[5.24 インターハイ鹿児島県予選決勝 神村学園高 3-1 鹿児島城西高 OSAKO YUYA stadium]
昨秋の選手権予選決勝では球際の攻防で相手を上回り、裏抜けを幾度もブロック。神村学園高を完封し、8年ぶりの選手権出場を勝ち取った。だが、今回は攻撃面で取り組んできたことを十分に表現できず、3失点で敗戦。鹿児島城西高のCB浮邉泰士(3年=鹿児島育英館中出身)は悔しさを滲ませていた。
「FW大石脩斗に蹴って頼むだけのサッカーじゃ勝てないし、勝つ確率を上げるためにはもっと自分たちでボール持ってっていうことをやってきたんですけど、いざ一発勝負ってなると、勝ちたい気持ちとか、少し怖さが出て、前に蹴っていう……もうちょっと相手が嫌がるサイド攻撃とかサイドチェンジとかが1発勝負でできなかったなとは思います」と唇を噛んだ。
プリンスリーグ九州1部はリーグ最多の20得点、同最少タイの4失点で首位を快走。この決勝で浮邉が新田祐輔監督から期待されていたことの一つが最終ラインからの持ち運びだ。特に風上の前半は、相手の高速2トップの前に勇気を持ってボールを運ぶことができていなかった。
ハーフタイムに「何のためにもう1個上目指してやっているのか」と指摘を受けて迎えた後半はチームメイトとともに攻撃でチャレンジする回数を増やしたが、指揮官は「もうちょっとできたはず」。昨年、今年と活躍を続け、U-18日本代表に初選出されたDFにとっては、「まだまだ」という自己評価の守備面を含めて一つ課題のゲームとなった。
浮邉はこの後、初の代表活動で「UEFA Friendship Cup」(スイス、6月1日~10日)に出場し、U-18ポルトガル代表、U-18セネガル代表、U-18ウルグアイ代表、そして順位決定戦の4試合を戦う。
昨年度、プレミアリーグWESTや選手権全国大会を経験、九州U-17選抜でも存在感のあるプレーを見せていたDFにとってはアピールのチャンスだ。チームメイトで、代表歴の長いFW大石脩斗(3年)の存在も後押しになるはず。「初選出ですけど、全然(他の選手に)負ける気もないし、チームの中心になるぐらい強い気持ちを持って挑みたいなと思います。やっぱりヘディングと対人の1対1の部分は自分のストロングなんで、そこでは負けないようにします」と意気込んだ。
今回の経験やプリンスリーグ九州1部、夏の活動を選手権予選でのリベンジに結びつける考えだ。「今までやってきたことが今回一発勝負になってできなかったので、もう1回、もうピッチ外のところから自分たちの武器とか攻撃の形とかを夏でしっかりと作って、冬は圧倒できるように頑張りたいと思います」。まずは敗戦から切り替え、初のU-18日本代表活動に全力で挑む。




(取材・文 吉田太郎)
●全国高校総体2025特集
昨秋の選手権予選決勝では球際の攻防で相手を上回り、裏抜けを幾度もブロック。神村学園高を完封し、8年ぶりの選手権出場を勝ち取った。だが、今回は攻撃面で取り組んできたことを十分に表現できず、3失点で敗戦。鹿児島城西高のCB浮邉泰士(3年=鹿児島育英館中出身)は悔しさを滲ませていた。
「FW大石脩斗に蹴って頼むだけのサッカーじゃ勝てないし、勝つ確率を上げるためにはもっと自分たちでボール持ってっていうことをやってきたんですけど、いざ一発勝負ってなると、勝ちたい気持ちとか、少し怖さが出て、前に蹴っていう……もうちょっと相手が嫌がるサイド攻撃とかサイドチェンジとかが1発勝負でできなかったなとは思います」と唇を噛んだ。
プリンスリーグ九州1部はリーグ最多の20得点、同最少タイの4失点で首位を快走。この決勝で浮邉が新田祐輔監督から期待されていたことの一つが最終ラインからの持ち運びだ。特に風上の前半は、相手の高速2トップの前に勇気を持ってボールを運ぶことができていなかった。
ハーフタイムに「何のためにもう1個上目指してやっているのか」と指摘を受けて迎えた後半はチームメイトとともに攻撃でチャレンジする回数を増やしたが、指揮官は「もうちょっとできたはず」。昨年、今年と活躍を続け、U-18日本代表に初選出されたDFにとっては、「まだまだ」という自己評価の守備面を含めて一つ課題のゲームとなった。
浮邉はこの後、初の代表活動で「UEFA Friendship Cup」(スイス、6月1日~10日)に出場し、U-18ポルトガル代表、U-18セネガル代表、U-18ウルグアイ代表、そして順位決定戦の4試合を戦う。
昨年度、プレミアリーグWESTや選手権全国大会を経験、九州U-17選抜でも存在感のあるプレーを見せていたDFにとってはアピールのチャンスだ。チームメイトで、代表歴の長いFW大石脩斗(3年)の存在も後押しになるはず。「初選出ですけど、全然(他の選手に)負ける気もないし、チームの中心になるぐらい強い気持ちを持って挑みたいなと思います。やっぱりヘディングと対人の1対1の部分は自分のストロングなんで、そこでは負けないようにします」と意気込んだ。
今回の経験やプリンスリーグ九州1部、夏の活動を選手権予選でのリベンジに結びつける考えだ。「今までやってきたことが今回一発勝負になってできなかったので、もう1回、もうピッチ外のところから自分たちの武器とか攻撃の形とかを夏でしっかりと作って、冬は圧倒できるように頑張りたいと思います」。まずは敗戦から切り替え、初のU-18日本代表活動に全力で挑む。




(取材・文 吉田太郎)
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