金沢学院大附が名門・星稜を下し、選手権に続く石川制覇。飛躍へ、今年は全国3勝の目標にチャレンジ
[6.9インターハイ石川県予選決勝 金沢学院大附高 3-2 星稜高 西部緑地公園陸上競技場]
金沢学院が再び、石川制覇ーー。9日、令和7年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技(福島)・石川県予選決勝が金沢市の西部緑地公園陸上競技場で開催され、金沢学院大附高が2大会ぶり2回目の優勝を飾った。金沢学院は決勝で31回目の全国大会出場を狙った星稜高と対戦。後半22分にMF木村太一(2年)が決勝点を決め、3-2で競り勝った。
昨年度の選手権に続き、連続での全国大会出場を狙う金沢学院の先発は、GKが石山アレックス主将(3年)でDFは黒沢耀(3年)、氷見悠翔(3年)、阿部翔夏(3年)の3バック。北村蕾芽(3年)と木村がダブルボランチを務め、右WB平本侑士(3年)、左WB目黒旺樹(3年)、2列目に山田結互(3年)と金子空翔(2年)、そして最前線に家邉凛太朗(3年)が構えた。


一方、新人戦優勝校の星稜は、GK古田怜夢(2年)、DFは右SB上田悠太(3年)、CB安部絆吾(3年)、CB太村優真(3年)、左SB粟野航太郎(3年)の4バックで佐藤翔(3年)と高見澤煌(2年)のダブルボランチ。右SH尾江丈太朗(3年)、左SH丸山京佑(3年)、そして前線に沖野永絆(3年)、江下瑚彪(3年)が入った。


前半3分、金沢学院が先制する。阿部のロングフィードのこぼれ球が家邉の足下へ。エースFWは相手DFと入れ替わる形でキープすると、ペナルティアーク付近から振りの速い右足シュートをゴール左隅に突き刺した。先制した金沢学院は相手の様子を見ながら、ボールを動かせると判断。黒沢、氷見、阿部の3バックからビルドアップにチャレンジする。




10分には山田が中央でマークをずらして右へ展開し、平本が切り返しから左足クロス。また、前線で怖さを見せる家邉が金子のスルーパスから右足シュートを放ち、山田が金子とのパス交換から右足を振り抜くシーンもあった。金沢学院は機動力のある平本のドリブルや目黒の飛び出し、DF黒沢の攻め上がり、セカンドボールを回収する北村、木村からの速攻など多彩な攻撃。加えて、守備でも氷見が相手の縦への仕掛けを止め切ったほか、ゴール前でも3バック中心に相手のシュートコースにしっかり入って決定打を打たせない。


一方の星稜は太村のロングフィードを江下が収めて起点を作る。16分には江下が左ゴールライン際に潜り込む形でチャンス。また、上田のロングスローや、中盤中央から割って入っていく力を見せる高見澤のドリブル、エースMF丸山のキープ力を活かした仕掛けなどで反撃する。
29分には、丸山のカットインシュートのこぼれから左の高見澤が縦に仕掛けてクロス。最後はこぼれ球を尾江が右足で狙った。さらに35分には尾江のカットインシュートのこぼれを高見澤が左へさばき、丸山が縦へ仕掛けてラストパス。星稜は押し込みに行くが、金沢学院GK石山の壁を破ることができない。
星稜は守備面でも安部、太村のカバーリング、際で身体を張る佐藤や左SB粟野が相手の攻撃を食い止めていた。だが、金沢学院が35+1分に追加点。目黒がDFライン裏へ落としたボールで山田が抜け出し、対角の左足シュートを決め切った。




星稜は0-2で前半終了。厳しい展開となったが、10番が流れを一変させる。後半4分、速攻から高見澤が左サイドへ展開。丸山が中への動きでマークを外し、右足シュートをニアのネットに突き刺す。




星稜は直後にも左SB粟野と沖野が連続シュート。沖野が前からアグレッシブにプレッシャーを掛けてボールを奪い返し、高見澤の中央からのドリブルなどで同点を目指す。金沢学院は11分に金子とMF竹林大輝(2年)を入れ替えて流れを変えようとする。だが、15分、金沢学院DFのボール処理にミスが生じ、星稜・沖野が奪って右足を振り抜く。これは金沢学院GK石山がストップ。だが、こぼれ球を星稜・尾江が右足でゴールへ流し込み、2-2とした。








執念の同点劇に星稜は喜びを爆発させる。一方の金沢学院は選手が自陣に集まって会話。家邉は「まだ同点なんで、0-0と思って、また1からやろうみたいなことを話し合って、そこでみんな気持ちを1回リセットされて、そこからまた0-0の気持ちで戦えていた」と振り返る。
勢いに乗っていたはずの星稜だったが、金沢学院のダイレクトのパスワークやロングパスに押し返され、自陣でファウルする回数が増えてしまう。金沢学院は18分、北村の右足FKが枠を捉えるも、星稜GK古田がセーブ。だが、22分、金沢学院は右サイドでボールを持った家邉が斜めに切れ込んでラストパス。ゴール前の混戦からこぼれ球に木村が反応し、左足を振り抜く。対角の一撃がゴール右に決まり、3-2となった。




金沢学院は2点差を追いつかれながらも自力を見せて再び勝ち越し。石山は「びっくりしました。今年のチームは凄く勝負強さだったりがあって、内容は悪くても勝ち切ったりだとかが、凄いできるチームです」と説明する。そのチームが大一番で力を示し、再びリードを奪った。
星稜はなかなか押し返せず、後半30分には長身FW永井杜和(2年)とFW寺西優豊(3年)を同時投入。ロングフィードやセットプレーでボールを前線に入れ、2次攻撃で相手ゴールをこじ開けようとする。だが、GK石山にキャッチされたほか、MF中村旬(2年)を加えて運動量を維持した金沢学院に阻まれて試合終了。金沢学院が名門校を破り、2度目のインターハイ出場を決めた。


金沢学院の北一真監督は星稜OBで、群馬で10年以上に渡ってプレーした元Jリーガーだ。2016年から指揮を執る指揮官は、選手権予選に続く優勝によって「多分、ここで1つ取ったことでちょっと周りの印象は変わるかなって思っているんで、ほんとに1つの優勝ですけど、大きな優勝にできるように」という。
今年のチームは、選手権初出場、初勝利を飾った昨年の世代よりもフィジカル的な強さがあるという世代。北監督は「このチームの良さプラス、(昨年のチームのように)サッカーIQが上がってきたらもっと化けるんじゃないかなっていう風に思っているんで、ほんとに彼らの可能性がもっともっと広がっていけばいいなとは思って、自分たちは日々指導させてもらっています」と期待する。
チームの今年の目標は全国3勝だ。昨年度の選手権はプレミアリーグ勢の鹿児島城西高(鹿児島)をPK戦で下して全国1勝の目標を達成したが、続く帝京高(東京)戦で0-5の完敗。全国経験者の石山は、「(1勝したあとに)メンタル的に何かやり切ったっていう風に凄い感じてしまって、それがちょっと自分の中では凄い悔しかったというか、もっと上目指したかったので、今年の目標を2勝じゃなくて、あえて1個上で3勝にしました」と説明する。充実した施設で強化し、台頭中の金沢学院が初参戦しているプリンスリーグ北信越2部などでまた成長を遂げてインターハイへ。そして、目標の全国3勝に挑戦する。


(取材・文 吉田太郎)
●全国高校総体2025特集
金沢学院が再び、石川制覇ーー。9日、令和7年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技(福島)・石川県予選決勝が金沢市の西部緑地公園陸上競技場で開催され、金沢学院大附高が2大会ぶり2回目の優勝を飾った。金沢学院は決勝で31回目の全国大会出場を狙った星稜高と対戦。後半22分にMF木村太一(2年)が決勝点を決め、3-2で競り勝った。
昨年度の選手権に続き、連続での全国大会出場を狙う金沢学院の先発は、GKが石山アレックス主将(3年)でDFは黒沢耀(3年)、氷見悠翔(3年)、阿部翔夏(3年)の3バック。北村蕾芽(3年)と木村がダブルボランチを務め、右WB平本侑士(3年)、左WB目黒旺樹(3年)、2列目に山田結互(3年)と金子空翔(2年)、そして最前線に家邉凛太朗(3年)が構えた。


金沢学院は準決勝までの4試合で25得点をマークしていた
一方、新人戦優勝校の星稜は、GK古田怜夢(2年)、DFは右SB上田悠太(3年)、CB安部絆吾(3年)、CB太村優真(3年)、左SB粟野航太郎(3年)の4バックで佐藤翔(3年)と高見澤煌(2年)のダブルボランチ。右SH尾江丈太朗(3年)、左SH丸山京佑(3年)、そして前線に沖野永絆(3年)、江下瑚彪(3年)が入った。


星稜は準決勝まで無失点
前半3分、金沢学院が先制する。阿部のロングフィードのこぼれ球が家邉の足下へ。エースFWは相手DFと入れ替わる形でキープすると、ペナルティアーク付近から振りの速い右足シュートをゴール左隅に突き刺した。先制した金沢学院は相手の様子を見ながら、ボールを動かせると判断。黒沢、氷見、阿部の3バックからビルドアップにチャレンジする。


前半3分、金沢学院FW家邉凛太朗が右足で先制ゴール


立ち上がりにスコアを動かした
10分には山田が中央でマークをずらして右へ展開し、平本が切り返しから左足クロス。また、前線で怖さを見せる家邉が金子のスルーパスから右足シュートを放ち、山田が金子とのパス交換から右足を振り抜くシーンもあった。金沢学院は機動力のある平本のドリブルや目黒の飛び出し、DF黒沢の攻め上がり、セカンドボールを回収する北村、木村からの速攻など多彩な攻撃。加えて、守備でも氷見が相手の縦への仕掛けを止め切ったほか、ゴール前でも3バック中心に相手のシュートコースにしっかり入って決定打を打たせない。


金沢学院DF氷見悠翔は3バックの中心で好守を見せた
一方の星稜は太村のロングフィードを江下が収めて起点を作る。16分には江下が左ゴールライン際に潜り込む形でチャンス。また、上田のロングスローや、中盤中央から割って入っていく力を見せる高見澤のドリブル、エースMF丸山のキープ力を活かした仕掛けなどで反撃する。
29分には、丸山のカットインシュートのこぼれから左の高見澤が縦に仕掛けてクロス。最後はこぼれ球を尾江が右足で狙った。さらに35分には尾江のカットインシュートのこぼれを高見澤が左へさばき、丸山が縦へ仕掛けてラストパス。星稜は押し込みに行くが、金沢学院GK石山の壁を破ることができない。
星稜は守備面でも安部、太村のカバーリング、際で身体を張る佐藤や左SB粟野が相手の攻撃を食い止めていた。だが、金沢学院が35+1分に追加点。目黒がDFライン裏へ落としたボールで山田が抜け出し、対角の左足シュートを決め切った。


前半35+1分、金沢学院MF山田結互が左足で決めて2-0


前半終了間際に大きな追加点
星稜は0-2で前半終了。厳しい展開となったが、10番が流れを一変させる。後半4分、速攻から高見澤が左サイドへ展開。丸山が中への動きでマークを外し、右足シュートをニアのネットに突き刺す。


後半4分、星稜はエースMF丸山京佑が個の力で決め切り、同点


チームを鼓舞する
星稜は直後にも左SB粟野と沖野が連続シュート。沖野が前からアグレッシブにプレッシャーを掛けてボールを奪い返し、高見澤の中央からのドリブルなどで同点を目指す。金沢学院は11分に金子とMF竹林大輝(2年)を入れ替えて流れを変えようとする。だが、15分、金沢学院DFのボール処理にミスが生じ、星稜・沖野が奪って右足を振り抜く。これは金沢学院GK石山がストップ。だが、こぼれ球を星稜・尾江が右足でゴールへ流し込み、2-2とした。


中盤で存在感のある動きを見せた星稜の2年生MF高見澤煌


後半15分、星稜FW沖野永絆がインターセプトから右足を振り抜く


こぼれ球をMF尾江丈太朗がゴールへ流し込み、2-2


2点差を追いついた
執念の同点劇に星稜は喜びを爆発させる。一方の金沢学院は選手が自陣に集まって会話。家邉は「まだ同点なんで、0-0と思って、また1からやろうみたいなことを話し合って、そこでみんな気持ちを1回リセットされて、そこからまた0-0の気持ちで戦えていた」と振り返る。
勢いに乗っていたはずの星稜だったが、金沢学院のダイレクトのパスワークやロングパスに押し返され、自陣でファウルする回数が増えてしまう。金沢学院は18分、北村の右足FKが枠を捉えるも、星稜GK古田がセーブ。だが、22分、金沢学院は右サイドでボールを持った家邉が斜めに切れ込んでラストパス。ゴール前の混戦からこぼれ球に木村が反応し、左足を振り抜く。対角の一撃がゴール右に決まり、3-2となった。


後半22分、金沢学院の2年生MF木村太一が左足で勝ち越し点


再び突き放した
金沢学院は2点差を追いつかれながらも自力を見せて再び勝ち越し。石山は「びっくりしました。今年のチームは凄く勝負強さだったりがあって、内容は悪くても勝ち切ったりだとかが、凄いできるチームです」と説明する。そのチームが大一番で力を示し、再びリードを奪った。
星稜はなかなか押し返せず、後半30分には長身FW永井杜和(2年)とFW寺西優豊(3年)を同時投入。ロングフィードやセットプレーでボールを前線に入れ、2次攻撃で相手ゴールをこじ開けようとする。だが、GK石山にキャッチされたほか、MF中村旬(2年)を加えて運動量を維持した金沢学院に阻まれて試合終了。金沢学院が名門校を破り、2度目のインターハイ出場を決めた。


金沢学院はGK石山アレックスを中心に次の1点を許さない
金沢学院の北一真監督は星稜OBで、群馬で10年以上に渡ってプレーした元Jリーガーだ。2016年から指揮を執る指揮官は、選手権予選に続く優勝によって「多分、ここで1つ取ったことでちょっと周りの印象は変わるかなって思っているんで、ほんとに1つの優勝ですけど、大きな優勝にできるように」という。
今年のチームは、選手権初出場、初勝利を飾った昨年の世代よりもフィジカル的な強さがあるという世代。北監督は「このチームの良さプラス、(昨年のチームのように)サッカーIQが上がってきたらもっと化けるんじゃないかなっていう風に思っているんで、ほんとに彼らの可能性がもっともっと広がっていけばいいなとは思って、自分たちは日々指導させてもらっています」と期待する。
チームの今年の目標は全国3勝だ。昨年度の選手権はプレミアリーグ勢の鹿児島城西高(鹿児島)をPK戦で下して全国1勝の目標を達成したが、続く帝京高(東京)戦で0-5の完敗。全国経験者の石山は、「(1勝したあとに)メンタル的に何かやり切ったっていう風に凄い感じてしまって、それがちょっと自分の中では凄い悔しかったというか、もっと上目指したかったので、今年の目標を2勝じゃなくて、あえて1個上で3勝にしました」と説明する。充実した施設で強化し、台頭中の金沢学院が初参戦しているプリンスリーグ北信越2部などでまた成長を遂げてインターハイへ。そして、目標の全国3勝に挑戦する。


金沢学院が3-2で勝利。昨年度の選手権に続く、全国切符を獲得
(取材・文 吉田太郎)
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