35分間で終わったファイナルの悔しさを絶対に忘れない。大津MF有村颯太は去年のチームを超えるための「冬のリベンジ」を強く誓う
[8.2 インターハイ決勝 大津高 2-2(PK6-7) 神村学園高 Jヴィレッジスタジアム]
35分間で終わってしまったファイナルの悔しさは、もう身体にしっかりと刻み込んだ。絶対に帰ってくる。次こそはちゃんと最後までピッチに立って、日本一の瞬間を最高の仲間と一緒に、必ず味わってやる。
「『3年生はよく頑張ってくれた』と山城(朋大)監督は言ってくれたんですけど、まだ選手権が残っていますし、ここからもう1回しっかり成長して、まずは熊本県予選を意地でもしっかり勝って、また全国の舞台に帰ってきたいなと思います」。
サイドを鋭いドリブルで切り裂き続けた、大津高(熊本)の左ウイング。MF有村颯太(3年=FCK MARRY GOLD AMAKUSA U15出身)はまだまだ自分が成長できる余地を感じながら、冬のリベンジを明確に誓っている。
「プレミアで対戦した時のこともあって、強い相手だということはわかっていたので、入りはしっかり集中しようと話していましたし、ミーティングでも誰が誰に付くかとか、守備のハメ方もみんなで統一するところはしっかり意識していました」。
悲願の初優勝が懸かったインターハイ決勝。1か月前にプレミアリーグWESTでも激突していた神村学園高(鹿児島)との一戦。前回対戦では決勝ゴールを叩き出し、チームの勝利を引き寄せた有村は、この日も主役をさらうべく、万全の準備を整えていた。
「歴史を変えようとみんなで気持ちを高めてゲームに入りました」という最終決戦。対面に当たる神村学園の右サイドバックは、U-17日本代表にも選出されている竹野楓太。「マッチアップが代表の選手ということで、自分もそこは意識していましたし、絶対に負けられないなと思っていました」。実力者だということはわかっているが、2年生にそう簡単に負けるわけにはいかない。有村はいつも以上に気合いを乗せて、ピッチへと足を踏み入れていく。
だが、やはり日本一を巡る特別な試合の重圧が、いつも通りに足を動かしてくれない。「得意のカットインがあまり出せなかったですし、自分の特徴があまり出せなかったかなと思います」。なかなかチャンスに絡めないまま、あっという間に前半の35分間が過ぎ去ってしまう。
後半に臨む大津の選手たちがピッチに戻ってきたが、背番号11の姿はそこにはなかった。DF開地心之介(3年)との交代を命じられた有村は、仲間にバトンを託し、ピッチサイドからただただ勝利を願い、試合を見つめていく。
ほとんど勝利が手に入りかけていた後半アディショナルタイムの失点も、ビハインドを負った延長後半にMF岩崎天利(3年)が叩き出した同点弾も、8人目までもつれ込んだPK戦も、眺めることしかできない自分が、何とももどかしかった


「準優勝という結果は本当に悔しいですし、個人としても何もできなくて終わった大会だなと思います」。大会を通してフル出場したのは、2得点を挙げた3回戦の高知中央高戦のみ。そのほかの試合では、チームで最初の交代選手になることも少なくなかったことに、自分の力不足を痛感していた。
「プレミアに比べたら、自分の持ち味のドリブルや、カットインからのシュートが全然出せなくて、みんなに助けられてここまで来たので、決勝でその分の恩返しをしたかったんですけど、それができなくて残念です」。あとほんの少しの差で、こぼれ落ちた全国のタイトル。有村のインターハイは、言いようのない悔しさとともに幕を閉じることになる。
プレミア王者に輝いた昨シーズンは、Aチームのメンバーに食い込むことができず、プリンスリーグ九州が主戦場に。ただ、迎えた今季は九州新人大会から左サイドハーフの定位置を掴むと、前半戦のプレミアでは全試合にスタメン出場を果たし、チームに欠かせない主力選手へと成長を遂げた。
さらにインターハイ県予選決勝では、2ゴールを挙げて全国出場に大きく貢献。前述したリーグ戦の神村学園戦でも決勝点をマークするなど、大事な試合での勝負強さも身に付けつつあるが、この夏の6試合で突き付けられた経験は、きっとさらなる進化への大事な糧になるはずだ。
今シーズンが始まる前は、どうしても昨季のチームと比較される声も、耳に入ってきた。それでもみんなで組織力を高め、グループでの破壊力を磨き上げてきた。だからこそ、この“あと1つ”を超えなくては、2025年の大津の力を証明しきれない。
「『去年と比べたら……』という話は、やっぱりメディアを見てもありましたし、みんな『去年を超えよう』という想いでやってきているので、その意味でも最後に優勝で終われたら良かったですけど、この悔しさを3年生は選手権へのバネにして頑張ります」。
そう話した有村は、改めて高校最後の晴れ舞台へ想いを馳せる。「選手権は今大会以上の結果を残さないといけないと思いますし、まだ大津は優勝したことがないので、もう1回個人としても、チームとしても成長して、こういう舞台に帰ってきたいです」。
このチームなら、もっと強くなれる。この仲間となら、もっと成長できる。進化するブルー軍団の11番を背負った左サイドの疾風。有村颯太は冬に向けて、必ず一回りも、二回りも大きくなって、今度こそ最後の瞬間までピッチに立ち続け、みんなと最高の歓喜を分かち合う。


(取材・文 土屋雅史)
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35分間で終わってしまったファイナルの悔しさは、もう身体にしっかりと刻み込んだ。絶対に帰ってくる。次こそはちゃんと最後までピッチに立って、日本一の瞬間を最高の仲間と一緒に、必ず味わってやる。
「『3年生はよく頑張ってくれた』と山城(朋大)監督は言ってくれたんですけど、まだ選手権が残っていますし、ここからもう1回しっかり成長して、まずは熊本県予選を意地でもしっかり勝って、また全国の舞台に帰ってきたいなと思います」。
サイドを鋭いドリブルで切り裂き続けた、大津高(熊本)の左ウイング。MF有村颯太(3年=FCK MARRY GOLD AMAKUSA U15出身)はまだまだ自分が成長できる余地を感じながら、冬のリベンジを明確に誓っている。
「プレミアで対戦した時のこともあって、強い相手だということはわかっていたので、入りはしっかり集中しようと話していましたし、ミーティングでも誰が誰に付くかとか、守備のハメ方もみんなで統一するところはしっかり意識していました」。
悲願の初優勝が懸かったインターハイ決勝。1か月前にプレミアリーグWESTでも激突していた神村学園高(鹿児島)との一戦。前回対戦では決勝ゴールを叩き出し、チームの勝利を引き寄せた有村は、この日も主役をさらうべく、万全の準備を整えていた。
「歴史を変えようとみんなで気持ちを高めてゲームに入りました」という最終決戦。対面に当たる神村学園の右サイドバックは、U-17日本代表にも選出されている竹野楓太。「マッチアップが代表の選手ということで、自分もそこは意識していましたし、絶対に負けられないなと思っていました」。実力者だということはわかっているが、2年生にそう簡単に負けるわけにはいかない。有村はいつも以上に気合いを乗せて、ピッチへと足を踏み入れていく。
だが、やはり日本一を巡る特別な試合の重圧が、いつも通りに足を動かしてくれない。「得意のカットインがあまり出せなかったですし、自分の特徴があまり出せなかったかなと思います」。なかなかチャンスに絡めないまま、あっという間に前半の35分間が過ぎ去ってしまう。
後半に臨む大津の選手たちがピッチに戻ってきたが、背番号11の姿はそこにはなかった。DF開地心之介(3年)との交代を命じられた有村は、仲間にバトンを託し、ピッチサイドからただただ勝利を願い、試合を見つめていく。
ほとんど勝利が手に入りかけていた後半アディショナルタイムの失点も、ビハインドを負った延長後半にMF岩崎天利(3年)が叩き出した同点弾も、8人目までもつれ込んだPK戦も、眺めることしかできない自分が、何とももどかしかった


チームメイトとPK戦を見つめる有村(左から3人目)
「準優勝という結果は本当に悔しいですし、個人としても何もできなくて終わった大会だなと思います」。大会を通してフル出場したのは、2得点を挙げた3回戦の高知中央高戦のみ。そのほかの試合では、チームで最初の交代選手になることも少なくなかったことに、自分の力不足を痛感していた。
「プレミアに比べたら、自分の持ち味のドリブルや、カットインからのシュートが全然出せなくて、みんなに助けられてここまで来たので、決勝でその分の恩返しをしたかったんですけど、それができなくて残念です」。あとほんの少しの差で、こぼれ落ちた全国のタイトル。有村のインターハイは、言いようのない悔しさとともに幕を閉じることになる。
プレミア王者に輝いた昨シーズンは、Aチームのメンバーに食い込むことができず、プリンスリーグ九州が主戦場に。ただ、迎えた今季は九州新人大会から左サイドハーフの定位置を掴むと、前半戦のプレミアでは全試合にスタメン出場を果たし、チームに欠かせない主力選手へと成長を遂げた。
さらにインターハイ県予選決勝では、2ゴールを挙げて全国出場に大きく貢献。前述したリーグ戦の神村学園戦でも決勝点をマークするなど、大事な試合での勝負強さも身に付けつつあるが、この夏の6試合で突き付けられた経験は、きっとさらなる進化への大事な糧になるはずだ。
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