静岡学園が藤枝東に圧巻の6発快勝。注目FW不在も、どこからでも取れる力、積み上げを表現する力を見せつけて決勝進出
[5.31 インターハイ静岡県予選準決勝 静岡学園高 6-1 藤枝東高 藤枝総合]
静岡学園が圧巻の6発勝利で決勝進出! 5月31日、令和8年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技静岡県予選準決勝が藤枝総合運動公園サッカー場で行われ、静岡学園高が藤枝東高に6-1で快勝。静岡学園は2年ぶりの全国大会出場をかけ、7日の決勝で浜松開誠館高と戦う。
静岡学園は今季、プリンスリーグ東海で開幕7連勝。今大会は準々決勝で藤枝明誠高を3-0で破るなど3試合で18得点を叩き出している。この日は準々決勝で頭部を負傷した注目FW坂本健悟(3年)が不在。先発はGKが田邊匠真(3年)、DFは飯尾善(3年)、林奏汰(3年)、保延昭良(3年)の3バックで右WB安永龍生(3年)、左WB小田切颯佑(3年)、中央は足立羽琉主将(3年)と杉之原芽生(2年)のダブルボランチでトップ下が半田怜也(3年)、そして松永悠輝(3年)と沢井翼(3年)が2トップを組んだ。


一方の藤枝東は今年、裏選手権で準優勝し、プリンスリーグ東海では5勝2敗の3位。今大会は清水東高や聖隷クリストファー高を破って勝ち上がってきた。準決勝の先発はGK吉田悠真(3年)、右SB小澤瑠生(2年)、CB葛西源太(2年)、CB永井大智(3年)、左SB大橋大洋(3年)の4バック、原田音生(3年)と川口太崇主将(3年)がダブルボランチを組み、右SH山田樹(3年)、左SH望月瑠斗(3年)、トップ下が福地諒大(3年)、そして1トップを増田瑛斗(3年)が務めた。


昨秋の選手権予選では藤枝東が高強度の気迫溢れる戦いで静岡学園をPK戦の末に撃破。この日も前へ出て静岡学園に対抗しようとしたという。だが、静岡学園は4分、右スローインの流れから杉之原がCB背後を狙った左足クロス。これが相手オウンゴールを誘い、早くも先制に成功した。




静岡学園は直後にも右から左へボールを動かし、小田切の左クロスに安永が飛び込む。飯尾、林、保延の3バックから足立、杉之原ら中盤を活用しながら余裕を感じさせるようなビルドアップ。左の小田切がアーリークロスへ持ち込み、注目10番の松永が鋭いドリブルでゴールに迫るなど、藤枝東を飲み込もうとする。
藤枝東も17分に川口の展開からこの日攻めどころになっていた山田がカットインシュート。だが、静岡学園は19分に自陣での奪い返しからボールを繋ぐと、前を向いた杉之原がDFライン背後へループパスを通す。これを沢井が粘り強くゴールへ押し込み、2-0とした。


さらに静岡学園は、ともにエネルギッシュな動きを見せていた杉之原や松永が立て続けに右足ミドル。藤枝東は松永、足立ら相手の切り替えの速い守備に苦しみ、速攻も林やGK田邊に対応されてしまう。
だが、藤枝東もこの日が先発復帰戦のDFリーダー・永井を中心に粘り強い守備。そして、ショートパスを繋いで押し返し、川口、永井のサイドチェンジを織り交ぜて反撃する。静岡学園は球際の局面で奪い切れない部分があり、前半終盤は「後ろでビルドアップが雑になっちゃっていた。浮き球でビルドアップし始めて、そういうところでリズムが崩れた」(川口修監督)。
すると38分、藤枝東が1点を返す。相手の浮き球パスをクリアすると、これを右中間で拾った山田がDFをかわして一気に前進。そして、右足を振り抜く。これはGKに阻まれたが、増田が粘って繋ぎ、最後は望月が左足シュートを決めた。




スタンドの同級生たちの大歓声の中、前半終盤は藤枝東ペースに。相手が攻め切る前にボールを奪い返し、ルーズボールへの反応も速い。そして、望月らが細かくボールを繋ぎ、大橋が縦パスを差し込む。セットプレーを含めてゴールを目指した。
だが、静岡学園の攻撃力は強力。後半ファーストプレーで攻め切ってCKを獲得すると、その後もボールを丁寧に保持しながら攻め、半田の強烈ミドルや松永のドリブルシュートで相手ゴールを脅かす。藤枝東も山田や望月、川口がドリブルで打開してスタンドを沸かせるが、前半終盤から守りも修正して前に出てくる静岡学園の前になかなか攻め切ることができない。


10分、静岡学園は松永が左コーナー付近での競り合いを制してカットインシュート。これは藤枝東DFに阻まれたが、その後の連続CKから追加点を奪う。11分、小田切の右CKのこぼれを飯尾が右足ダイレクトで決め、3-1とした。


静岡学園はさらに15分、敵陣で半田が奪い返すと、松永が左前方へスルーパス。そして、沢井が対角の左足シュートを右隅に突き刺した。沢井は4試合連続となる2得点。注目FW坂本が不在で、「健悟いなくて、点入るかな、ってところがありました」(松永)という中、どこからでも得点できる強みを発揮し、リードを広げた。


藤枝東は直後にFW森田一颯(2年)とMF高士青也(2年)を投入。静岡学園が30分にMF加藤煌清(3年)とMF長坂健太(3年)を投入したのに対し、藤枝東は34分にDF橋本龍英(3年)、MF北川睦(2年)、FW川本進之助(3年)を加えて反撃を試みる。
中盤に上がった葛西の右足ミドルなど、攻める姿勢を見せた。だが、静岡学園は足立、杉之原の展開など幅を使った攻撃を継続。攻守に違いを見せる松永や長坂の仕掛けから次の1点を目指す。静岡学園は37分にMF泉新(3年)を投入すると、39分に加藤が右中間から中へ運んで左足を振り抜く。ボールは素晴らしい軌道を描いてファー上へ。スーパーゴールが決まり、5-1となった。




その後、静岡学園は川口監督から「ロスタイム4分、1発打ってこい。外れてもいいから」と送り出されたFW杉山泰斗(2年)もファインゴールを決める。40+3分、泉の奪い返しから飯尾が縦パスを通す。すると、杉山が中へのドリブルから左足シュートを突き刺す。川口監督も称えた一撃で6点目。コーチ時代を含めると約30年に渡って静岡学園を指導する指揮官も「記憶にないですね」という名門・藤枝東からの6発で決勝に駒を進めた。




今年の静岡学園は足を振れる選手が多い印象だが、多彩な攻撃からゴールを連発。セットプレーの強さも示した。川口監督は「やっぱり静学のスタイルっていうか、目指しているところなんで。色々なバリエーションのあるゴールが出ている時って、凄く良い時」と頷く。
また、交代出場組の活躍も高評価。「結果を出すっていうことも凄い大事だし、今まで準備していないとこういうところで結果を出せないし、っていうので、(杉山だけでなく)加藤も凄いミドルを決めたりとか、期待を込めて送り出して、それで1発やってくれる。やっぱり日頃の練習、積み上げが必ず試合に出てくるよ、って常に言っているんで、そういうところで結果に繋がった選手は素晴らしいなと思いました」と称えた。
今年のチームは仲が良く、「チームワークとか、何か崩れない強さっていうのが今年はあるかなと思います」と松永はいう。チームとしてまとまり、強さを発揮中。そして、松永は決勝へ向けて「今日は失点ってところがちょっとネックなんで、失点をまずなくすっていうのと、攻撃としては今日みたいに多彩な得点の取り方っていうのが大事になってくるんで、チームとしてそこを意識していきたいです」と意気込んだ。
まだプレミアリーグ勢のチームと比べると、強度、切り替えの速さも不足しているかもしれない。全国舞台でより強い相手と戦い、成長することも目標。まずは前回大会準決勝で敗れている浜松開誠館に雪辱し、2年ぶりのインターハイ切符を勝ち取る。


(取材・文 吉田太郎)
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静岡学園が圧巻の6発勝利で決勝進出! 5月31日、令和8年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技静岡県予選準決勝が藤枝総合運動公園サッカー場で行われ、静岡学園高が藤枝東高に6-1で快勝。静岡学園は2年ぶりの全国大会出場をかけ、7日の決勝で浜松開誠館高と戦う。
静岡学園は今季、プリンスリーグ東海で開幕7連勝。今大会は準々決勝で藤枝明誠高を3-0で破るなど3試合で18得点を叩き出している。この日は準々決勝で頭部を負傷した注目FW坂本健悟(3年)が不在。先発はGKが田邊匠真(3年)、DFは飯尾善(3年)、林奏汰(3年)、保延昭良(3年)の3バックで右WB安永龍生(3年)、左WB小田切颯佑(3年)、中央は足立羽琉主将(3年)と杉之原芽生(2年)のダブルボランチでトップ下が半田怜也(3年)、そして松永悠輝(3年)と沢井翼(3年)が2トップを組んだ。


静岡学園は県新人戦から公式戦連勝を続けて迎えた準決勝
一方の藤枝東は今年、裏選手権で準優勝し、プリンスリーグ東海では5勝2敗の3位。今大会は清水東高や聖隷クリストファー高を破って勝ち上がってきた。準決勝の先発はGK吉田悠真(3年)、右SB小澤瑠生(2年)、CB葛西源太(2年)、CB永井大智(3年)、左SB大橋大洋(3年)の4バック、原田音生(3年)と川口太崇主将(3年)がダブルボランチを組み、右SH山田樹(3年)、左SH望月瑠斗(3年)、トップ下が福地諒大(3年)、そして1トップを増田瑛斗(3年)が務めた。


藤枝東は選手権予選に続く静学撃破を目指した
昨秋の選手権予選では藤枝東が高強度の気迫溢れる戦いで静岡学園をPK戦の末に撃破。この日も前へ出て静岡学園に対抗しようとしたという。だが、静岡学園は4分、右スローインの流れから杉之原がCB背後を狙った左足クロス。これが相手オウンゴールを誘い、早くも先制に成功した。


前半4分、静岡学園MF杉之原芽生が左足クロス


これが相手オウンゴールを誘い、静岡学園が先制
静岡学園は直後にも右から左へボールを動かし、小田切の左クロスに安永が飛び込む。飯尾、林、保延の3バックから足立、杉之原ら中盤を活用しながら余裕を感じさせるようなビルドアップ。左の小田切がアーリークロスへ持ち込み、注目10番の松永が鋭いドリブルでゴールに迫るなど、藤枝東を飲み込もうとする。
藤枝東も17分に川口の展開からこの日攻めどころになっていた山田がカットインシュート。だが、静岡学園は19分に自陣での奪い返しからボールを繋ぐと、前を向いた杉之原がDFライン背後へループパスを通す。これを沢井が粘り強くゴールへ押し込み、2-0とした。


前半19分、静岡学園FW沢井翼が押し込み、2-0
さらに静岡学園は、ともにエネルギッシュな動きを見せていた杉之原や松永が立て続けに右足ミドル。藤枝東は松永、足立ら相手の切り替えの速い守備に苦しみ、速攻も林やGK田邊に対応されてしまう。
だが、藤枝東もこの日が先発復帰戦のDFリーダー・永井を中心に粘り強い守備。そして、ショートパスを繋いで押し返し、川口、永井のサイドチェンジを織り交ぜて反撃する。静岡学園は球際の局面で奪い切れない部分があり、前半終盤は「後ろでビルドアップが雑になっちゃっていた。浮き球でビルドアップし始めて、そういうところでリズムが崩れた」(川口修監督)。
すると38分、藤枝東が1点を返す。相手の浮き球パスをクリアすると、これを右中間で拾った山田がDFをかわして一気に前進。そして、右足を振り抜く。これはGKに阻まれたが、増田が粘って繋ぎ、最後は望月が左足シュートを決めた。


前半38分、藤枝東MF望月瑠斗が左足で追撃ゴール


チームを勢いづけた
スタンドの同級生たちの大歓声の中、前半終盤は藤枝東ペースに。相手が攻め切る前にボールを奪い返し、ルーズボールへの反応も速い。そして、望月らが細かくボールを繋ぎ、大橋が縦パスを差し込む。セットプレーを含めてゴールを目指した。
だが、静岡学園の攻撃力は強力。後半ファーストプレーで攻め切ってCKを獲得すると、その後もボールを丁寧に保持しながら攻め、半田の強烈ミドルや松永のドリブルシュートで相手ゴールを脅かす。藤枝東も山田や望月、川口がドリブルで打開してスタンドを沸かせるが、前半終盤から守りも修正して前に出てくる静岡学園の前になかなか攻め切ることができない。


藤枝東のMF山田樹は高速ドリブルで突破口に
10分、静岡学園は松永が左コーナー付近での競り合いを制してカットインシュート。これは藤枝東DFに阻まれたが、その後の連続CKから追加点を奪う。11分、小田切の右CKのこぼれを飯尾が右足ダイレクトで決め、3-1とした。


後半11分、静岡学園DF飯尾善がCKから追加点
静岡学園はさらに15分、敵陣で半田が奪い返すと、松永が左前方へスルーパス。そして、沢井が対角の左足シュートを右隅に突き刺した。沢井は4試合連続となる2得点。注目FW坂本が不在で、「健悟いなくて、点入るかな、ってところがありました」(松永)という中、どこからでも得点できる強みを発揮し、リードを広げた。


後半15分、静岡学園FW沢井翼が個の試合2点目のゴール
藤枝東は直後にFW森田一颯(2年)とMF高士青也(2年)を投入。静岡学園が30分にMF加藤煌清(3年)とMF長坂健太(3年)を投入したのに対し、藤枝東は34分にDF橋本龍英(3年)、MF北川睦(2年)、FW川本進之助(3年)を加えて反撃を試みる。
中盤に上がった葛西の右足ミドルなど、攻める姿勢を見せた。だが、静岡学園は足立、杉之原の展開など幅を使った攻撃を継続。攻守に違いを見せる松永や長坂の仕掛けから次の1点を目指す。静岡学園は37分にMF泉新(3年)を投入すると、39分に加藤が右中間から中へ運んで左足を振り抜く。ボールは素晴らしい軌道を描いてファー上へ。スーパーゴールが決まり、5-1となった。


後半39分、静岡学園MF加藤煌清が鮮やかな左足シュートを決めて5-1


スタンドの前で喜びを表現
その後、静岡学園は川口監督から「ロスタイム4分、1発打ってこい。外れてもいいから」と送り出されたFW杉山泰斗(2年)もファインゴールを決める。40+3分、泉の奪い返しから飯尾が縦パスを通す。すると、杉山が中へのドリブルから左足シュートを突き刺す。川口監督も称えた一撃で6点目。コーチ時代を含めると約30年に渡って静岡学園を指導する指揮官も「記憶にないですね」という名門・藤枝東からの6発で決勝に駒を進めた。


後半40+3分、静岡学園FW杉山泰斗が左足シュートを突き刺し、6点目


圧巻の6発
今年の静岡学園は足を振れる選手が多い印象だが、多彩な攻撃からゴールを連発。セットプレーの強さも示した。川口監督は「やっぱり静学のスタイルっていうか、目指しているところなんで。色々なバリエーションのあるゴールが出ている時って、凄く良い時」と頷く。
また、交代出場組の活躍も高評価。「結果を出すっていうことも凄い大事だし、今まで準備していないとこういうところで結果を出せないし、っていうので、(杉山だけでなく)加藤も凄いミドルを決めたりとか、期待を込めて送り出して、それで1発やってくれる。やっぱり日頃の練習、積み上げが必ず試合に出てくるよ、って常に言っているんで、そういうところで結果に繋がった選手は素晴らしいなと思いました」と称えた。
今年のチームは仲が良く、「チームワークとか、何か崩れない強さっていうのが今年はあるかなと思います」と松永はいう。チームとしてまとまり、強さを発揮中。そして、松永は決勝へ向けて「今日は失点ってところがちょっとネックなんで、失点をまずなくすっていうのと、攻撃としては今日みたいに多彩な得点の取り方っていうのが大事になってくるんで、チームとしてそこを意識していきたいです」と意気込んだ。
まだプレミアリーグ勢のチームと比べると、強度、切り替えの速さも不足しているかもしれない。全国舞台でより強い相手と戦い、成長することも目標。まずは前回大会準決勝で敗れている浜松開誠館に雪辱し、2年ぶりのインターハイ切符を勝ち取る。


静岡学園が2年ぶりの優勝に王手をかけた
(取材・文 吉田太郎)
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