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[MOM5501]滝川二MF奥村翼(3年)_力強さを増したドリブルでやり切り、先制弾。昨秋、応援団長として涙した相手にピッチでリベンジ!

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滝川二高MF奥村翼(3年=刈谷81FC出身)は右足で鮮やかな先制ゴールを決めた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.5 インターハイ兵庫県予選準決勝 三田学園高 1-4 滝川二高 アスパ五色メイングラウンド]

 ドリブルが売りの選手は数多くいるが、クロスを上げたり、シュートを打ったり、プレーをやり切れる選手はそう多くない。だからこそ、「仕掛けるだけだと他の選手と変わらない。やり切ればカウンターを受けることはないので、チームとしてもシュートで終えることで次に繋がるので意識している」と口にする滝川二高MF奥村翼(3年=刈谷81FC出身)のプレーは目を惹く。三田学園との準決勝でもボールを持つと自らの仕事をきっちりやり切り、攻撃を牽引し続けた。

「去年の選手権準々決勝は三田学園にやられていたので、絶対に勝ちたかった。借りを返すため、全員で一致団結して練習から意識してきました」。奥村はそう振り返るが、前半は堅さもあり、チームとしての攻撃はうまく機能していたとは言い難い。

 思い通りにシュートまで持ち込めない中で、奥村のやり切るプレーはチームの背中を押す意味でも大きかった。前半12分には自陣からのクリアボールを左サイドの高い位置で受けるとそのままドリブルで運んでシュート。前半終了間際の35+2分にはFW波多野蒼大(3年)のパスからクロスバー直撃のシュートを放った。

「あそこでできれば決めたかった。決めて1点でも取ってベンチに帰ってくることをいつも目標にしているので、点を取れなかったのは悔しかったけど、良い感じで前半を終わることがた」(奥村)。

 少しずつ動きの硬さが取れ始めた後半は相手エリアにボールが入る回数が増え、奥村の良さも生きやすくなった。すると、0-0のまま迎えた後半17分には3度目のチャンスが訪れた。「FWが硬かったので自分が大事になるかなと思っていた。絶対にやってやるぞと気持ちを持っていたし、チャンスはあるぞと思っていた」と振り返る奥村の下に波多野からのパスが入ると、左サイドで1人かわして中へとドリブルで進入。最後は「自信があるコースに来たので枠に入れることを意識した」というシュートが決まり、先制点となった。以降も随所で輝くプレーを披露し、35+3分に交代でピッチを退くまで相手の脅威になり続けた。

 1年生の時にスタンドから率先して応援の声を出していると、仲の良かった3年生の応援団長の引継ぎをお願いされた。2年生となった昨年は応援団長に就任。同じアスパ五色で悔し涙を流した昨年度の選手権予選準々決勝では「勝たせられなかった気持ちと、絶対に俺が来年はやってやるんだという気持ちだった」(奥村)。

 高校に入ってからプレー面でも成長も進んだ。中学時代に所属した刈谷81FCは足元の技術指導に定評があるチーム。そこで学んだドリブルをより発揮できるようになるため、筋肉量のアップに取り組みながら、実戦を想定したシュートとドリブルの練習を重ねてきた。昨年は仕掛けても当たり負けすることが多かったが、取り組みの成果によってドリブルの力強さは増している。

「持ったら1対1は絶対に抜かなければいけないと思っていますし、1対2、1対3でも自分が剥がせば大チャンスになる。数的不利でもビビらず仕掛けようと思っていました」。そう話す奥村のドリブルは滝川二の大きな武器になっている。

 昨年、スタンドから見ていた舞台に今年は立っている。加えて、チームを救う先制点も奪ったが、浮かれた様子は見られない。「この舞台に立てた喜びはありますが、まだ終わりではない。優勝しないと意味がないと思っている。全国でどれだけ勝てるかが目標なので絶対、全国には行かないといけない。次の試合で何ができるかが大事」。

「兵庫ではできて当たり前という選手になりたい。大事なのはその先の全国でどれだけ通用するかだと思っている」。自らの現状を知るためにも兵庫県内で負けるわけにはいかない。決勝でもやり切るプレーを繰り返し、チームに勝利をもたらす。

(取材・文 森田将義)

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森田将義
Text by 森田将義

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