大津は優勝校を凌駕するような戦いも3位。大会屈指の10番MF山本翼は決め切る力と勝たせる力の向上を誓う
[7.31 インハイ準決勝 静岡学園高 1-0 大津高 Jヴィレッジスタジアム]
エースの目は、試合終了から1時間が過ぎてもまだ赤く染まったままだった。大津高(熊本)は準決勝で静岡学園高(静岡)を大いに苦しめたが、0-1で惜敗。10番MF山本翼(3年=ソレッソ熊本出身/U-17日本高校選抜)は目標の全国制覇を果たせなかったことを悔しがった。
内容は静岡学園の選手たちも「圧倒された」「実力差があった」というほどだった。"高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグWESTで戦う大津は攻から守、守から攻への切り替えの速さや強度、ポジショニングの質、そして静岡学園の特長であるテクニックの部分でも相手を凌駕するような70分間。山本はボランチコンビを組むMF芋生陵(3年)とともに再三ボールを引き出すと、前を向いて運び、ゴール前に飛び出して崩しに係わった。
チームは立ち上がりからMF坂口凌空(3年)と右SB西川和樹(3年)が連続でシュートを放ったのを皮切りに、厚みのある攻撃を続けた。前線の選手を追い越して攻め上がる左SB渡部友翔(3年)やMF西本瑛司(3年)の推進力も活かしたサイドでの崩しやショートカウンター。そして、山本やFW松岡凛(3年)、FW木村太陽(3年)がチャンスを迎えるが、決め切ることができない。
前半終盤は相手の攻撃を受ける時間帯もあったが、DF小森太斗(3年)とDF木下斗稀(3年)の両CBやGK西村天琉(3年)を中心に隙を見せることなく守っていた。だが、後半立ち上がりに1チャンスを決められて失点。反撃する大津は後半もボールを保持して攻め続け、終了間際にMF薮田尚大(3年)が決定機を迎える。だが、相手DFの決死のシュートブロックに阻まれてしまった。
山本は「前半から自分たちのペースで試合を進めることはできていた部分は良かったんですけど、やっぱり決め切るところで決め切るっていう力が自分たち自身まだ足りなかったから、やっぱりそこで決め切れないと勝てる試合も難しくなってくるかなっては改めて感じました」と首を振る。
山本は前半12分にゴール前への飛び出しとターンから決定的な右足シュート。前半15分にもゴール前のこぼれ球を押し込もうとしたが、いずれも静岡学園GK田邊匠真(3年)のビッグセーブに阻まれた。
「あそこで決め切るのがやっぱり自分の仕事でもありますし、あそこで決め切って、チームの流れを変えられるような選手になりたいなっていうのは思っています」。試合終盤にも直接FKのチャンスがあったが、「決めて、勝たせたい」の思いは届かず。今大会の大会優秀選手に選ばれた山本だが、得点数はトップ下で奮闘した昨年の2に届かず、1に留まった。
正確なボールタッチ、運動量に加え、巧みなターンで会場を沸かせるシーンもあった今大会屈指の10番。その山本を軸に、大津はプレミアリーグの基準を発揮し、最終的に優勝した静岡学園をどこよりも苦しめた。だが、現時点では決め切る力や勝ち切る力が不足していることを痛感。山本は「自分の良さを出せている部分はあったと思うんですけど、やっぱり自分がチームを勝たせるっていうのがまだ足りなかったと思うんで、冬に向けて一から頑張っていきたいなと思っています」と力を込めた。
7月28日に令和8年熊本地震が発生。多くの人からメッセージを受け、その期待に応えたいという思いも強かった。「熊本で地震が起きたりしている中でも、やっぱり仲間だったり、友達だったりがたくさんLINEしてくれて、自分自身とても嬉しかったので、それに結果で恩返しするっていうのが自分の一番の強い思いだったので、結果で恩返しできなかったのが一番悔しいです」。その悔しさを力に変える。
周囲の人々に支えられていることを改めて感じた選手たち。「冬、まずは県予選で必ず勝って、全国制覇できるように、また一から頑張っていきたいなと思っています」(山本)。インターハイの4試合で成長し、インパクトのある戦いを見せた公立の雄が選手権で全国制覇に再挑戦する。






(取材・文 吉田太郎)
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エースの目は、試合終了から1時間が過ぎてもまだ赤く染まったままだった。大津高(熊本)は準決勝で静岡学園高(静岡)を大いに苦しめたが、0-1で惜敗。10番MF山本翼(3年=ソレッソ熊本出身/U-17日本高校選抜)は目標の全国制覇を果たせなかったことを悔しがった。
内容は静岡学園の選手たちも「圧倒された」「実力差があった」というほどだった。"高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグWESTで戦う大津は攻から守、守から攻への切り替えの速さや強度、ポジショニングの質、そして静岡学園の特長であるテクニックの部分でも相手を凌駕するような70分間。山本はボランチコンビを組むMF芋生陵(3年)とともに再三ボールを引き出すと、前を向いて運び、ゴール前に飛び出して崩しに係わった。
チームは立ち上がりからMF坂口凌空(3年)と右SB西川和樹(3年)が連続でシュートを放ったのを皮切りに、厚みのある攻撃を続けた。前線の選手を追い越して攻め上がる左SB渡部友翔(3年)やMF西本瑛司(3年)の推進力も活かしたサイドでの崩しやショートカウンター。そして、山本やFW松岡凛(3年)、FW木村太陽(3年)がチャンスを迎えるが、決め切ることができない。
前半終盤は相手の攻撃を受ける時間帯もあったが、DF小森太斗(3年)とDF木下斗稀(3年)の両CBやGK西村天琉(3年)を中心に隙を見せることなく守っていた。だが、後半立ち上がりに1チャンスを決められて失点。反撃する大津は後半もボールを保持して攻め続け、終了間際にMF薮田尚大(3年)が決定機を迎える。だが、相手DFの決死のシュートブロックに阻まれてしまった。
山本は「前半から自分たちのペースで試合を進めることはできていた部分は良かったんですけど、やっぱり決め切るところで決め切るっていう力が自分たち自身まだ足りなかったから、やっぱりそこで決め切れないと勝てる試合も難しくなってくるかなっては改めて感じました」と首を振る。
山本は前半12分にゴール前への飛び出しとターンから決定的な右足シュート。前半15分にもゴール前のこぼれ球を押し込もうとしたが、いずれも静岡学園GK田邊匠真(3年)のビッグセーブに阻まれた。
「あそこで決め切るのがやっぱり自分の仕事でもありますし、あそこで決め切って、チームの流れを変えられるような選手になりたいなっていうのは思っています」。試合終盤にも直接FKのチャンスがあったが、「決めて、勝たせたい」の思いは届かず。今大会の大会優秀選手に選ばれた山本だが、得点数はトップ下で奮闘した昨年の2に届かず、1に留まった。
正確なボールタッチ、運動量に加え、巧みなターンで会場を沸かせるシーンもあった今大会屈指の10番。その山本を軸に、大津はプレミアリーグの基準を発揮し、最終的に優勝した静岡学園をどこよりも苦しめた。だが、現時点では決め切る力や勝ち切る力が不足していることを痛感。山本は「自分の良さを出せている部分はあったと思うんですけど、やっぱり自分がチームを勝たせるっていうのがまだ足りなかったと思うんで、冬に向けて一から頑張っていきたいなと思っています」と力を込めた。
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