beacon

上質なオールカンガルースパイク!アスレタの新トップモデル『オーヘイ フッチボル A002』が登場

このエントリーをはてなブックマークに追加

アスレタの2019年ニュートップモデル『O-Rei Futebol A002』が登場

 アスレタの2019年ニューモデル『O-Rei Futebol A002(オーヘイ フッチボル A002)』が株式会社アスレタより3月上旬に発売される。上質なカンガルーレザーをアッパー全面に採用し、オールカンガルースパイクならではの抜群のフィッティングを生み出すことをコンセプトにしたスパイクだ。今回、ゲキサカでおなじみのスパイクマイスターKohei氏にアスレタ新作トップモデルスパイクの特長を解説してもらった。

――今回の新しいスパイクのコンセプトはどういったところになりますか?

Kohei 今回のアスレタトップモデルはまず、オールカンガルーレザー採用というところが一番のポイントになります。オールカンガルーレザーとはその名の通り、アッパー前足部だけではなくアッパー全面にカンガルー皮革を採用しているということです。全面がカンガルーレザーなので前足部にだけカンガルーレザーを採用したスパイクよりもさらに抜群のフィット感・足なじみの良さを生み出すことを可能にしており、アスレタのスパイクの中では最もフィッティングに優れた新スパイクが登場したと言えるでしょう。


 そして、ただ単純にオールカンガルーレザーを採用しただけではなく、採用するカンガルー皮革のクオリティーにもこだわっていて、トップモデルのランクに相応しい上質なカンガルー皮革が使用され、非常にきめ細やかで柔らかなアッパーに仕上がっているのも見逃せないポイントです。上質なカンガルー皮革を使用しながら余分な加工は極力控えていることでカンガルーレザー本来の風合いや柔軟性が実現されており、とことんフィッティングにこだわったスパイクということがすぐに分かる仕様になっています。


 さらにアッパー先端にはラバーコーティング加工を採用してつま先を保護するプロテクション機能も新たに追加されています。このラバーコーティング加工は他社のスパイクでも見掛ける機能ですが、アスレタの場合はオールカンガルーレザーのスパイクにラバーコーティング加工を採用したのが特長で、オールカンガルーレザーのスパイクの弱点であるアッパーの耐久性の低さや、つま先の剥がれやすさをなるべく防止するよう配慮されています。毎日のように激しくサッカーをプレーしている中高生プレーヤーにとってスパイクのつま先の剥がれは悩みの種だと思うので、そういう“耐久性”という部分にもアプローチし、オールカンガルーレザーのフィッティングにプラスしてラバーコーティング加工も採用しているのは今回の新スパイクの魅力の一つです。

――前作の『O-Rei Futebol A001』と比較するとどうですか?

Kohei 2016年4月に『O-Rei Futebol A001』が発売されましたが、そのA001と比べるとA002ではすべての部分が良くなっています。オールカンガルーレザーにラバーコーティングが採用されたのはもちろんのこと、アッパー全体に配されているステッチにも配置や本数に微調整が施されてカンガルーレザーの足なじみと保形性のバランスが向上していますし、A001のときは履き口周りに硬さがあってフィット感に違和感を及ぼすことがありましたが、A002では履き口の内側に柔らかな起毛素材を採用してカカトをソフトに包み込んでくれる設計に改良されています。


 実際に足入れしてみてもオールカンガルーレザーによるフィット感は良好です。履き口部分も柔らかくなっていて違和感が生じるような硬さやクセなどはないので、履き始めからフィット感の良さは感じることができますが、ここから何度も使用して履き慣らしていくことでオールカンガルーレザーのアッパーが足になじみ、より心地よい履き心地を生み出してくれると思うので、オールカンガルーレザーの特長をしっかりと活かしているスパイクになっています。


 あとは一押しポイントとして、アッパーの足沿いが良いという点を挙げたいと思います。“足沿い”とはアッパーが足の形にどれだけ忠実に沿ってフィットしてくれるか、という評価基準で、その足沿いも良いのが今回の新トップモデルスパイクのポイントになります。写真でも分かる通り、足先から足の甲部にかけて非常に綺麗な曲線を描くようにアッパーがフィットしているのがお分かりになると思います。これこそがアッパーの足沿いが良い証拠で、足全体がピッタリと包み込まれオールカンガルーレザーのアッパーが気持ち良くフィットしてくれる足入れ感です。

――フィッティングが非常に期待できるスパイクに仕上がっているということですね。アウトソール(靴底)などはどうですか?

Kohei アスレタのスパイクは2018年モデルからアウトソールと中底が一新されたのですが、それが好評だったため今回の新トップモデルにも引き続き採用されています。中底は部位に応じて2つの硬度の樹脂を採用し、中足部から後足部は高硬度の樹脂を採用することで的確な剛性を出し、前部分は屈曲性を重視してやややわらかい硬度の樹脂を使い、スムーズな屈曲性を実現。アウトソールは前足部に2ラインのフレックスグルーブ(屈曲溝)を設けてソールの屈曲性を促し、ソール中足部から後足部は樹脂を隆起させてリブ構造を形成することで強度と剛性を発揮。


 その中底とアウトソールが組み合わさっていることで屈曲と剛性のバランスが良く仕上がっており、人間の足が屈曲する位置に沿ってソールも一緒に屈曲し、ソール中足部から後足部は剛性があることで不要なねじれを抑え、ソール中足部の落ち込みも防ぎ、安定した履き心地や着地感を生み出せるソールになっています。


 インソールには引き続きグリップタイプのインソールを採用。表面にEVAのグリップ素材を使用し滑り止め効果を備えたインソールが着用中の足裏のズレや滑りを防止してくれます。見た目はシンプルなインソールですが、実際の滑り止めの効力は高く、全力でターンしたときにも足裏が大きく滑ってしまうことがなくて、安定した履き心地に一役買っています。アッパー、アウトソール、中底に加え、インソールもこだわっており抜け目がない設計になっていますね。

――コストパフォーマンスの面での印象はどうですか?

Kohei 今回の『O-Rei Futebol A002』はアスレタスパイクの中でトップモデルの位置づけなので、定価は税別18,500円というトップモデルらしい価格設定になっています。ちなみに前作の『O-Rei Futebol A001』は定価が税別19,000円だったので、A001と比べると500円ほど価格が抑えられています。A002では上質なカンガルーレザーをアッパー全面に採用し、ラバーコーティング加工も新たに追加して随所に改良も加えているにもかかわらず、お値段据え置きになっているのは嬉しいところですね。


 また、カラーリングはブラックアッパーとホワイトアッパーの2色展開です。オールカンガルーレザーのスパイクなので個人的にはブラックアッパーの方を履いて手入れしてブラシでピカピカに磨いて自分好みに履き慣らしていきたいですが、夏場のプレーを考えると、ブラックアッパーは熱くなってしまう可能性もあるので、ホワイトアッパーの選択肢が用意されているのはありがたいです。


――では最後に総括をお願いします。

Kohei 今回のモデルはアスレタのトップモデルスパイクに相応しいオールカンガルーレザーを採用し、フィット感にとことんこだわったスパイクです。ただ単純にオールカンガルーにしているだけでなく、アッパーの設計やアウトソール、中底、インソールにもこだわりがあり、ラバーコーティング加工を追加してアッパーの耐久性にも配慮しているのは好印象です。アスレタの最初のスパイクA001が発売されたのが2016年4月ですが、そこから約3年の歳月の中で蓄積したノウハウやフィードバックをもとに、進化・改良を加えてより良いスパイクに仕上がっていると思います。『O-Rei Futebol A002』はオールカンガルーレザー採用なので試合用スパイクとして使用するのがおすすめです。

★アスレタ「オーヘイ フッチボル A002」の詳細はこちら

Koheiプロフィール:
日本初のスパイクマイスター。日本全国の部活プレーヤーがサッカースパイク選びの参考にする「KoheisBLOG」の運営者。これまでに1000足以上のスパイクを着用し、スパイクの最新情報や機能性を独自の視点で紹介している。国内でも有数のスパイク目利き力を持ち、プレーヤーの生の足を見れば、その人にマッチするスパイクが何かを見抜くことができる。身長180cm、体重72kg。ポジションはFW、ときどきMF。中学、高校、大学とサッカー部に所属し、現在も社会人チームでプレー。

TOP