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CLポルト戦を前に…T・シウバ夫人が若き日の逸話を語る「結核で引退も考えていた」

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 現地時間7日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦ポルトvチェルシーが行われる。この一戦を前に、DFチアゴ・シウバの妻ベッレ・シウバが『Goal』のインタビューで、夫チアゴのポルト&ディナモ・モスクワ在籍時、若き日の出来事を振り返った。

「あの時、本当に大変だったの。ずっと病院で過ごしていたと思う。ポルトからディナモ・モスクワに期限付き移籍して、それから6カ月ほど何もできなかった。私も当時ブラジルからロシアに渡り、それからチアゴとはずっと一緒にいるけど、本当につらい状況だった」

「チアゴはまだ若かったし、私も当時17歳だった。ロシア語の翻訳担当もいたけど、そのコミュニケーションは簡単なものではなかったの。モスクワでは治療がうまくいかず、ポルトガルで2度目の診断を受け、そこで結核と診断されたの。そこから本格的な治療に入り、彼が完全に良くなるまでそれから6カ月ほどかかったかしら。ずっと闘病生活だった」

「肺にダメージを受けて、チアゴはフットボールからの引退を考えていた。病気を患った肺を取り除くことさえも彼は覚悟していたわ。私にとっても、肺の病気で彼の夢が終わるかもしれないと思ったら、とてつもなく悲しかった」

 1984年生まれのT・シウバはジュベントゥージでプレーした後、2004年からポルトに在籍した。同チームでは主にBチームが主戦場となり、2005年はディナモ・モスクワへとレンタル移籍することに。その直後、T・シウバは結核の感染が判明し、長い闘病生活へと入ることとなった。妻が語ったように、当時20歳のT・シウバは選手としての早期引退も覚悟していたという。

「引退も視野に入れていたけど、チアゴのことをイヴォ・ワートマン(ジュベントゥージ時代の恩師)が気にかけて、フルミネンセへと呼んでくれたの。ブラジルでもう一度チャンスをつかみ、プレーできるようになったの」

 T・シウバはフルミネンセで完全復活を果たし、2009年にミランへ移籍。それ以降パリ・サンジェルマン、チェルシーと渡り歩き、世界トップレベルのDFとしての評価を得ている。セレソンでも長らく主将として活躍し、93キャップを刻んだ。

 妻ベッレが語ったとおり、T・シウバはポルトガルにいた若き日の治療があったからこそ、36歳の現在までフットボーラーとしての道を歩み続けられているようだ。

 チェルシーは7日、ポルトとアウェーで戦うこととなる。ポルト在籍時代にトップチームでの出場機会はなかったT・シウバだが、CL4強進出を懸けた準々決勝の2試合は特別な古巣対決となるかもしれない。

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