[2.21 欧州CL決勝T1回戦 リバプール 2-5 R・マドリー]

　UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)決勝トーナメント1回戦第1戦が21日に開催され、レアル・マドリー(スペイン)が敵地アンフィールドでリバプール(イングランド)を5-2で撃破した。劣勢の序盤に2失点を喫したが、5ゴールを奪って逆転。第2戦は3月15日にサンティアゴ・ベルナベウで行われる。

　昨季決勝と同一カードとなった注目のビッグマッチ。リベンジを目指すリバプールは、2連勝を飾った直近のプレミアリーグ第24節ニューカッスル戦(○2-0)と全く同じ先発メンバーを並べた。フォーメーションは4-3-3。最前線には今冬にPSVから加入したオランダ代表FWコーディ・ガクポが入った。

　一方、連覇を狙うレアルも4-3-3の布陣。直近のラ・リーガ第22節オサスナ戦(○2-0)から2人を入れ替え、FWカリム・ベンゼマとDFダニエル・カルバハルがスタメン復帰を果たした。MFオーレリアン・チュアメニを欠く中盤では、MFエドゥアルド・カマビンガを引き続きアンカーとして起用。また、当初は招集メンバー外だったMFトニ・クロースが直前でベンチ入りとなった。

　リバプールはホームの大声援を背に開始から猛烈なプレスを仕掛けると、前半4分に早くも先制に成功。FWモハメド・サラーがペナルティエリア右角付近からゴール前にパスを送り、マークを外したFWダルウィン・ヌニェスが右足のヒールで巧みに押し込んだ。

　前半14分にはバックパスを受けたGKティボー・クルトワがコントロールミス。詰めていたサラーが見逃すことなく左足で蹴り込み、得点ランキング首位の今大会8ゴール目を挙げた。

　リバプールの激しいプレッシャーに苦戦を強いられたレアルだったが、戦況に関係なく一発を叩き込める個の力が強み。前半21分、FWビニシウス・ジュニオールがベンゼマとのパス交換を経てペナルティエリア内左に入り、複数人に囲まれながら右足を振り抜くと、低い弾道のシュートがゴール右隅に突き刺さった。

　1-2とした後もピンチが続く中、前半27分にDFダビド・アラバが負傷交代。緊急投入されたDFナチョ・フェルナンデスが同じ左サイドバックに配置された。

　アクシデントで交代カードを使うことになったものの、前半36分にラッキーな形で同点に追い付く。MFフェデリコ・バルベルデのスルーパスにビニシウスが反応。DFジョー・ゴメスに対処されるが、同選手のバックパスをGKアリソン・ベッカーが蹴り返そうとしたところをビニシウスがブロックし、山なりのボールがゴールに吸い込まれた。

　前半アディショナルタイム1分にはDFトレント・アレクサンダー・アーノルドの直接FKを防いだGKクルトワが、左サイドのバルベルデに長距離のスローイング。インナーラップしたビニシウスがバルベルデのパスを引き出し、ワンタッチで折り返すと、ファーにFWロドリゴ・ゴエスが飛び込む。レアルにとっては決定的なチャンスだったが、戻っていたDFアンドリュー・ロバートソンがスライディングでカットし、リバプールを失点の危機から救った。

　得点シーン以外にも数々の好機が生まれた前半は2-2で終了。後半はレアルが先にスコアを動かした。開始2分、ペナルティエリア左脇のFKからキッカーのMFルカ・モドリッチが右足でクロスを供給。フリーでゴール前に入ってきたDFエデル・ミリトンがヘディングでネットを揺らし、逆転弾を奪った。

　この試合で初めてリードしたレアルは、勢いそのままに追加点をマーク。後半10分、ベンゼマがロドリゴとのパス交換から左足でシュートを放つと、J・ゴメスに当たり、GKアリソンの逆を突く形で決まった。

　今大会初得点を記録したベンゼマは後半22分にもゴールを陥れる。カウンターからビニシウスのパスをフリーで受けると、GKアリソンらリバプールの守備陣を冷静にいなし、左足で蹴り込んだ。

　試合はレアルが5-2とリードしたままタイムアップ。敗れたリバプールはアウェーでの第2戦で巻き返しを図ることになった。

　昨季にドラマチックな逆転劇を繰り返し、欧州の頂点に上り詰めたレアル。今季も変わらない説明不可能な勝負強さに対し、ツイッター上では日本のユーザーから「まじかよ」「えぐいな」「なんだかんだでレアル強い」「チャンスをものにしすぎ」「CL逆転劇もはやお家芸すぎて笑ってしまう」「やっぱレアルはレアル」と驚きの声などが相次いだ。

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