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[C☆voice62]筑波大MF谷口彰悟「守れて、攻めれて、何でもできる選手に」

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 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第62回は筑波大MF谷口彰悟選手(3年=大津高)です。
 名門・筑波大、そして全日本大学選抜の中盤中央に君臨する逸材MF。181cmと長身だが、ボールコントロールに長け、やや細見ながら激しいフィジカルコンタクトも厭わない。J関係者たちが熱視線を送るMFの現在の目標とは?(取材日:6月10日)

―早稲田大との試合(総理大臣杯関東予選決勝、2-2からのPK戦の末に敗戦)は勝ちきることができなかった
「できれば90分内で勝負つけたかったんですけど。延長でも点取れたので、最後守りきれなかったのは痛かったですね」

―谷口選手自身は延長に入ってギアが入ったように映ったが
「きょうは入りから身体が重くて、要所、要所動くようにしていこうと思っていた。延長に入って『点取りたいな』という感じでギアを入れたんですけど。瀬沼クンが取ってくれたんで、最後守り切れなかったのが本当に痛いですね」

―ただ、リーグ戦で調子が上がらない中、筑波は今大会で立て直してきた
「5月は勝てていなかったので、その点、1回戦、2回戦と順調に勝てて来れたのはチームにとってプラス材料になったかなと思います」

―この後、リーグ戦、全国へ向けて課題は
「自分たちのサッカー、相手を押し込んで自分たちがボールを持って仕掛けるというサッカーをする時間を、90分の中でもっともっと増やしていくことがこれからカギになってくるかなと思います。自分はまだまだ、もっともっとできると思っている。そのためには、いらないミスだったりをもっともっと減らしていくことを意識していかないといけない」

―リーグ戦での早稲田との首位攻防戦の前半はワンサイドの内容だった
「ああいうサッカーをもっとやっていって、あの時間帯を増やしていくと筑波の良さが出てくると思います」

―チームが不調だった理由は
「ケガ人がいるのもありますけれど、ビルドアップの段階でミスがあったり。もっと大事にしていかないといけない。やり切って終われないと、きょうみたいにカウンターを食らってしまう。攻撃はシュートで終わることが大事だと思う」

―きょうも後半は相手に距離を詰められる回数が増えた
「一人ひとりの動きが足りないのがありますし、もらう前に考えておくとか、一人ひとりの意識の問題だとボクは思っている。逆に、そこさえやってしまえば問題ないと思う」

―今年はシーズン当初から3年間で一番いいサッカーができてきている
「自分たちがやりたいサッカーが段々できてきていますし、(自分たちのサッカーができる)時間も段々増えてきているんで、もっともっとやっていきたい」

―谷口選手自身、今シーズンここまでのプレーについては?
「チームが3バックというのもあって、ひとりその前のポジションにいるんですけど、チームが良く行っているときというか、周りがやれている時は自分もあまり動かずに真ん中にいて、攻撃のバランスを取ることができている。自分たちが上手くいっていない時に、どれだけボクがボールを受けてリズムつくれるかということを意識してやっている。その点について、結構できていることが今、自信につながっていると感じています」

―前に行く怖さも見せている
「段々自分も前に、前に行くことで、相手も崩れるかなと思います」

―何でもできる分、今後どのようなスタイルを突き詰めていくのかと思うが、自分自身ではどう考えている?
「自分的にこういう風になりたいというのはあまりないんですよ。守れて、攻めれて、何でもできる選手がボクは一番いいと思っている。現段階では試合を読む力がまだボクには足りない。ゲームをコントロールできるようになりたいな、というのはあるんですけど。段々それもできてきているとは思っているんで、リズム悪い時にボクが受けてしっかりとリズム作るとか、逆に悪い時は真ん中にいてしっかり指示を出すことができれば。前が点を取れない時は自分が点取るくらいに思っていますし」

―元々は攻撃の方が好き?
「攻撃の方が好きですね。大津の時も攻撃的なポジションをやっていましたし、いろいろなポジションをやってきたからこそ、試合中に落ち着いてできるということもある。特に『こういう風に』という目標、スタイルというのは今のところまだないです。臨機応変というか、チームによって何でも対応できるのがいいかなと思っています」

―今シーズンの個人、チームの目標について
「個人的には守備だけじゃなくて、しっかりと攻撃の起点になる選手になりたい。それは点を狙いに行くというところもそうですし、ビルドアップの時に自分がしっかりとつけていうところもそうだし、起点となる選手になっていきたい。チームとしては攻撃がやはり魅力だと思うので、筑波は。相手を圧倒して勝つということをリーグ戦、カップ戦でどれだけ増やせるかということが目標。今年、タイトルは取りたいですね」

(取材・文 吉田太郎)
連載:「College star voice」

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