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坪井決勝弾!1部初昇格の桐蔭横浜大が国士舘大下し2連勝:関東1部

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[5.11 関東大学リーグ1部第7節 国士舘大0-1桐蔭横浜大 味スタ西]

 JR東日本カップ2013第87回関東大学サッカーリーグ戦1部は11日、第7節1日目の4試合を行い、昇格組の桐蔭横浜大がFW坪井秀斗(3年=習志野高)の決勝ゴールによって国士舘大に1-0で勝利。2連勝とした。

 前節、日本体育大に1-0で勝利し、1部初勝利を挙げた桐蔭横浜大が2連勝だ。前半は精度で上回った国士大が主導権を握り、左サイドから切れ込んだMF進藤誠司(3年=流通経済大柏高)の右足シュートや左SB嶺岸佳介(4年=東北高)の左足FKなどでゴールへ迫った。対して前半シュート1本に終わった桐蔭大は後半開始からMF上野翔矢(3年=盛岡商高)を投入。アンカーを置いていた前半から布陣を変更すると、ボールがおさまり、攻守に勢いが出てくる。

 すると、5分、敵陣で相手ボールをインターセプトした MF末廣浩暉(1年=広島ユース)が一気にPAへ切れ込むと見せかけて、足裏で背後から走りこんだ坪井へスイッチ。スピードに乗ったまま抜け出した坪井がGKとの1対1から右足シュートをゴール左隅へ流し込み、先制点を挙げた。

「あれは練習からやっているので、出て良かったです。あれ(得点すること)が自分の仕事なので決められて良かった」という10番のゴールで先制した桐蔭大は、9分にも末廣のスルーパスで抜け出したMF山崎将(3年=浜松開誠館高)が決定的なシュートを放つと、その後も押し返そうとする国士大からボールを奪い、MF山根視来(2年=ウィザス高)や上野、同じく交代出場のMF平山玲央(4年=横浜FCユース)らが正確なパス、ドリブルで押し戻す。

 それでも国士大は中盤でセカンドボールを制していたMF吉田吏玖(4年=遠野高)らが相手の背後へ出すパスに右MF加藤大介(4年=静岡学園高)と左MF進藤の両サイドハーフが斜めに走り込み、1年生FW下田康太(札幌U-18)がフィジカルの強さを活かしてボールをおさめるなど迫力のある攻撃を展開していた。終盤はクロス、セットプレーからゴールへなだれ込もうとしていたが、桐蔭大は関東選抜GK島崎恭平主将(4年=流通経済大柏高)や古澤慶太(3年=習志野高)、福島翔太郎(2年=関東一高)の両CBがラストパス、クロスにしっかりと対応して得点を許さない。国士大は終了間際にPAでこぼれ球を拾った下田がゴール正面左寄りの位置から左足を振りぬいたが、ボールはゴール右へ外れて追いつくことができなかった。

 桐蔭大の八城修監督は「取ったり取られたりでサッカーにならなかった」と試合内容については全く満足していなかった。本来ならばもっとボールを動かすことのできるチームだが、スリッピーなピッチが影響してか、内容がついてこなかった。それでも、チームにとっては自信となる2連勝だ。2部2位で初昇格を果たした今季、1部デビュー戦はリーグ王者の専修大に2-6で完敗。最悪のスタートを切っただけでなく、チームの代表として出場した選手たちが受け身になって戦うことができなかった。八城監督は「情けなくて、許せない試合でした」と振り返る。ただし、指揮官から「これが自分たちの現実だ」と指摘された選手たちの意識は変わった。1部で戦うための準備はしてきたが、より1部のレベルの高さを自覚して練習に励んできた。そして試合でも前を向いて戦う姿勢が結果に結びついてきている。上位との戦いが続く中、昨季4位の中央大と引き分け、無敗の日体大を止めた。古澤は「下を向かずにやってきたことが今の結果につながっていると思う」

 チームは主将の島崎が語った「どうせ一戦一戦負けられないんだから、優勝を目指してやっていこう」ということばで一丸となっている。坪井は「ここで調子に乗らないで、また一週間準備していく」ときっぱり。内容も突き詰めて、自分たちが「もっとできる」ことを示す。

(取材・文 吉田太郎)
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