beacon

[C☆voice99]東京学芸大MF茶島雄介「成長するのは日々のトレーニング」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第99回は東京学芸大の全日本大学選抜MF茶島雄介選手(4年=広島ユース)です。

 チームメートも「ボールを取ることができない」と舌を巻く技術と判断力の高さを備えた大学サッカー界屈指の司令塔。すでにサンフレッチェ広島入りを決めているMFの広島への思い、大学ラストイヤーの目標とは?(取材日:5月11日)

―拓殖大戦(5月11日)は2-1で勝利。関東2部でも簡単な試合はない
「ここまでの6試合でも全然余裕ある試合は1試合もなくて、競っているので、そういう意味では厳しい戦いになっていますね」

―前半は良かったが
「ボクも前半1点取って終わって、このままの状態で行けば余裕を持って試合運びができるかなと思っていたんですけど、後半相手の勢いに飲まれてしまう時間帯がある。その時に自分としても、何かひとつのプレーで流れをこっちに持ってきたり、声でチームを引っ張っていかなければいけないと思っています」

―きょうの個人的な評価は
「前半は割とボールにも触れましたし、余裕を持ってプレーもできましたし、それプラス、チームとしてもいい攻撃が何本かできたんですけど、後半はなかなかボールを触れない中で少し焦ったりしてしまった。そういう時に自分だけではどうしようも無いときがあったんですけど、周りの何人かで話してつなぐ時はつなぐとか、その中で自分がいいポジションをとって一個タメをつくって、また攻撃を展開して自分たちのペースに持っていく。試合中に今、何をやるべきなのか考えてやらないとこれから先が厳しい。これから駒澤大とか相手の力も上がってくるので修正していかなければならない」

―2点を演出した
「1点目は結構、(受ける際に)自分の予想していないところに来た。流れちゃったんで、そこでしっかり反応して前に出せたのは良かった。2点目についてはセットプレーの練習は毎試合やっている。練習どおりに蹴れた。1本目のCKでGKが出てこないのが分かった。続けていけばチャンスになると思っていた」

―広島入り内定発表後、最初の試合だったが
「試合内容は満足のいくものではなかったですけど、結果が出て良かったと思います」

―広島からオファーを受けたのは
「口頭でもらったのは2月とかにお話をもらったんですけど、実際にサインしたのは前日ですね」

―技術や判断力への評価が高い
「ボクは身体がデカイ訳でも、強い訳でもないんですけど、その中でしっかりと動きの中でボールを扱ったり、判断で出して動いてを繰り返して、中盤なんですけど、点を取れる選手という部分で自分の価値もあると思います。(スカウトの評価は)プレースタイル的にもサンフレに合っているんじゃないかということでした」

―サンフレに戻りたかった
「小1から高3までずっと、全部をサンフレに育ててもらったので、その気持ちは強かったですね。関東に出てきた時は、今まで前例がなかったので、その時は自分の中でも厳しいんじゃないかと思っていて、関東のクラブに引っかかってやるぞという気持ちで来たんですけど、結果的に一番いい方向に来たので嬉しいです。本当に一番好きなクラブなんで、サンフレでサッカーやるのがずっと夢だったので、そこでサッカーができることは本当に嬉しいですね」

―技術は高校レベルでも高かったが、現在地は
「今の段階ではサンフレッチェに入っても、即レギュラーで活躍というのはイメージしづらいところがある。でもボランチやシャドーのポジションでプレーするイメージを毎試合見てイメージして、学芸の練習でも取り組んでいるので、そこで自分のプレーが出せれば、十分にチャンスがあるんじゃないかと思います」

―そこで活躍すること
「それが一番ですね。決まったことは良かったけれど、ここからと皆さんにも言われている」

―チームメートも茶島クンからはボールが取れないと
「学芸とか2部のこういう試合で簡単にボールを失っていたら、『それ(プロ)はないだろ』と自分の中では思っている。去年の関東1部の時もそうだったんですけど、自分の中でのハードルは高く持って練習している部分はありますね」

―なかなか個人で高いレベルをイメージしてやることは難しい
「全日本とか去年とか活動に参加させてもらったので、あそこでの刺激が大きいですね。レベルの高い選手の中で学芸でやっていることと全然違うので、これをずっと自分の中で持ってやらないといけないと自分の中で考えさせられるので、それが大きいですね」

―今年の目標
「チームとしては最終学年なので1部に上げたいですし、全国大会につながるのがもう総理大臣杯しかないということなので、学芸は教育実習があって4年生なかなか出るのが難しいんですけど、ボクは少しずれて出ることができる(結果は関東予選敗退)。そこに全力を注ぎたい」

―全日本への生き残りへ向けて
「アピールしてメンバーに入ることが目標では大きいこと。行くことで自分の中での経験とか、国際舞台ですし、全然違ってくるので行きたい。そして成長するのは日々のトレーニングだと思っている。自分でハードルを下げずに高いものを求めてやっていかないといけない。今は危機感しかないですね。来年からは甘えのきかない世界だと思っている。大卒でも出れる選手と出れない選手がいる。それを見ると危機感しかない」

―サンフレファンへ向けて
「凄いいろいろな方からコメントを頂いて、こんな自分を知って頂いてのかと驚いている。決まったのは嬉しいんですけど、チームの力になれるように力を付け直して、大学でサッカーをやっていますし、応援して頂いたら嬉しいです」

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
連載:「College star voice」

TOP