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[大学選手権]「自分が出たら盛り上がる」国士舘大FW服部が今大会初出場で先制弾

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[12.25 大学選手権決勝 国士舘大1-3大阪体育大 国立]

「ハットリ! ハットリ!」の大応援の中で背番号19が躍動した。国士舘大は前半22分、故障を抱えながら先発したMF平松宗に代えて4年生FW服部康平(国士舘高)を投入する。その服部は直後の24分、左サイドを抜けだしたMF進藤誠司のクロスを胸でコントロールすると、左足一閃。弾丸ライナーの一撃を大阪体育大ゴールヘ突き刺した。今大会初出場のFWがファーストプレーで決めたゴール。「自分でもビックリしている。胸トラップからのシュートが練習のメニューによくあって、身体に染み付いていて、それが出たかなと思います」と微笑んだ。

 服部は国士大のムードメーカーだ。スタンドの応援団は、試合前から先発ではない服部の名前を最も多く連呼。とにかく「ハットリ! ハットリ!」と繰り返していた。服部は「自分は1年の頃が一番出ていた。小中高とイジられキャラが定着していて、自分が出ると笑いが起きる。きょうも『ハットリ、笑いを頼むよ』という声だったと思います。自分が出たら盛り上がるというのはよく言われる」。ただ、自分がゴールを決めれば、もっと盛り上がることを知っていた。投入直後から狙っていたゴール。それを鮮やかに決めたことで国士大応援団のボルテージは最高潮に達していた。

 その後も前線でチャンスに絡んだ服部だったが、相手の厳しいプレッシャーの前に後半はチームとともに沈黙して敗戦。自分が出場して勝てなかったことを服部は悔しがった。「さっきメダルもらった時に、(表彰台の)上に上がって見た景色、悔しさを絶対に忘れない。ステップアップして次のステージでこの悔しさを糧にして行けたらなと思いました」。進路はまだ未定。だが、このゴールの感触と悔しさを忘れずに、成長し続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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