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大学王者・大阪体育大、澤上2発も昇格組の同志社大とドロー:関西1部

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[4.5 関西学生リーグ前期第1節 大阪体育大2-2同志社大 J-GREEN堺]

 第92回関西学生サッカーリーグ1部が5日、J-GREEN堺(大阪)で開幕し、昨年度関西リーグ1部と全日本大学選手権の2冠を達成した大阪体育大と今年1部に復帰した同志社大が対戦。2-2で引き分けた。

 大体大は試合開始からMF安田圭佑(3年=京都両洋高)と久保田駿斗(3年=長崎日大高)による両サイドから相手を押し込み、7分にはPKを獲得。全日本大学選抜FW澤上竜二(3年=飛龍高)のキックは、一度はGKに防がれたが、自ら押し込んで先制する。

 しかし、試合が進むに連れ、「選手たちが過剰に王者という事を意識していて、持ち味を出せていない。開幕前に全日本や関西選抜に参加していた選手が多かったので、チームとして場数が踏めずしっくり行っていない」と坂本康博総監督が振り返ったように、澤上、GK村上昌謙(4年=奈良育英高)、MF國吉祐介(3年=四日市中央工高)が全日本選抜で、DF坂本修佑(4年=初芝橋本高)が関西選抜に選ばれていた関係で、チーム作りが進まず、この日は攻守両面での連携不足を露呈。13分には中盤から前線に大きく展開した同大の攻撃を防ぎきれず、FW西村拓馬(3年=C大阪U-18)にシュートを打たれ、ゴール前での混戦になった所をMF俵石直哉(3年=大阪桐蔭高)に詰められ失点。続く、15分にも中盤でのボール回しから前線へ飛び出したMF松井修平(2年=桐光学園高)にゴールを決められ、逆転される。

 その後も相手陣内に攻め込むも、決定機を作れずにいた大体大だったが、40分に相手DFがもたついた所を澤上が前線から素早くチェックに向かい、ボールを奪取。そのままゴール前に持ち込み、GKとの1対1を落ち着いて決めて、同点で前半を折り返した。

 後半立ち上がりの7分にも、後方からのロングボールに久保田が飛び出してシュートも狙ったが、同大GK小出直紀(4年=渋谷幕張高)に絶妙な飛び出しでブロックされ、逆転できず。次第に流れは同大に傾いていく。22分には松井のスルーパスから右サイドを崩され、飛び出したFW鶴崎光(2年=神戸U-18)に低いクロスを入れられた。だが、このシーンは村上が難なくセーブ。終了間際の45分にも右サイドを崩され、駆け上がったDF平田雄己(3年=滝川二高)のクロスから決定的な場面を許したが、相手が決められずに試合は2-2の引き分けで終わった。

 痛い引き分けとなった大体大だったが、「こんなもんですよ。2点とも相手のミス絡みで流れの中で決められていない。山田大地(2年=東海学園高)、秋山拓也(2年=愛産大三河高)というCBが頑張ってくれた守備は良かったけど、FW伊佐耕平(現大分)が卒業した攻撃は不安があるなど、チームが仕上がるにはまだまだ時間がかかる。4月は黒星が無ければ良いかなと思う」(坂本総監督)と苦しい中でも、負けなかったチームを評価。4月の残り3戦で鍛え直し、上位進出を誓った。

 一方の同大は「DFラインを押上げた際の位置の低さや相手を警戒し過ぎて、ボールを持てる場面でも素早く前線に蹴ってしまって、ピンチを招く場面など、修正点が見つかった」(望月慎之監督)。次節以降の勝ち星獲得に向けて、収穫を得た形となった。

[写真]大阪体育大はエース澤上が2ゴールを決めたが、引き分け発進

(取材・文 森田将義)
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