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[ケイスポ]頼れる主将の一撃でライバル撃破!

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[11.16 関東1部・リーグ第22節 慶應義塾大1-0早大 味の素フィールド西が丘]

 駒大の最終節の結果を受け、慶大は勝利を挙げることができれば、プレーオフに進出が決定する。相手はライバルの早大。試合は50分に増田湧介主将(4年=清水東高)の挙げたゴールを最後まで守り切り、1-0で勝利。リーグ戦10試合振りの白星で、逆転でインカレプレーオフへの進出を果たした。

 この試合では、後期採用してきた4-1-4-1ではなく、5-4-1と守備重視のシステムを使用。センターバックに宮地元貴(2年=東京ヴェルディユース)、望月大知(2年=静岡学園高)、久保飛翔(3年=済美高)を並べた。

序盤は1トップに入った山本哲平(2年=國學院久我山高)にボールが収まらず、早大に主導権を握られる時間が長くなってしまう。だが、25分を過ぎたあたりから早大のパス回しにも慣れてくると、素早いカウンターが炸裂する。40分には、中盤でボールを奪った川田悠介(4年=桐蔭学園高)が右サイドをドリブルで突破。ゴール前に走り込んできた増田に低いクロスを送るが、早大ディフェンス陣に寄せられてしまい、シュートを打つことはできなかった。

 「気持ちの部分で絶対に負けないように」(須田監督)。慶大は、後半に入ると1段ギアを上げる。山本、増田、川田を前線に置き、3トップ気味にして攻勢を強めていく。そして待望の先制点を50分に奪う。最終ラインから前線にロングボールを供給し、これを川田が頭でそらす。早大ディフェンダーが処理を誤り、ボールが増田の前へこぼれてGKと一対一に。増田は右足を振り抜くと、クロスバーに当たったボールはゴールに吸い込まれ、1点のリードを奪った。

 慶大に流れが傾きかけていたものの、その後は早大に引き戻されてしまう。69分、右サイドからのクロスが逆サイドに流れると、そこに待っていたのは慶大キラーの上形洋介(4年=早稲田実高)。左足でシュートを放たれるが、これは峯達也(4年=桐光学園高)がファインセーブし、得点を許さない。慶大も選手交代で流れを変えようとするも、早大の波状攻撃は止まらない。85分、左サイドを突破され、ゴール前へ決定的なパスを通されてしまう。折り返しを決められ同点かと思われたが、これはオフサイドの判定。事なきを得る。

 さらに87分、今度は右サイドを細かいパスで崩され、ゴール前へ進入を許す。しかし、望月が体を張ってシュートブロック。決して同点ゴールを許さない。そしてアディショナルタイム目安の4分が経過したところでタイムアップの笛。選手・スタッフ、そして慶大の勝利を待ち望んでいた観客の歓喜の声に包まれた。

 最終節の早慶戦という舞台で劇的な勝利を収め、何とかプレーオフへと駒を進めた。決戦の相手は金沢星稜大。未知なる相手に勝利し、全国の舞台へ進むことが出来るか。(※慶大は金沢星稜大に勝利して全日本大学選手権出場権獲得)

試合後の監督・選手のコメント

●須田芳正監督
―今日の試合を振り返って
「もう最高でしょ」

―この1週間はどのような準備をしたか
「フォーメーションを変えたので、そこの準備はしましたね。相手の2トップを消そうということで、マンツーマンでつかせて、1枚余らせるという形で。最初はあまり良くなかったんだけど、徐々に慣れてきて今日ははまった」

―前半は相手のゴール前までは行くけれどもシュートまでは持ち込めなかったが
「相手の守備も良かったし、やっぱり取った後が遅いので、相手がしっかりとポジションを取って守られるからシュートまでなかなかいけなかったんですけど、後半は取った後が少し早かったんでそれがゴールにつながったのかなと思います」

―後ろも5枚でサイドバックも攻撃参加しやすかったのでは
「5枚と言うよりかは3枚で3-4-3という形で、いつもよりかは少し前目で今回はもう少し前から行こうと。それで(パスコースを)限定させて、トップに収めさせないようにしてそのこぼれを拾えれば攻撃にもつなげられるので。溝渕あたりは前半から積極的に行ってくれたんで攻撃に厚みが出たんじゃないかな」

―プレーオフに向けて
「もう1週間後なんで、今日はもちろん喜んでもいいんだけど、次の試合のホイッスルはもう鳴っているので、我々は淡々と準備していきたいです」

(取材・文 慶應スポーツ 青山直樹)


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