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[デンチャレ]2年連続無失点Vへ、全日本大学選抜は4発完勝

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[2.26 第29回デンソーカップチャレンジサッカー広島大会 全日本選抜4-0東海・北信越 Eスタ]

 第29回デンソーカップチャレンジサッカー広島大会のオープニングマッチとなったのは、昨年度優勝チームの全日本大学選抜と東海・北信越選抜の対戦。昨年も同じカードで初戦に敗れた東海・北信越にとっては、2年越しの雪辱を果たしたいところだった。しかし、今年の7月に行われるユニバーシアード・光州大会代表候補でもあり、今大会では連覇を狙う全日本は、序盤からその実力を容赦なく見せつけた。

 立ち上がりからボールをキープして主導権を握った全日本は、開始4分に左サイド・MF小林成豪(関西学院大3年=神戸U-18)からの突破にエースFW和泉竜司(明治大3年=市立船橋高)が合わせてシュート。先制点かと思われたが、これはポストに当たって弾かれてしまう。その後も全日本は積極的にゴールを狙い、11分にはMF長谷川竜也(順天堂大3年=静岡学園高)とのワンツーで右サイドに抜け出したDF室屋成(明治大2年=青森山田高)から、マイナスのパスを受けた和泉がGKのタイミングを外してシュート。今度こそ先制点を決める。

 さらにその8分後の19分には、左サイドの小林からのパスをDF高橋諒(明治大2年=国見高)が折り返し、ゴール前に抜け出したFW呉屋大翔(関西学院大3年=流通経済大柏高)の元へ。冷静に合わせた呉屋のシュートはポストに当たるものの、そのままゴール左隅へ吸い込まれ、全日本が追加点をあげる。

 対する東海・北信越も、両サイドを起点にFW武田拓真(東海学園大1年=中央学院高)、MF志知孝明(東海学園大3年=岐阜U-18)らが前線に抜け出すが、CBの山越康平(明治大3年=矢板中央高)、新井一輝(順天堂大3年=清水商高)が冷静に対処し、チャンスらしいチャンスを作れないまま。

 前半終了間際の43分には、「呉屋が裏に抜け出したのがわかった」という和泉の浮き球を、呉屋が足下に収めて冷静に押し込みついに3点目をマーク。全日本は3-0という圧倒的な力の差で、東海・北信越を突き放す。

 後半に入ると、全日本は室屋と呉屋を下げ、MF奥山政幸(早稲田大3年=名古屋U18)とFW澤上竜二(大阪体育大3年=飛龍高)を投入。しかし3点リードの余裕からか、主導権を握りながらながらもシュートに結びつけるプレーができなくなってしまう。逆に東海・北信越はボランチのMF畠中佑樹(東海学園大3年=中央学院高)、MF砂井翔太(愛知学院大3年=暁学園高)を中心に反撃を開始。少しずつ、ボールを奪う回数が増えるが、こちらもシュートにまでは至らない。

 こう着し始めた試合の流れが変わったのは65分すぎ。全日本がMF中村慶太(流通経済大3年=流通経済大付柏高)、MF差波優人(明治大3年=青森山田高)、MF八久保颯(阪南大3年=秀岳館高)の3人を立て続けに投入すると、ようやく全日本にエンジンがかかり始める。

 なかでも、途中出場の八久保が中盤から前線までを自由に動き回るようになると、東海・北信越もその対応追われる展開に。83分には、八久保を起点とした攻撃から、最後は澤上が左足で決めて4点目。全日本にトドメを刺される形になった東海・北信越は、結局昨年以上の大敗を喫することとなった。

 連覇に向けて幸先のいいスタートを切った全日本だが、「後半あれだけボールを保持していながら、シュート数4本は少ない。点を取るためのパスワークになっていなかった」(和泉)との課題も。それでも攻守ともに安定感のある試合運びで、「昨年は無失点優勝。今年も無失点で連覇を目指す」(GK福島春樹)という目標に向けて、大きな一歩を踏み出した。

(取材・文 飯嶋玲子)

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