beacon

[アミノ]前橋育英から筑波大進学のMF鈴木徳真、3失点にも落ちないメンタル…2アシストで勝利貢献

このエントリーをはてなブックマークに追加

 前橋育英高から筑波大へ進学したMF鈴木徳真(1年=前橋育英高)が3日に行われたアミノバイタルカップ2015 第3回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選の3回戦・神奈川大戦(5-3)に先発すると、2アシストの活躍で逆転勝利へ貢献した。

 この日の試合は、前半で3点を取られる苦しい展開。それでも、後半14分から5得点を奪っての逆転勝利となった。鈴木徳は3-3で迎えた後半31分にドリブル突破からMF野口航(2年=大津高)のヘディング弾をアシストすると、同アディショナルタイム3分にはFW北川柊斗(2年=名古屋U18)のゴールもアシスト。決勝点を含む終盤の2点をお膳立てした。

 試合後、2アシストした鈴木徳は「今日の試合は自分のミスで3失点してしまい、(チームからの)『お前のせいだよ』というような気持ちもすごく感じていた」と心境を明かした。

 とはいえ、下を向くことはなかったといい、「自分としてはチャレンジしてミスをした部分でもあったので、そこは自分の中で前向きに捉えて。『次はこうしたら、こうできる』と思ってやり続けた。だから、後半は開き直って『もっとやってやろう』と思ってやり続けた結果、みんなが点を取ってくれて嬉しかった」と話す。

 1月に行われた全国高校選手権では、主将として前橋育英高を牽引。決勝で星稜高に敗れたものの、準優勝した。今春に名門・筑波大へ進学したが、4月上旬に高校選抜の欧州遠征があったため、チームへの合流は遅れた。さらに、その後は故障の影響からリハビリの毎日。リーグ戦では開幕から第10節までベンチ外が続いている。

 その間、同級生のDF小笠原佳祐(東福岡高)やDF鈴木大誠(星稜高)、MF西澤健太(清水ユース)、MF会津雄生(柏U-18)らはリーグ戦デビューを飾っており、鈴木徳は悔しい気持ちを募らせていたという。

 だからこそ、カップ戦で3戦連続出場したルーキーは「リーグ戦では怪我をして、リハビリをしていたので試合に出られなかった。その間、他の1年生たちが活躍しているのを見て悔しかったので(今大会は)試合に出られてよかったし、今日は勝ててよかったと思う」と安堵の表情も浮かべた。

 リーグ戦が中断して迎えたアミノバイタルカップ。鈴木徳は、1回戦・東海大戦で大学初先発を果たすとフル出場で3-0の勝利へ貢献。2回戦・早稲田大戦(2-1)では、後半13分から途中出場した。そして、2度目の先発となった3回戦の神奈川大戦ではアシストの結果も残した。

 待望の“大学デビュー”をすると、3戦目でアシストと結果も残したが、本人は満足することなく課題を口にする。「自分としては、もっと前を向いて怖い選手にならないといけないと思っている」と言い、「ボランチとして、横にパスを出すことは誰でもできる。けれど前を向いて怖いと思える選手……たとえば遠藤(保仁)選手や中村憲剛選手、柴崎(岳)選手などは、自分の中で“怖い選手”というイメージがある。自分も筑波大で、そうした選手に匹敵するような選手になりたいと思っている」と先を見据えた。

「より多く前を向いて、パワーのある状態を作りながら、自分のところから発進したり、アクセルを踏んだりというようなことのできる選手になれればいいと思う」。3失点してもうつむかない強靭なメンタルを持った期待のルーキーMF。高校では選手権決勝の大舞台を経験したが、大学でも飛躍となるか。まずは一歩を踏み出した。

(協力 関東大学サッカー連盟/飯嶋玲子)
●※別サイトへ移動します
関東大学連盟公式サイト
twitter:JUFA_kanto
facebook:関東大学サッカー連盟

TOP