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[ユニバ]関西Lが誇る点取り屋 澤上、呉屋、岡が語り合う「大学FWの価値観を変えたい」

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 韓国・光州で行われる第28回ユニバーシアード競技大会の男子サッカーが2日に開幕する。ユニバーシアード日本代表が2大会ぶり6度目の優勝を目指すことになる。

 期待のかかるのはFW陣は、関西リーグで得点を量産する(写真右から)澤上竜二(大阪体育大4年=飛龍高)、呉屋大翔(関西学院大4年=流通経済大柏高)、岡佳樹(桃山学院大3年=東山高)の3選手が選出された。大会にかける意気込みからそれぞれが感じる現在地など、様々な質問に答えてもらった。

―まず、お互いの特長を教えてください。
呉屋:まず、岡から行こか。
岡:呉屋くんは点を取りまくってる。すごいなと思います。竜二くんは――。
呉屋:それだけ!?何かもうちょっとないん?
岡:ボソボソ……。
呉屋:声、小さいねん!レコーダーに入ってへんやろ。そこは褒めといたらエエねん(笑)
岡:勝負強い!あと、持ってると思います!
呉屋:そんなんじゃ絶対、記事ならへんやん。次、澤上の紹介!
岡:…パワーがすごくて…、人並み外れた感じです。
呉屋:ゴリラやろ?
岡:以上です!
―分かりました(笑)

呉屋:岡はなんやろ、まだ素材でしかサッカーをしていない感じかな。努力してないですもん、コイツ。
岡:してますよ(苦笑)
呉屋:まだまだやで。素材でしかサッカーをしてないので本当にもったいない。僕からしたら素質があるのが羨ましい。もっと頑張れば化けるのになと思ってます。竜二はパワーと地味にテクニックもある。羨ましい。
澤上:ありがとう(笑)。岡はヘディングも強いし、スピードもあるので、嫌な選手。ただ一緒にやると、岡はあんま喋らないんで、何考えてるのか分からない。いつも床見てしゃべってる(笑)。呉屋は何か分からんけど点取るんですよね。なんでか分からんけど、だいたいこぼれ球が呉屋のところに行く。
呉屋:こっちはこっちでやることやってんねん(笑)

―みんなの特長は掴んでる。
呉屋:そうですね。もう1年半やっているので、チームのみんなとも仲良いいですよ。先日、ハチ(八久保颯)の誕生日だったんでバーベキューをやったんですけど、近くにプールがあったので、ハチだけを落とそうとしたんですね。みんなでジュースをかけて。でもそのまま落とそうとしたんですけど、結局、関西組みんなで落ちちゃいました(笑)。岡、お前落ちたっけ?
岡:呉屋くんっすよ。思いっきり押したの!
一同:笑い
澤上:あと(松下)佳貴と(小林)成豪……。重廣(卓也)以外、みんな落ちたんちゃう?あいつ隠れてて、存在感消してたもんね。アイツはそういうヤツやね(笑)

 現在は大学のトップで活躍する3選手だが、呉屋は流通経済大柏高時代は控えを経験、澤上も飛龍高で全国とは無縁の生活を送っていた。しかし努力を続けた3選手はJ複数クラブが注目する逸材へと成長した。今、どのようなビジョンを持ってプレーしているのか。

―自分の現在地をどのようにとらえていますか?
岡:もっと相手選手の脅威になりたい。最終目標はプロになることなので、まだ順調とは言いたくないですが、とにかく今は頑張るしかないと思っています。

呉屋:僕は高校の時はあまり試合に出れてなくて、プロとか言える立場じゃなかった。狙おうとも思っていなかった。どちらかというとそういう立場になったのが最近なので、今はむしろ考えてもなかった方向に進んでいるという感覚。大学に来て、自信を付けたことがここまでこれた理由かなと。今後はまずはプロに入ること。それからは大学を卒業したFWが代表に入ったり、海外で活躍しているというイメージがないので、大学FWの価値観を変えたい。もちろん海外でプレーしたいという気持ちもある。そこを目指して頑張りたいですね。

澤上:僕も高校を卒業した時はここまでなれるとは思っていなかった。今は順調に来すぎている感じです。ただ、大学やから点が取れてると思われたくない。プロに入って、しっかり点を取って、プロでもやれるということを証明したいです。

―点が取れる選手になるために練習したことってありますか?
呉屋:練習の時はシュート練習ばかりやってました。とにかく試合に出れなくても、練習は頑張っていた。結局、それが今に繋がっていると思います。腐らずにやることが大事。

澤上:僕は中学は奈良で、高校は静岡(飛龍高)とずっと強くないチームでやってきた。大学まで全国大会も出たことがなかった。中学時代はボランチでしたし。そういうチームでやってたからこそ、自分が頑張らないとと思うことが多かった。僕は環境が成長させてくれる部分があると思っています。

岡:僕はロングキックの練習ばかりしていた思い出があります。綺麗なボールを蹴る練習。そういうチーム方針だった。ずっとやってました。それが今に影響しているかは分からないですけど……。
澤上:影響してへんやん。そんなん蹴ったの見たことないわ。違うのにしてや(笑)
岡:そうですね(苦笑)。あとは呉屋くんも言ったように、シュート練習は欠かしませんでした。考えながら蹴る練習。どうやったら上手く蹴れるか、どのコースに飛ぶかを研究しながらやってました。

―目標、尊敬している選手はいますか?
岡:僕はこの2人です!
呉屋・澤上:よく言うわ(笑)
岡:いや、両方本当に初めて見た時からヤバいと思いました。だから今、一緒にやっているのが不思議な感じですね。
澤上:僕は伊佐耕平(現大分)ですね。大学の2年先輩ですが、あの人がいた時が一番やりやすかった。自分を生かしてくれた。この間、Jリーグで初ゴールを決めましたけど、刺激になっています。
呉屋:俺は誰やろ……。あっ阿部くん。ガンバ大阪の阿部くん(阿部浩之)。大学の4つ上で一緒にはプレーしていないんですけど、いろいろとカッコいいです。ポジションは違うんですけど、すごく意識が高くて、カッコいいと思ってます。

―最後にユニバーシアード大会にかける意気込みをお願いします。
呉屋:世界大会に出るのが初めてなので、楽しみな部分が多いですね。プレッシャーとかは全くないですし、とにかく楽しみです。
澤上:外国人は日本人とは全然サッカースタイルも違う。その中で自分がどれだけ通用するかを試せる場だと思っています。それで通用すれば、必然的にアピールになると思っています。
岡:外国の選手とプレーすることはあまりないので、今の自分がどこまで通用するのか知りたいですね。
呉屋:竜二の真似やん!
岡:活躍できるように頑張ります!

(構成 児玉幸洋)

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