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[大学選手権]神戸入りMFが対峙した決勝、阪南大MF松下&関学大MF小林は共闘誓う

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[12.19 大学選手権決勝 阪南大0-4関西学院大 駒場]

 初の全日本大学選手権(インカレ)決勝を戦った阪南大だったが0-4の完敗を喫した。試合後、MF松下佳貴(4年=松山工高)主将は「自己評価はかなり低い。自分が勝たせるくらいでないといけないと思っているので……今日の出来は最低な出来だと思います」と険しい表情で振り返った。

 前半14分に失点すると、同28分、37分にはともに左CKの流れから失点。1点でも返して前半を終えたいところだったが、前半41分には痛恨の4失点目。反撃の狼煙を上げることなく90分間を終えた。

 4-1-4-1の中盤アンカーの位置でプレーした松下は、機を見て攻め上がるシーンもあったが、得点に絡むことはできず。後半にはセットプレーで正確なボールを入れ、チャンスを演出したが味方のシュートはいずれも枠外。「こういう大舞台でボールを受けて、ゲームを作ることをしないといけないのに。それができなかった」と悔しさは募る。

「正直、0-4で負けて。試合自体についての涙はなかったですけど、4年間を振り返ってみると、色々なことがあったので、自然と涙が溢れてきました。僕の中では大きな4年間。阪南に来ていなかったらプロになれていないし、須佐監督をはじめ、コーチに厳しく指導されて今の自分がある。楽しいことだけじゃなく、しんどいこともあったけれど。終わったんだなと思うと、寂しくてこみ上げてくるものがありますね……」

 今後、松下はヴィッセル神戸へ入団。決勝を戦った関西学院大MF小林成豪(4年=神戸U-18)とは、ユニバーシアード日本代表のときと同様にチームメイトとなる。「成豪は自分よりすごくいい選手だと思っている」と“同期”を称えた松下だったが、「だからこそ負けたくない気持ちはあるし、そう思っている分、2人でヴィッセル神戸を上のレベルに導いていくという気持ちは持たないといけない。切磋琢磨してやっていきたい」と力を込めた。

 これには小林も「同じ(気持ち)ですね」と同調。「最初は自分のことで精一杯になるかもしれないけれど、切磋琢磨して上を目指していければ」と話した。

 30年ぶりに関西勢同士の決勝となった全日本大学選手権。関西の地から関東へ乗り込んで、冬の大学日本一決定戦を盛り上げたライバル2人。2016シーズンからは揃いのユニフォームへ袖を通し、神戸でトモニ戦う。

(取材・文 片岡涼)
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