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新生・全日本大学選抜の主軸候補、福岡大GK永石「中心になっていかないと」

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 先頭に立ってチームを引っ張っていくつもりだ。全日本大学選抜の最終選考会が26、27日に龍ヶ崎市・たつのこフィールドで行われた。26日の紅白戦で福岡大のGK永石拓海(2年=高川学園高)はチームCでプレー。「自分のスタイルである前に出るプレーを出来たのは一回だけですけど、インパクトは残せたかな」と手応えを語り、「選考はありますけど気にせずにチームを引っ張っていきたい」と強く意気込んだ。

 今夏に行われたユニバーシアード競技大会。直前の全日本大学選抜に招集されていた永石だったが、GK福島春樹(専修大4年=静岡学園高)とGK前川黛也(関西大3年=広島皆実高)の後塵を拝し、本大会では落選した。それでもユニバ出場はならなかったが、2年生ながら多くの経験を積んだシーズンだったのは間違いない。来季の浦和入りが内定しているGK福島ら実力者と競い合い、サガン鳥栖の特別指定選手として承認されているなど、多くの刺激を受けた一年だった。今回の選抜へ招集されたGK陣のなかで、永石の経験値は頭一つ飛び抜けている。

 2017年の第29回ユニバーシアード競技大会(台湾)へ向けた強化およびチーム編成を先々には見据えた今回の選考会。まずは目先の大会として、来年3月に控えている地域選抜対抗戦・デンソーチャレンジ杯へ向けてのメンバーが決まる。経験豊富な永石は、このチームの主軸として期待を寄せられている状況だ。

 本人もそれは自覚しており、「去年の選抜チームがどういう流れだったか、チームの状況はどうたったか。経験してきたものを還元していいチームにできれば」とコメント。これまでの全日本大学選抜で見聞きしてきたものを、新チーム作りに活かすつもりだ。

 今回の選考会で招集されたGKは、2年生4名と1年生1名の計5名。永石は「去年は選抜でも中心になるというよりは、下から支える感じだった」と話すと「去年は先輩たちのチームで多少のやりづらさはあったかもしれない。でも去年できなかったことが今年はできるかもしれないなと思っています。今年は自分の学年なので、中心になっていかないといけない存在だと思う。メンバー選考もありますけど、気にせずにチームを引っ張っていきたい」と誓った。

 また選抜だけでなく、所属元・福岡大で迎える来季にも目を向ける。今季の福岡大は九州大学リーグで無敗優勝を達成。3年ぶり15度目の九州制覇を成し遂げたものの、全国大会で結果を残すことはできなかった。夏の総理大臣杯では準々決勝で筑波大に1-3の敗戦。冬の全日本大学選手権(インカレ)は2回戦で順天堂大に1-2で敗れた。

 だからこそ、「来年はまずは九州のタイトルを取りたい」と福岡大の守護神は言う。「今年は全国でいい結果がでなかったので、さらに上を目指して。全国でも勝てるチームにしていきたい」と先を見据えた。

(取材・文 片岡涼)

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