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早稲田大が6連覇!!相馬勇紀がCKから3アシストの大活躍、慶大に5発勝利

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早大が“クラシコ”6連覇を遂げた

[7.15 第68回早慶サッカー定期戦 早稲田大5-1慶應義塾大 等々力]

 第68回早慶サッカー定期戦が15日に等々力陸上競技場で行われた。1万3880人の観客が集まった熱戦は、早稲田大がFW飯泉涼矢(4年=三菱養和SCユース)の2得点とMF相馬勇紀(3年=三菱養和SCユース)の3アシストの活躍で慶應義塾大に5-1で勝利し、6連覇を遂げた。

 今季の関東1部で降格圏の11位に沈む慶大と、同2部で昇格圏の2位につける早大の定期戦。ここまでの戦績では、35勝14敗18分と大きく勝ち越している早大だが、U-20日本代表に選出されている影響でGK小島亨介(3年=名古屋U18)に加え、ユニバーシアード日本代表に選出されているため、主将のDF鈴木準弥(4年=清水ユース)を欠いて臨んだ。

 立ち上がりから試合は動いた。前半6分、早稲田大が左サイド遠めの位置でのFKを得る。MF相馬勇紀(3年=三菱養和SCユース)が蹴り入れたボールにDF沼崎和弥(2年=暁星高)に競り勝ったFW飯泉涼矢(4年=三菱養和SCユース)が頭で合わせるも、GK上田朝都(2年=横浜FMユース)に弾かれた。

 それでもここで得た右CKから得点が生まれる。相馬の右CKからゴール正面で頭ひとつ抜け出た飯泉がヘディングシュート。GK上田が必死に右手を伸ばすも届かず、ゴールネットを揺らした。早大が1-0と先制した。

 しかし直後に慶大が同点弾。自陣内ハーフウェーライン手前でこぼれを拾ったMF渡辺夏彦(4年=國學院久我山高)が胸トラップで前へボールを押し出し、ドリブルで一気に駆け上がる。左へ持ち込み、相手三枚が正面に構えるなかで右へ切り返すとPA正面で右足を一閃。グラウンダー気味のシュートはポスト左の内側を叩き、ゴールへ吸い込まれた。慶大が1-1に追いついた。

 その後は一進一退の攻防が続くが、前半18分に再び早大がリードに成功。敵陣で飯泉がこぼれを拾い、右サイドへ展開。開いた相馬の横パスを受けたDF安田壱成(4年=仙台ユース)がためをつくり、縦へスルーパス。フリーで抜けたFW石川大貴(4年=名古屋U18)が対角へシュートを決めた。2-1に突き放す。

 さらに攻撃の手を緩めない早大は前半35分に3点目。右サイドスローインからのボールは一度DF北城俊幸(2年=青森山田高)にカットされるが、これを奪い返してカウンター。名古屋内定MF秋山陽介(4年=流通経済大柏高)から受けたMF鈴木裕也(4年=武南高)がPA右へドリブルで切れ込み、マイナス気味のクロスを入れる。ファーに飛び込んだ飯泉が右足アウトにかけたボレーを叩き込んだ。飯泉のこの日2点目で3-1と差を広げた。

 後半41分に早大は決定機。相手のビルドアップのミスを突き、敵陣でボールを奪取。正面から持ち込んだ石川から受けたPA右の飯泉がシュートを打つが、GK上田に弾かれる。前半はそのまま終了した。

 2点のビハインドを負う慶大は後半からMF増田皓夫(3年=桐蔭学園高)に代わり、MF片岡立綺(4年=桐蔭学園高)を投入する。しかし流れを変えるには至らず。後半も頭から早大が一気に押し込んだ。

 後半4分には相馬の左CKはDFにクリアされたが、ここで得た右CK。相馬のボールを正面の鈴木が頭で叩き、ピッチを跳ね上がったボールをファーサイドのDF井上純平(3年=早稲田実高)がヘディングシュート。惜しくも枠を外れた。同9分にはCKのこぼれを展開し、PA手前の相馬が巻くようなミドルシュート。枠を捉えていたが、GK上田に両手でキャッチされた。

 早大は後半12分に最初の交代。飯泉に代わり、2部リーグ得点ランクトップの12得点を挙げているFW武颯(4年=横浜FMユース)を入れる。リーグ最終節・国士舘大との首位攻防戦で負傷交代していたストライカーがピッチへ送られた。慶大は同13分、MF落合祥也(2年=横浜FCユース)に代わり、DF岩崎湧治(3年=仙台ユース)を入れる。

 後半18分には慶大が後半最初の決定機。渡辺のスルーパスにMF小谷春日(3年=藤枝東高)が反応したが、GK笠原駿之介(2年=早稲田大本庄高)に止められた。同21分に三度目の交代。近藤に代わり、MF渡辺恭平(4年=新潟西)を入れた。

 激しいプレーが続く中、またもネットを揺らしたのは早大。後半27分、相馬の左CKがニアへ飛び込んだ鈴木の頭をかすめてゴールイン。GK上田の目の前でバウンドしたボールはゴールネットへ吸い込まれた。4-1と3点差に差を広げる。

 その後は互いに交代カードを切っていく。慶大は後半28分に前線で奮闘していたFW田中健太(4年=横浜FMユース)に代わり、ルーキーFW松岡瑠夢(1年=FC東京U-18)を投入。早大は同32分に鈴木に代わり、MF柳沢拓弥(4年=清水ユース)。同34分には石川をFW岡田優希(3年=川崎F U-18)に変える。同37分にはDF冨田康平(3年=市立浦和高)をDF木下諒(4年=JFAアカデミー福島)に変えた。

 2点目を目指す慶大は後半40分過ぎに連続で決定機。北城の左クロスに小谷が飛び込むも合わず。同41分には左CKを正面のDF八田和己(2年=桐蔭学園高)が頭で逸らし、PA右の岩崎がシュートもGKに止められる。

 ピンチを防いだ早大が一気に反撃。後半42分に秋山に代わり、MF金田拓海(2年=神戸U-18)を入れる。直後にはスルーパスからPA右へ抜け出た柳沢のシュートはクロスバーを叩いた。後半44分、またも相馬のCKからゴールが生まれる。相馬の左CKからPA内正面へ落ちたボール。ゴールへ背を向けていた井上が右足ヒールで押し込んだ。そのまま試合は終了。早稲田大が5-1の快勝で6連覇を遂げた。

(取材・文 片岡涼)

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