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[関東]筑波大MF戸嶋、新潟入団は練習参加なしで10月半ばに決断…発表直後の試合で貫録ゴール

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MF戸嶋祥郎(4年=市立浦和高)

[11.11 関東大学1部L第21節 筑波大3-0流通経済大 たつのこ]

 後半29分、エリア内左でパスを受けたMF戸嶋祥郎(4年=市立浦和高)が右足で豪快にゴールネットを揺らし、勝利を決定づけた。同試合と同時刻に行われた試合で2位の順天堂大がドロー。この結果で筑波大の13年ぶり15度目の優勝が決まった。

「今季はリーグ戦を獲りたいという思いがあった。1年を戦って勝つことを目指していた。常に上位でリーグを終えれたので、そこは良かったなと思います」

 戸嶋は今月7日にアルビレックス新潟への入団内定を発表した。決断したのは10月半ば。練習参加もせずに決断した。「新潟のサッカーは合っているというか、献身的な選手は使っていただけるチームだと思った。今後もそういうところを意識していきたいなと思います」。

 進路決定はなかなかうまくいかなかった。戸嶋は昨年のインカレでも中心選手として活躍。今季の前期も9試合に出場して3得点を挙げるなど、首位ターンを飾ったチームに貢献したが、希望するカテゴリのクラブからのオファーは届かなかった。

 しかし運命は変わった。今夏のユニバーシアード競技大会、当初はメンバーに選ばれていなかったが、明治大FW木戸皓貴(明治大4年=東福岡高)に負傷によって代替選出された。そして同大会の決勝でアシストを記録するなど、金メダル獲得に貢献。この活躍もあり、ようやくJ1クラブから声がかかるようになった。「新潟さんから(オファーを)頂くまでは、J3かどうかという感じだった。もう1カテゴリ、2カテゴリ上でやりたいと思っていた」。

 ただここで満足してはいけないことは自分自身が一番わかっている。その意味では、発表直後の試合で得点を奪い、しっかり結果を残したことは今後の自信にもなりそうだ。「皆さんから見てもらう目も変わると思いました。プロとしてのプレーが出来ないと厳しいと思うので、もう1ランク、2ランク上げていきたい」。早くも芽生える自覚。オレンジユニフォームに袖を通すころにはさらにレベルアップした姿がみられそうだ。

(取材・文 児玉幸洋)
●第91回関東大学1部L特集

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