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[関東]2年連続最終節PK失敗…中野誠也は不発で歴代最多単独得点王になれず「メンタルの弱さかな」

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記録更新の期待が集まったFW中野誠也(4年=磐田U-18)は不発に終わった

[11.19 関東大学1部L第22節 筑波大3-2順天堂大 味フィ西]

 “中野誠也に点を取らせたい”。筑波大のイレブンの強い思いが十分に伝わった。しかしFW中野誠也(4年=磐田U-18)は不発。2007年度に当時早稲田大のFW渡邉千真(現神戸)が記録した関東1部リーグの最多記録と並ぶ20得点で最終学年のシーズンを終えた。

 この日放ったシュートは5本。しかしそのすべてが空砲に終わった。最大のチャンスは後半13分、MF三笘薫(2年=川崎F U-18)が獲得したPKを蹴った場面だ。何の迷いもなくボールをセットしたというが、シュートはコースが甘く、GK佐藤久弥(1年=東京Vユース)に弾かれた。

 中野は昨年も味の素フィールド西が丘で行った最終節の明治大戦でPKを失敗。得点数でわずか1点及ばず、得点王を逃していた。昨年のデジャブとも思える失敗だが、本人は「PKはそんなに気にしていない。蹴る前は何も考えていなかった」と関係していないことを強調。しかし「それよりもオープン(流れの中で)で取れなかったのが自分としては悔しい」と、GKとの1対1を外してしまった場面などを振り返り、自分を責めた。

 この日は卒業後に入団するジュビロ磐田名波浩監督が視察に訪れていた。同監督は相手の順天堂大のOBでもある。スタンドにいることは知っていたという中野。「ダメですね。終わりましたね」と苦笑いを浮かべるも、「メンタルの弱さかな。今日はいろんな要因が重なって固かった。意識しすぎた。でもプレッシャーがかかるのは当たり前。そのプレッシャーを跳ね返すくらいのメンタルがないといけないと思う」と更なる成長を誓った。

 この悔しさは連覇のかかる大学選手権で晴らすしかない。中野にとっても連続得点王の期待が集まる大会になる。リーグ戦の20得点について、「出来すぎだとは思っていない。最低限と言うと大げさですけど、もっと行けたとは間違いなく思う」と話した背番号11は、「ここからの準備がどれだけできるかだと思う。いい状態で臨むことだけを考えてやっていきたい」と大学生活最後の大会へ向け、意気込んだ。

(取材・文 児玉幸洋)
●第91回関東大学1部L特集

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