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[MOM522]明治大FW小野雅史(4年)_“キャノン砲”で3連勝に導く、明治の10番の使命

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FW小野雅史が前半32分に2試合連続ゴールを決めた

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.29 関東大学L1部 明治大1-0国士舘大 味フィ西]

 “キャノン砲”がゴールに突き刺さった。序盤から明治大が押し込む中で迎えた前半32分、ミドルレンジでボールを受けてドリブルを開始したFW小野雅史(4年=大宮ユース)が、左足を一閃。狙い通りだという完璧なシュート。「これで入らなかったらというくらいの手ごたえだった」。背番号10の2試合連続ゴールは、チームを開幕3連勝へと導いた。

 公表は172cm68kgだが、それよりもがっちりと見える体形。大宮ユースのころから意欲的に筋力トレーニングに励んできた。ラグビー経験者の父親から受け継いだ筋肉質な身体が力強いシュート力を生み、そしてバレーボール経験者の母親から受け継いだ運動神経で明治の10番にまで上り詰めた。

 明治の10番。伝統の背番号で、小野が入学してからもMF和泉竜司(名古屋)、FW木戸皓貴(福岡)と絶対的なエースが背負ってきた。新チームになって背番号10を託され、「自信になりました」という小野だが、「過信にしてはいけないけど、チームを勝たせる選手になりたい」と意識を高めている。

 昨年は前半戦に怪我に悩まされたこともあり、無得点。今季はその屈辱を晴らすかのように、開幕3試合で2ゴールと量産態勢に入っている。「リハビリ期間を含め自分で考えながら行動出来たことで、少しずつ良くなっているのかなと思います。プレーもそうですが、頭の回転、考え方の面で成長できた。ゲームで主張することだったりは去年より増えたのかなと思います。怪我したことで引き出しが生まれたのかなと思います」。

 卒業後はプロ入り濃厚。小野自身もプロで早く勝負したい思いを持っている。「今はボランチをやっているが、もっと前でやれると思っている。将来的に考えたらトップ下、サイド、FWと何個かのポジションをやっていかないといけない」。

 目標はタイプ的に似ているという和泉。「憧れがありましたけど、今は自分がやらないといけないと感じている。体格とかも和泉さんに近いと思うので、すごく意識しています。突破するところはまだまだ。目指すべき一つの目標かなと思っています」。明治の10番。託された使命。大学サッカー界で絶対的な違いを示すべく、小野が勝負の一年に挑む。

(取材・文 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

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