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[MOM552]東京国際大FW伊能玲生(2年)_ラッキーボーイ誕生の予感

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FW伊能玲生がスタメン抜擢に応える活躍をみせた

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.15 関東大学L1部 東洋大0-2東京国際大 味フィ西]

 後半38分の得点が東京国際大の勝利を決定づけた。MF浅利航大(4年=水戸ユース)が蹴った左FKをファーサイドでFW伊能玲生(2年=瀬戸内高)がヘディングで合わせてのゴール。それ以外でも試合を通して献身的なプレーをみせていた伊能を、主将MF石田勇大(4年=水戸啓明高)も「一番走っていた」と勝利の立役者として称えていた。チームは後期開幕戦の勝利によって降格圏を脱出した。

「ゴールは航大くんのボールが良かったので、自分は合わせるだけだった。合わせられて良かったです。あれで流れがこっちに来たのでよかったなと思います」

 試合2日前の大抜擢だった。ルーキーイヤーの昨年はトップチームでの出番はなく、2年生になった今季は、前期の法政大戦に後半44分から途中出場して、関東リーグ戦デビュー。だが出場はそのわずか1試合の数分間のみに終っていた。

 しかし新人戦で好結果が出ていたことで、関東1部後期リーグ開幕の2日前の紅白戦でエースストライカーのFW町田ブライト(4年=成立学園高)と2トップを組む布陣が試された。そこでチーム全体として好感触を得たことで、この日のスタメンが決まった。

 リーグ先発デビュー戦となったが、「緊張はあまりなかった。ワクワクしていた」という。そして「競り合う場面が多かったので、それは負けないようにしようと思っていた。やらなきゃいけないというような雰囲気がチーム内にあったし、球際もしっかりと行けていた」と手ごたえを十分に感じることができる試合になった。

 生まれは埼玉県だが、高校は中学時代に所属した帝京FCの選手ら数人とともに広島県の瀬戸内高に越境入学。現在は実家から学校に通っている。両親はともに大学までバレーボールをしていた経験者で、妹は浦和レッズレディースユースに所属するGK伊能真弥というスポーツ一家だ。

 昨季は1部6位で初のインカレに出場した東京国際大だが、今季は前期11位と不振。目先の目標になっている残留へ向け流れを掴むためにもラッキーボーイの台頭が望まれる。「今、チームとしてあまり点を取れていなかったので、自分がという思いはあった。ブライト君が今3点?じゃあそれを超えられるようにまずはがんばります」とニヤリとした伊能。FW大迫勇也(ブレーメン)のプレースタイルを参考にしているという2年生が、その筆頭に名乗りをあげる。 

(取材・文 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

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