[関東]1年生積極起用に順大、U-18日本代表DF山崎大地はデビュー戦で上田綺世と対峙「早くチームの力に」
[4.28 関東大学L第3節 法政大1-0順天堂大 味フィ西]
開幕から積極的に1年生を起用する順天堂大で、DF山崎大地(1年=広島ユース)も大学リーグデビューを飾った。3月に行ったU-18日本代表のUAE遠征で負った怪我の影響で出遅れていたが、第3節の法政大戦で先発デビューを飾った。
大学サッカー界屈指のストライカーとのいきなりの対峙になった。法政大の最前線にはFW上田綺世(3年=鹿島学園高/鹿島内定)。チームメイトのFW旗手怜央(4年=静岡学園高・川崎F内定)とともに東京オリンピックで活躍が期待される選手だ。
「プロにも決まって、代表でも活躍している選手ですが、逆に止めたら取り上げられて有名になれると思っていた」と気合十分で臨んだ試合。ただ「やっぱり他の選手とは違った」という。直接得点を決められることはなかったが、「競ろうとしたら先に飛んでいて、タイミングも合いにくかったです」とレベルの高さを痛感させられた。
しかし1年生らしからぬ落ち着いたプレーが見られた。後半6分には無回転ミドルであわやという場面も作った。CBコンビを組んだDF村松航太(4年=清水ユース)も「ビルドアップが出来るし、何よりデカくて強い。欲しかったタイプのCB。守備の理解度を上げる必要はあるけど、あとは慣れだと思う」とデビュー戦としては申し分ない評価を与えていた。
これまで悔しさをバネにサッカーを続けてきた。広島ユースでは、1年時に前十字靭帯を断裂。チャンピオンシップで青森山田高に敗れた先輩の姿をスタンドから見守ることしか出来なかった。リベンジを期した翌年は勝ち点1差でチャンピオンシップ出場を逃した。「何としても自分の代で優勝を」。そんな思いを持ち続けて戦った最終学年だった昨季、見事に鹿島ユースに勝利し、日本一のタイトルを獲得した。
U-17W杯に出場するなど、これまで世代別代表の常連でもある山崎は、トップ昇格を目指していた。昨年はキャンプに参加したが、同時期に同じCBのDF荒木隼人(当時関西大)も参加。直接言われたわけではないが、「勝負になる」とライバル視して臨んでいた。結果、荒木は入団内定。山崎にトップ昇格の声がかかることはなかった。
「僕は隼人君に勝負で負けた。それと昇格した同期の松本(大弥)と東(俊希)が頑張っているから僕も頑張れる。刺激にして、もっと自分もやらないとという気持ちにさせてくれる。だから大学でもう一回自分を見つめ直して、一まわり強くなった自分を見てもらいたい。ただまだ全然チームの力になれていないので、まずは早くチームの力になりたいです」
順大には堀池巧監督の下で目指すパスサッカーに魅力を感じて進学した。「サンフレッチェに戻れればいいですけど、サンフレッチェじゃなくてもサンフレッチェと対戦して、何で取らなかったんだと言われるような選手になりたい」。悔しさをバネにする強さが、今後も山崎の原動力になる。
(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集
開幕から積極的に1年生を起用する順天堂大で、DF山崎大地(1年=広島ユース)も大学リーグデビューを飾った。3月に行ったU-18日本代表のUAE遠征で負った怪我の影響で出遅れていたが、第3節の法政大戦で先発デビューを飾った。
大学サッカー界屈指のストライカーとのいきなりの対峙になった。法政大の最前線にはFW上田綺世(3年=鹿島学園高/鹿島内定)。チームメイトのFW旗手怜央(4年=静岡学園高・川崎F内定)とともに東京オリンピックで活躍が期待される選手だ。
「プロにも決まって、代表でも活躍している選手ですが、逆に止めたら取り上げられて有名になれると思っていた」と気合十分で臨んだ試合。ただ「やっぱり他の選手とは違った」という。直接得点を決められることはなかったが、「競ろうとしたら先に飛んでいて、タイミングも合いにくかったです」とレベルの高さを痛感させられた。
しかし1年生らしからぬ落ち着いたプレーが見られた。後半6分には無回転ミドルであわやという場面も作った。CBコンビを組んだDF村松航太(4年=清水ユース)も「ビルドアップが出来るし、何よりデカくて強い。欲しかったタイプのCB。守備の理解度を上げる必要はあるけど、あとは慣れだと思う」とデビュー戦としては申し分ない評価を与えていた。
これまで悔しさをバネにサッカーを続けてきた。広島ユースでは、1年時に前十字靭帯を断裂。チャンピオンシップで青森山田高に敗れた先輩の姿をスタンドから見守ることしか出来なかった。リベンジを期した翌年は勝ち点1差でチャンピオンシップ出場を逃した。「何としても自分の代で優勝を」。そんな思いを持ち続けて戦った最終学年だった昨季、見事に鹿島ユースに勝利し、日本一のタイトルを獲得した。
U-17W杯に出場するなど、これまで世代別代表の常連でもある山崎は、トップ昇格を目指していた。昨年はキャンプに参加したが、同時期に同じCBのDF荒木隼人(当時関西大)も参加。直接言われたわけではないが、「勝負になる」とライバル視して臨んでいた。結果、荒木は入団内定。山崎にトップ昇格の声がかかることはなかった。
「僕は隼人君に勝負で負けた。それと昇格した同期の松本(大弥)と東(俊希)が頑張っているから僕も頑張れる。刺激にして、もっと自分もやらないとという気持ちにさせてくれる。だから大学でもう一回自分を見つめ直して、一まわり強くなった自分を見てもらいたい。ただまだ全然チームの力になれていないので、まずは早くチームの力になりたいです」
順大には堀池巧監督の下で目指すパスサッカーに魅力を感じて進学した。「サンフレッチェに戻れればいいですけど、サンフレッチェじゃなくてもサンフレッチェと対戦して、何で取らなかったんだと言われるような選手になりたい」。悔しさをバネにする強さが、今後も山崎の原動力になる。
(取材・文 児玉幸洋)
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