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法大MF紺野和也の争奪戦を制したFC東京、元日本代表羽生スカウトが尽力「背の低い選手を応援したい」

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ガッチリと握手を交わすMF紺野和也羽生直剛スカウト

 法政大からFC東京に入団するMF紺野和也(4年=武南高)は、スカウト担当でもある元日本代表の羽生直剛氏の背中を追う。

 高校時代からドリブルが有名で、母校の名とともに“武南のメッシ”“法政のメッシ”と呼ばれてきた紺野には、FC東京の他にヴィッセル神戸や北海道コンサドーレ札幌といったJ1上位クラブが獲得に乗り出していた。

 中でも“バルサ化”を目指す神戸の熱は高く、今年1月に練習参加した際にはMFアンドレス・イニエスタと面談を行い、「すぐにでも来てほしい」と熱烈なラブコールを受けたという。そんな中で早々の翌2月に紺野はFC東京への入団を決断。その紺野の獲得に尽力したのが、羽生氏だった。

 羽生氏は現役時代、千葉やFC東京などで活躍。2006年には日本代表にも招集。J1通算344試合29得点、J2通算45試合5得点と華々しい経歴を残し、2017年限りで現役を引退した。引退後はFC東京の強化部スカウト担当を務めている。

 全国を精力的に飛び回る日々を送る中で、「いろんな見方が出来るようになった」という。一方で体のサイズの問題でプロになれない選手を才能を目にすることも多いと感じた。「僕は身長ってあまり気にしていないけど、例えば上に話を持っていくと、この身長で大丈夫なのか?となる」。

 ただ紺野を見たときに、「今の選手は止めて蹴るの部分で技術が上がってきている中で、一人ではがしにかかれる選手は貴重。サイズの問題を差し引いても勝ち点をもたらしてくれる」と才能に確信を持ったという羽生氏は、161cmと低身長MFの獲得をクラブに進言。「良さを評価してくれた」とクラブへの感謝を語った。

 紺野も期待を十分に受け止めている。「背の低い選手を応援したいと言ってくれていた。僕が活躍することで子供たちにも勇気を与えたい」と羽生スカウトの言葉を力に変えると、「(羽生スカウトは)ポジションは違うけど、背も大きくない中で、代表まで上り詰めている。自分でもできないことはないと思うので、自分の持っている力をすべて出すことで、その先の道を切り拓きたい」と力強く話した。

(取材・文 児玉幸洋)
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