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「100点をやってもいい」監督絶賛DF牛澤ら1年生3人先発大胆布陣の中央大が今季初勝利

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左からMF田邉光平、DF牛澤健、MF山崎希一

[7.12 関東1部第2節 中央大2-1駒澤大 RKUフットボールフィールド A面]

 中央大駒澤大の反撃を1点でしのぎ切り、2-1で勝利した。開幕戦の4失点敗戦から立て直して今季初勝利を挙げた。

 中央大は開幕戦から先発6人を変更。怪我からの復活を目指すFW大久保智明(4年=東京Vユース/浦和内定)らを先発させて立て直しを図った。すると前半18分にその大久保のスルーパスに反応したFW高窪健人(4年=浦和南高)が先制のゴールネットを揺らすと、同29分には大久保が直接FKを蹴り込む。試合終盤の後半41分にMF荒木駿太(3年=長崎総合科学大附高)にパワープレーからヘディング弾を許したが、同点まではさせなかった。

 もうひとつの特徴として1年生3人を先発させる大胆布陣でもあった。開幕戦でも先発したMF田邉光平(1年=名古屋U-18)は2戦連続のスタメンとなったが、更にDF牛澤健(1年=名古屋U-18)とMF山崎希一(1年=興國高)を抜擢。佐藤健監督は相手の守備網を崩すためによりスピード感を持たせたかったと選手起用の意図を説明した。

 中でも評価が高かったのが、初先発となった牛澤だった。駒澤大の特徴でもあるロングボールにしっかりと対応。昨年の高校年代で注目を浴びた名古屋グランパスU-18のDFリーダーが、最後までヘディングで跳ね返し続けた。これには佐藤監督も「100点をやってもいい」とべた褒め。「序盤は緊張もあったが徐々に慣れて行った。上手く先輩たちもやり方を示してくれたので、合わせないととやってくれた。そこのところのクオリティの高さはありますね」と適応能力を称えた。

 牛澤本人も充実感を語る。2年前に駒澤大とは練習試合で対戦していたというが、「その時は何も出来なかった」。ただこの日は「最初の一発目に競ったときに意外といけるなと思った」と自身の成長に自信を深めたといい、「1年生が3人出たから負けたと言われるのが本当に嫌だった」と最後まで無我夢中で守り続けた結果だと胸を張った。

 連勝を目指す次節は明治大との対戦になる。大久保が「去年は1試合も勝てていない相手なので、勝ちたいなと思います」と気を引き締めれば、牛澤も「王者明治と言われるチーム。ピッチに入れば年齢は関係ないので、次も強い気持ちで戦いたい」と意識を十分にする。「まだまだ隠している“球”はいます」と不敵に笑みを浮かべたのは佐藤監督。フレッシュパワーで難敵に挑む。

(取材・文 児玉幸洋)
●第94回関東大学L特集

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