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[MOM684]慶應義塾大DF橋本健人(3年)_J2フル出場から中2日の試合で1G2A

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[8.1 関東大学1部L第5節 中央大0-3慶應義塾大 RKUフットボールフィールドA面]

 J2首位チームとの強度の高い試合にフル出場したのはたったの3日前だった。週末は慶應義塾大に帰ってきてリーグ戦を戦うDF橋本健人(3年=横浜FCユース/山口内定)は後半から出場すると、1ゴール2アシストを記録。開幕戦以来となる今季2勝目をもたらした。

「今の特別な環境が自分を成長させてくれている。レノファで学ぶことが多いのはもちろんですが、慶應でも学ぶことは多い。ミスを少なくするだとか、質にこだわるところだとか、基準が明らかに上がったと思います」

 昨年度、2部リーグで13アシストを記録。アシスト王に輝く活躍で、チームの3年ぶりとなる1部復帰に貢献した。そしてコロナ禍で大学3年生シーズンの開幕が遅れた中で、5月28日にレノファ山口FCへの入団内定を発表(正式入団は22年)。「いろいろ考えた中で自分なら出来ると。自分の成長を一番に考えて選びました」。

 再開されたJリーグの過密日程もあり、チャンスは早々にやってきた。7月15日の徳島戦の後半15分から途中出場してJリーグデビュー。そして同29日の長崎戦では初先発を飾り、初の90分フル出場を果たしていた。試合後に霜田正浩監督も「大学生ということは僕は忘れています」と話したように、一戦力としてプロの舞台で十分に戦っている。

 最近は平日を山口で過ごし、大学のリーグ戦が行われる関東とを往復する忙しい生活を送る。昨今の状況下、細心の注意を払いながらの移動となっているが、充実の日々となっている。「どちらに行っても学び続ける姿勢を持つことを大事にしている。レノファに行けばプロ選手として扱われるので、意識レベルを上げられているのかなと思います」。

「同級生の田中陸川井歩は高卒でプロになった。この間は16歳の河野(孝汰)が点を取った。すごく刺激になる。内定が決まったからといってホッとしている暇はないなと思わせてくれる。1つ年上の高宇洋選手なんかはキャプテンマークを巻いて中心となってプレーしている。自分もまだまだだなと思わせてくれるので、どんどん成長していきたい」

 初の大学リーグ1部を戦う今季は、開幕5試合ですでに4得点を記録。すでに昨年に並ぶ得点数を決めている。「去年は4年生がたくさん出ていて、自分が何もしなくても点が入っていたけど、今年は1部でより攻撃で結果を残さないといけないという意識が得点の増加に繋がっていると思います」。プロ基準のレフティーが、明らかな違いを見せ続けている。

(取材・文 児玉幸洋)
●第94回関東大学L特集

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