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[関東2部]流経大2部V決定!京都新監督就任チョウコーチは年明け全国大会ベンチ入り予定「出来ることを精一杯やりたい」

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[12.19 関東2部第22節 流通経済大5-1拓殖大 AGFフィールド]

 すでに1部復帰を決めている流通経済大は、最終節で拓殖大に5-1で勝利。天王山に直接勝利して、2部リーグの優勝を決定させた。

 前節のうっ憤を晴らす大勝になった。昇格を決定して迎えた13日の関東学院大戦は前半24分までに3点をリード。余裕の展開に持ち込んだかに思われたが、その後、リーグ得点王のFW村上悠緋(2年=大谷室蘭高)にハットトリックを決められるなどして、まさかの大逆転負けを喫していた。

 しかし今年のチームはそんなショックを引きずることはない。拓大との“優勝決定戦”でも開始6分にFW斎藤聖七(2年=清水ユース)のゴールであっさり先制すると、前半だけで3得点。1点を追加した直後にミスから失点してしまったが、失点から2分後にMF菊地泰智(3年=流通経済大柏高)のアーリークロスを斎藤が頭で合わせて取り返す。内容でも圧倒して優勝を決定させた。

 流経大の最大の変化は、何と言ってもチョウ・キジェ氏をコーチに招へいしたことだ。初めて2部に降格したチームの再建を任されると、1年で1部復帰、トーナメント戦で関東大学王者を決めるアミノバイタルカップで優勝へと導く手腕を発揮。中野雄二監督も「やっぱりチョウさんは凄いです。降格してどん底だったチームに自信を取り戻させてくれた」と改めて感謝を語る。

 そんなチョウ氏は来季、京都サンガF.C.の監督に就任することが発表された。昨年夏、パワーハラスメント問題が追及された同氏だが、チームを立て直す力を評価するクラブは多く、複数のクラブが接触を試みた結果、地元である京都での再出発を決断した。

 今後は京都への比重を高めていくことになるが、基本的には年明けに行われる特例の大学全国大会『#atarimaeni CUP』ではベンチ入りする予定。「2足の草鞋」を履くことになるが、「出来ることを精一杯やりたい」と意気込む。

「若い選手を伸ばすヒントがたくさんあった。何より選手がまとまってひとつの方向に向かうことが、チームの一番の武器になるというのが改めて分かった。大事なのはブレずに情熱を持って選手に向かっていくということ。そのパワーは改めて貰えたかなと思います」。チョウ氏の目は眼光鋭い勝負師のものに戻っている。


(取材・文 児玉幸洋)
●第94回関東大学L特集

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