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選手権、日本高校選抜経験し、関東大学選抜A入りしたFW飯島、GK飯田が“後輩”たちへエール

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ともに日本高校選抜歴を持つ関東選抜AのFW飯島陸(法政大3年=前橋育英高、左)とGK飯田雅浩(国士舘大2年=青森山田高)

[3.4 デンチャレ 日本高校選抜 1-1 関東選抜A]

 選手権、日本高校選抜を経験したFW飯島陸(法政大3年=前橋育英高)とGK飯田雅浩(国士舘大2年=青森山田高)が“後輩”たちへエールを送った。

 飯島と飯田はこの日、大学生の関東選抜Aのメンバーとして日本高校選抜と対戦。左SHとして先発した飯島は流れの中からゴール前に潜り込んで2本のシュートを放ち、飯田は枠へ飛んできたシュートを確実にストップするなど日本高校選抜の前に立ちはだかった。

 飯島は前橋育英3年時に同校のエースとして選手権(17年度)に出場し、得点王を獲得して日本一。飯田も青森山田3年時に主将、守護神としてチームを支え、選手権(18年度)日本一を果たしている。2人は日本高校選抜の欧州遠征も経験。その貴重な経験を自身の成長に繋げて大学で活躍し、トッププレーヤーの一人として関東選抜Aに加わっている。

 飯田は熱い戦いを見せて1-1で引き分けた“後輩”たちを称賛。「高校生ならではのハードワークや身体を張る守備はきょうも目立っていました。あとは気持ちの部分でも、関東A選抜は『高校生には負けられない』という強い気持ちを持って戦っていたんですけれども、それ以上に高校選抜の『大学生を食ってやろう』という気持ちがプレーにも表れていたので、いいチームだなと思いました」と語った。

 この日は、警戒していたという青森山田の後輩FW安斎颯馬(青森山田高3年)のチャンスメークから、同じく後輩MF宇野禅斗(青森山田高2年)にゴールを奪われた。特に宇野は飯田が青森山田高3年時に青森山田中3年だった選手。「喋り方も大人になっていたし、選手権の活躍を見ても成長していると思いました」とその成長を認めていた。

 高校選抜で印象的だった選手を問われた飯島と飯田はそれぞれ回答。飯島は「身体も強かったと思いますし、スピード感やキレが凄いなと思いました」という理由で安斎の名を挙げ、飯田は「攻撃のアクセントを加えていたし、前向きにボールを持った時は怖さもあったので凄く良い選手だなと感じました」というFW野田武瑠(山梨学院高3年)を推していた。

 そして、飯島は高校選抜の選手たちへ向けて「(自分は)大学生になって最初の頃は試合に出れてなかったりしたんですけれども、夢を見失わずにやっていけば夢に近づけると思うので頑張ってほしい」とエール。飯田も「自分は高校での経験とか、サッカーに対する気持ちは大学でも受け継がれていくと思う。人間形成という面では高校生が大事だと思う。サッカー選手としても、一人の大人としても高校生には成長して欲しい」と期待した。

 今年、大学4年生となる飯島、大学3年生の飯田の目標はともにプロ入り。大事なシーズンがスタートしている。飯島は「結果を残さないとプロの世界にも行けないと思うので、結果を残すことをやっていきたい。まずは今怪我しているので怪我を直して、そのあと怪我をしないこと」とコメント。そして、これまで勝負強さを発揮してきたFWは「プレッシャーのあるところで結果を残してこそストライカーやエースなので、法政でも上のカテゴリーに行ってもやれるように意識していきたい」と誓った。

 一方の飯田は高校時代から何度も逆境を乗り越えてきたという自負がある。昨年、国士舘大でGK田代琉我(現熊本)とポジション争い。「プロの選手とポジション争いをしてポジションを獲れたのは自信になった。さらに成長していきたい」と語り、大学3年目となるシーズンへ向けて「去年までの自信を持ちつつ、謙虚な気持ちを持ってやっていきたい」と力を込めた。高校生たちの目標にもなっている2人は、それぞれ大学のステージで活躍して“後輩”たちを勇気づける。

(取材・文 吉田太郎)
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