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[MOM750]流通経済大MF仙波大志(4年)_ファーサイドでフリー「旭なら蹴れる。信じて入った」V決定弾!

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.13 関東大学L1部第17節延期分 明治大1-2流通経済大 中台運動公園陸上競技場]

 ベンチスタートとなったMF仙波大志(4年=広島ユース/広島内定)は、落ち着いて戦況を見つめていた。「やっている選手は焦っていたと思うけど、僕は試合を観ている立場だったので、相手のプレッシャーもそんなに早くなさそうだったし、出たら点が取れるなと思っていました」。

 そして切り札となった仙波が、試合を、そして優勝を決めた。後半開始直後に同点に追いついた流通経済大は、後半15分から仙波を投入。「試合を決めてこい」。中野雄二監督はハグで期待を伝え、ピッチに送り込んだ。

 すると後半29分、左サイドで高い位置を取ったDF佐々木旭(4年=埼玉平成高/川崎F内定)のクロスがファーサイドでフリーになっていた仙波まで届く。仙波はその前にも何度かあったクロス対応の場面で、相手SBが内に入る癖を見抜いていたのだという。「右サイドの隙に入ったら点が取れるなと思っていた。旭ならそこに蹴れる。信じて入ったらボールが来たので入って良かったです」。ゴール後、仙波は中野監督のもとに歩み寄り、ハグで喜びを伝えた。

 仙波も〝チョウ・キジェチルドレン”の一人だ。もともと足元のテクニックに秀でた選手だったが、「前に走ってボールを貰った時に何が出来るか」を教わったことで、プレーするバリエーションが広がった。「チョウさんがいないから負けたと思われたくなかった」。卒業後に進むクラブは違っても、チョウ氏への心酔は変わらない。

 多くのことを経験した4年間が終わろうとしている。来季よりいよいよプロ選手としてのキャリアを歩み始めることになる。ただまだやり残したことはある。大学日本一。チョウ・キジェ氏もベンチ入りする見込みだというインカレで、今年1年の成長を見せつける。

(取材・文 児玉幸洋)
●第95回関東大学L特集

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