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[MOM773]関東大学選抜AGK飯田雅浩(国士舘大3年)_「一番」目指す注目守護神が無失点

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関東大学選抜AのGK飯田雅浩(国士舘大3年)はビッグセーブで無失点

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.9 デンチャレGL第1節 九州選抜 0-0 関東選抜A Jヴィレッジ]

 連覇を狙う関東大学選抜Aの小井土正亮監督(筑波大)は試合後、ピンチもある中で無失点で終えたことを評価していた。「守備の方でゼロに抑えてくれて、前半から何度かGKの飯田がビッグセーブだったり、声で未然に防いでくれたり。後ろの飯田と中野はチームで主力を張る選手として頼もしかったな、というのはあります」。グループリーグは4チーム総当たりで優勝するためには1位突破するしかない大会システム。その中で、勝ち点1をもたらした後ろの選手たちの頑張りを讃えていた。

 試合途中から関東選抜Aのキャプテンマークを巻いたGK飯田雅浩(国士舘大3年=青森山田高)は、「(苦しい展開でも)勝ち切るのが関東A」と満足はしていなかった。力強さで勝負してくる九州大学選抜の戦い方にバタついてしまったことを反省する。それでも、青森山田高時代に選手権制覇を果たし、強豪・国士舘大のゴールを守ってきた守護神は、その勝負強さでゴールを許さなかった。
 
 前半からピンチがあり、後半にも枠内へシュートを打ち込まれた。だが、15分の1対1を阻止すると、終了間際の決定的なシュートも好反応でストップ。「今日、(12月14日の)インカレの流大戦ぶりにフルピッチでプレーしたんですけれども……」と苦笑したように、試合勘に不安があったようだが、「難しいことはせずに自分がやれることだけをやろうと思っていたので、枠内シュートも多少ありましたけれども、DFがコース限定してくれたので守れました」。仲間の助けも得て90分間封じ切った。

 飯田は今大会、タレント揃いの関東大学リーグを代表する守護神として、関東選抜Aのゴールを守る。その注目GKは、大学ラストイヤーとなる22年へ向けて「日本の全大学の中で自分が一番でないといけない」「自分が大学サッカーを引っ張っていく」という強い気持ちを持って臨んでいる。そして、必ずプロ入りすること。「自分はそんなたっぱがある方ではないので、裏のケアだったり、守備範囲を広くすることだったり、しっかり足元の技術は最低限求められると思う」。自分を求めるレベルへ引き上げ、大学サッカーを代表する存在になる。

 今冬、青森山田は飯田が主将を務めた18年度以来となる選手権制覇。「今年は圧倒的でしたね。そこは(松木)玖生っていう絶対的な立場の選手がいたからこそのチームだったと思いますし、でも、今年の良かったことは玖生に頼らず、藤森や宇野、DFラインだったら丸山あたりがしっかりやっていた。本当に山田からは良い刺激をもらいますし、プロ行った選手も本当に頑張っているので早く自分もプロで活躍してプレーしたいという気持ちになりました」。母校・青森山田の後輩や、旧友たちから刺激もエネルギーに目の前の一つ一つの目標をクリアすること。まずはデンチャレで関東選抜Aにとって「使命」という優勝を果たす。

(取材・文 吉田太郎)
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