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[デンチャレ]赤丸急上昇!澤入氏の秘蔵っ子ストライカー、東海選抜FW近藤慶一の連発が止まらない

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FW近藤慶一

[3.10 デンチャレ グループA U-20全日本1-1東海選抜]

 今大会絶好調のストライカーが、この日も試合を動かした。東海大学選抜は前半24分、右サイドからMF井堀二昭(東海学園大2年=静岡学園高)が蹴ったCKに飛び込んだFW近藤慶一(名古屋学院大2年=中京学院大中京高)がヘディング弾を決めて、先制に成功した。本大会に入り2戦連発。プレーオフから数えて4戦連発となった。

「自分の武器はヘディングです」と胸を張る近藤。それもそのはず、昨年度の東海リーグでも10得点を記録したが、その半分がヘディングで奪ったもので、今大会もプレーオフ、本大会合わせて奪っている5得点のうち、3得点が頭で決めたゴールと、持ち味を存分に発揮している。

 しかし高校時代までは意外にも得点力というところに課題を持っていたという。改善が見られたのは大学に進学してから。澤入重雄氏の指導を受けてからだった。

 澤入氏は名古屋グランパスの初代キャプテンで、Jリーグ創成期に活躍した元ストライカー。引退後は千葉のヘッドコーチや富山でGM、監督を務めた経験を持つ。現在は名古屋学院大サッカー部で監督を務めている。

 一番影響を受けたのは、ゴール前への入り方だという。高校時代から抜群の身体能力を武器とする近藤は、それまでその身体能力に頼ったプレーしていた。そこにプロのストライカーの考えを取り入れることで一気の飛躍に成功。大学1年生の時は3得点だった記録が、2年生ではリーグ2位の10得点を決められるまでに。チームを同部初の全国大会(インカレ)に導く原動力になった。

 インカレでは無得点に終わり、全国の壁を痛感したという近藤だが、デンチャレでは実力を発揮。プレーオフからの4試合連続ゴールは、全国レベルでも戦えることを証明している。11日には関東選抜Bと決勝進出をかけた直接対決。「僕の今の実力がどれだけ通用するのかが楽しみ。僕がどれだけ出来るかをみたい」と闘志を燃やす。

 自らのパフォーマンスに手ごたえを感じているからこそ、将来的なプロ入りの目標を明確にする。4人兄弟の長男。さらに母子家庭で育ったことで、Jリーガーとして活躍することで家族を楽にさせたいという夢もある。「得点数でこれだけやれるというところをスカウトの方には見てもらいたい」。得点を決めることでその道が開けることは自分が一番に理解している。

(取材・文 児玉幸洋)
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