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甲府内定DF三浦颯太、中高大プロ入りと経歴全く一緒の稲垣祥と「同じような活躍を」

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DF三浦颯太(日本体育大3年=帝京高/甲府内定)

 関東大学選抜Bで唯一のJ内定選手として優勝に導いたDF三浦颯太(日本体育大3年=帝京高/甲府内定)は「責任のあるプレーをしようと思っていました」と結果を残せたことに笑みを浮かべた。

 三浦は昨年6月に23シーズンのヴァンフォーレ甲府への正式加入を発表。1年生のころに練習参加、2年生の時は特に呼ばれることはなかったが、3年生になったばかりの春に再度練習参加の声がかかった。3日間ほどの参加で、本人はこれまでと変わらないの練習参加だったというが、今回は帰京後1週間ほどしてから、正式な獲得オファーが届いた。

「いつも通りというか、自分の力は出せたかな、みたいな。内定を決めようとかじゃなくて、楽しんでやれたのが良かったのかなと思います」

 内定が発表されると、経歴がちょっとした話題になった。FC東京U-15むさし、帝京高、日本体育大を経て甲府でプロ生活を迎えるキャリアは、現在、名古屋グランパスに在籍し、昨年、日本代表デビューを飾ったMF稲垣祥と全く一緒なのだ。三浦の内定発表の際に、稲垣も「ここまでキャリアが同じ選手も珍しい」とツイートしていた。

 しかし30歳の稲垣と、21歳の三浦では直接的な接点はなく、一度も会ったことはないという。「一回ちゃんとあいさつしたい」と笑みを浮かべると、「プレースタイルはかぶらないけど、J2の甲府からステップアップしているので、意識しないことはできない。僕も同じような活躍ができる選手になれればいい」と言葉に力を込めた。

 高校まではボランチとしてプレーした三浦だが、大学入学と同時にサイドバックに転向。しかし1年生の秋にはリーグ戦デビューを飾るなど、1年目から関東2部で10試合に出場。サッカーセンスの高さを見せていた。

 甲府ではウイングバックだけでなく、3バックの左での出場も期待されているという。「自分の武器は前への推進力だと思っていますが、(ポジションに)特こだわりはない。3バックの左も勉強中ですが、求められたポジションで頑張りたい」。今年2月20日の岡山との開幕戦でJリーグデビューできたことも、自信にしていきたいと話す。

 最終学年となる今季は、大学ではもちろんチームを1部に引き上げることが目標だ。18年に降格して以降3位が2度、昨年は4位とあと一歩で昇格を逃すシーズンが続いている。三浦も「Jのピッチを経験したことや、デンソーでの経験も体大に帰った時にみんなに還元して、いいリーダーシップを取っていきたい」。スタートダッシュを決めた今シーズン。このままの勢いで突っ走るつもりだ。

(取材・文 児玉幸洋)
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