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[関東]法政大DF落合毅人、清水のオファーは“練習参加なし”で快諾「最初に来てほしいと…」

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DF落合毅人(4年=新潟明訓高/清水内定)

[6.11 関東大学L1部第9節 明治大0-1法政大 味フィ西]

 法政大が見事なまでのV字回復をみせている。新型コロナウイルス感染症の影響で開幕が1か月半遅れたチームは、2連敗と出遅れ。しかし3戦目で初勝利を飾ると、そこから連勝を含む負けなしと破竹の勢いをみせている。

 11日の試合でも、勝てば暫定首位に立つはずだった明治大に1-0で勝利し、現在6位。消化試合を考えれば、前期の首位折り返しも考えられる位置につけている。

 好調の要因として、今季のチームが取り組む3バックが安定してきたことが挙げられる。この日はDF白井陽貴(4年=矢板中央高/長崎内定)が中央でどっしりと構え、両翼をDF落合毅人(4年=新潟明訓高/清水内定)と主将DF萩野滉大(4年=名古屋U-18)が支えていた。

 プロ内定選手といえど、レギュラーが保証されているわけではない環境が、チームにも好影響を与えている。5月26日に清水エスパルスへの入団内定が発表になった落合だが、同29日の東京国際大戦からベンチスタート。明治大戦が3試合ぶりのスタメンになっていた。

 3バックへの対応に遅れを取ったことを認める落合だが、「チームが調子が良くて、自分が出ていないのは悔しい気持ちはあった」と素直な気持ちを吐露。「出たらゼロで抑えたいと思っていた」と続けると、「ゼロで抑えられて良かったです」と充実の汗をぬぐった。

「個人としてはまだ足りないところがある。3バックに慣れていないのがあって、4バックの時は頭で考えなくても勝手に動くことができていたけど、3バックになってから頭で考えないとできなくなった。勝手に体が動くまでならないといけないなと思っています」

 新潟明訓高時代は主将としてチームをけん引し、プリンスリーグ北信越を優勝。圧倒的な空中戦の強さを持つDFとして注目された。大学進学後は主に3年生になってからレギュラーを獲得。昨年はリーグ戦19試合に出場して2得点。今春のデンソーカップチャレンジでは関東選抜Aに選出された。

 そんな才能に清水がいち早く注目。昨年秋にコンタクトがあり、練習に参加する機会はタイミングが合わずに叶わなかったが、それでも届けられたクラブからの熱意を受け止めた。

「去年から主に出場機会が増えて、自分自身でもやれている感覚はありました。自分としては最初に来てほしいと言っていただいたクラブに行こうという思いが強かったので、腰などを怪我してしまった期があったので練習参加はできませんでしたが、行かせていただきますと答えさせてもらいました」

 ただ「今のままでは絶対にダメ」と危機感も持っている。清水の試合はDAZNで逐一チェック。イメージを膨らませながら、持ち味の競り合いの強さに加え、両足で蹴れることを武器にしていきたいと意気込む。

「見られること自体が初めての感覚ですが、慣れて行かないと今後やっていけない。そういうところで自分の良さを出せる選手が上に行けると思っています。(入団内定は)率直に嬉しいですけど、それに伴って自覚や責任が伴うと感じています。さらに上を目指してやっていきたいです」

(取材・文 児玉幸洋)
●第96回関東大学L特集

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