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[関東]川崎Fデビューを飾った山田新、中2日で大学リーグに出場「目指すべき基準が見えた」

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後半36分から途中出場したFW山田新

[8.6 関東大学L1部第12節 桐蔭横浜大4-0順天堂大]

「星文が首を痛めていたので、監督にはすぐに行くと言われていた。点差が開いたし連戦なので出ないかもとも思ったけど、出る準備はしていました。とにかく勝ててよかったです」

 プロデビューから中2日。FW山田新(4年=川崎U-18/川崎F内定)は、桐蔭横浜大のユニフォームを着てベンチに座っていた。出番は4点リードの後半36分、FW寺沼星文(4年=FCトリプレッタユース)と交代でピッチに入って、そのままゲームを終わらせた。

■8月3日


「あのユニフォームを着て戦えたことは、大学とはまた違うモチベーションがあったし、プロになる実感も沸いたなと思います」

 基準を肌で感じることが出来たことは、何よりの財産になったという。8月3日、敵地ヨドコウ桜スタジアムで行ったルヴァンカップ準々決勝第1戦のC大阪戦に山田は来季より入団が内定する川崎フロンターレの一員として先発出場。新型コロナウイルス感染症の蔓延によりベンチ入りメンバーの確保も困難となったことで、大学生FWもチャンスが回ってきていた。

「監督にはまずは守備のところでタスクを与えられていたので、そこをこなそうと思ってやっていました」と振り返るが、慣れた後半には攻撃面でも積極性が顔を出す。ゴールこそならなかったが、放ったシュートは両チーム最多の4本と持ち味を十分に発揮した。

 敵地戦ということもあり、家族など知り合いを呼ぶことは出来なかった。それでもサポーターの声援は力になったと話す。「声出し応援ということもあって、感慨深いものはあったし、帰ってきたなという感じがした。こんなに早く声援を聞けると思っていなかったので、興奮したというのが素直な感想です」。

「先発だと思っていなかったけど、自分は先発でも途中からでも生きる選手だと思っている。ダミアンもサブでいたので、思い切りやれたかなと思います。(宮城)天とはたくさん話をしました。自分を生かそうという思いはあったと思うし、とにかくチーム全体が鬼さんを通して、自分を生かそうとしてくれたかなと思います」

 プロデビューを済ませたわけだが、今後については大学の日程を優先することになっている。「目指すべき基準は見えたし、課題もたくさん見えた。そこを突き詰めて、大学の練習だったり、関東リーグでやって行きたい。優勝目指して、大学リーグでタイトルを獲れるように頑張りたいです」。来年春にはさらにレベルアップした姿を見せる。 

(取材・文 児玉幸洋)
●第96回関東大学L特集

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