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U-19日本代表帰りの明治大MF熊取谷一星「気合が入っていました」浜松開誠館の後輩たちの前で意地の一撃

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「高校は今、プリンス首位。中学の優勝(全中)も嬉しかったですね。めちゃくちゃチェックしてます」

[10.1 関東大学L第15節 明治大4-0早稲田大 浦安]

 バックスタンドからの熱視線を浴びながらプレーしていた。明治大のMF熊取谷一星(2年=浜松開誠館高)は、「前日に来ると聞いていたので、気合が入っていました。でも前半は固くなってしまいました」と苦笑い。関東に遠征に来ていた母校・浜松開誠館の監督以下、後輩たちが試合を観に来ていたのだ。

 そんな先輩だったが、後半18分、意地のゴールを奪ってみせる。FW中村草太(2年=前橋育英高)の左クロスに反応すると、164cmの体を伸ばしてのヘディング弾を決める。「最近はクロスからシュートの練習をしていて、動き出しを変えようかなと思っていた。それがいい形になって出せたので、嬉しかった」。大学での成長を示すゴールに表情を緩ませた。

 手ごたえを掴んで帰ってきた。熊取谷は先月ラオスで行われたAFC U20アジアカップウズベキスタン2023予選に出場したU-19日本代表に参加した。追加招集で巡ってきた世代別代表初招集だったが、先発2試合を含む全4試合に出場。2ゴールを決める結果を残した。

 その中で仲間としてプレーした選手たちに新たな刺激を受けた模様。「福井(太智)は(年齢は)2個下になるけど、非常に技術が高くて、本当にいい選手だなと思いました。中野伸哉も全部のレベルが高くて非常に安定していた。肝を抑えている選手だなと思いました」と感心。

 また身体を鍛えることの重要性にも改めて気付いた様子。今夏の総理大臣杯で敗れたあとにチームメイトと話し合い、筋トレに力を入れるようになったという熊取谷だが、「次の最終予選やW杯に出るためには、もう一回り体を大きくしないといけない」と意識を高くする。

 本人も話すように、現在大学2年生の熊取谷だが、早生まれのために来年のU-20ワールドカップへの出場資格を持つ。「未知のことだったので、非常にいい経験になった。次の最終予選やW杯にも食い込んでいきたい」と繰り返すと、「明治の3原則(球際、切り替え、運動量)は通用すると思った。そこはこれからも追及していきたい」と意気込んだ。

(取材・文 児玉幸洋)
●第96回関東大学L特集

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