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[MOM834]明治大DF井上樹(3年)_5失点から中4日…流石は明治の修正力

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DF井上樹(13)も体を張った守備をみせた

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.30 関東大学L1部第20節 明治大1-0法政大 AGFフィールド]

「0-1だと修正が効くが、5失点して負けた試合から1-0のゲームに持っていくのは、ものすごいエネルギーを使いました」。栗田大輔監督も流石に疲れ切った表情をみせていた。

 ただ流石は明治大というところか。25日の国士舘大戦では、今季ワーストタイの5失点を喫していたが、中4日で迎えた法政大戦を0-1で完封。見事な修正力をみせつけた。

 この日の明大はスタメン6人を変更。特に3バックの2人、DF井上樹(3年=甲府U-18)とDF村上陽介(3年=大宮U18)は、国士舘大戦をスタンドから観ていた選手たちだった。

「まずは自分が出れていない悔しさがあった。さらにああいう負け方で、次に出るとなった時に何が出来るかを考えました。元気とか、鼓舞するところだと客観的に見て思ったので、それを今日は出せたかなと思います」(井上)

 井上は主に今季より出場機会を掴んだ選手。高校時代からずっとCBとしてプレーしてきたが、シーズン初めに栗田監督の提案によりボランチに挑戦。プレーの幅を広げたことで、ここまで16試合に出場して2得点という結果を残せている。

「自分の長所が活かせる場面があったので、やってみようと思いました。難しいので、まだまだ挑戦中という感じです。ただCBでもボランチでも守備の部分なので、そこで戦う姿勢、やることは変わらないと思っています」

 古巣の優勝が刺激になっている。高校時代までを過ごしたヴァンフォーレ甲府が先日、サンフレッチェ広島に勝利して天皇杯を制覇。プロビンチャーレの快進撃は、たくさんの勇気を与えた。井上も甲府のスタッフや選手たちと連絡を取り合ったという。

 次は自分が優勝の報告をする番。2位の東京国際大が引き分けたことで、勝ち点差は5に広がり、次節で自力Vの可能性が浮上した。三ツ沢公園陸上競技場で行う第1試合で東国大が引き分け以下に終われば、その時点で優勝が決まるが、自分たちの試合の勝利だけに集中したいと気を引き締める。

「周りはいろいろありますけど、とにかく自分たちが勝てば優勝が決まる。周りの結果や数字を気にせず、目の前の試合に勝つことを意識したいと思います」。明治大は11月5日に三ツ沢公園陸上競技場で行う第2試合で、桐蔭横浜大と対戦する。

(取材・文 児玉幸洋)
●第96回関東大学L特集

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