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[MOM860]プレーオフ選抜GK菅沼一晃(福岡大3年)_中村憲剛コーチのシュートを受け続けた前日「あれ以上は来ないと思ったら楽だなと」

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.1 デンチャレ グループA 関東選抜A 2-5 プレーオフ選抜 ひたちなか市総合運動公園]

 大学トップレベルの才能が集結している関東選抜Aを相手に5発大勝。プレーオフ選抜のゴールマウスを守ったGK菅沼一晃(福岡大3年=浜松開誠館高/福岡内定)は、「FWの選手が前から走ってボールを奪えていたし、奪ったボールを最後までフィニッシュに持って行けた。セットプレーでもゴールを決められて、試合としては良かった」と振り返った。

 前日の練習で自信をつけていた。東海選抜に敗れたあと、言わずと知れたキックの名手である中村憲剛コーチを相手に、シュートストップの練習を繰り返した。「憲剛さんは本当にシュートが上手い。昨日あれだけ受けていたので、あれ以上は来ないと思ったら楽だなと思いました」。終盤に2失点はしたものの、試合で感じた練習の成果に笑みを浮かべた。

 先週はPK戦に対する苦い思い出を重ねることになった。大阪府堺市にあるJ-GREEN堺で開催されたプレーオフ。菅沼擁する九州選抜は決勝に進んだが、PK戦の末に東北選抜に敗れ、本戦出場を逃した。所属する福岡大でも、昨年は天皇杯の福岡県予選決勝でギラヴァンツ北九州にPK負け。大学の全国大会でも、大学選手権の初戦で中京大にPK戦の末に敗れるなど、結果を出せていなかった。

 ただ気持ちを切り替えて臨んでいるという。「難しいところは正直あったけど、大会が次始まればそれも含めて評価される。自分の評価が下がるだけなので、切り替えてやっています。いろいろ考えながら、練習していないわけではない。内定している選手として出ているので、手に納得してもらえるような、アビのサポーターにも見てもらえるいい機会だと思うので、全力で取り組んでいきたいなと思います」。

 一年後にさらに成長した姿でプロへ進む。福岡には大学OBのGK永石拓海が在籍。「キャンプに行ったときは優しくしてもらって、いろいろ教えてもらいました」と明かすが、大先輩と言えど勝負となれば別だ。「プロの世界で1年目から勝負できるようにしたい」。当時、九州リーグでMVPを獲得するなどして活躍した永石と同じように、大学No.1GKとして次の舞台に進むつもりだ。

(取材・文 児玉幸洋)
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